遺品 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 117
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043528011

感想・レビュー・書評

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  • 金沢市郊外に建つ銀鱗荘ホテル。そこに眠っていたのは今は亡き女優・曾根繭子にまつわる膨大なコレクションだった。五十三にものぼる木箱から次々と姿を現すコレクションは大林一郎の繭子に対する異様までの執着を物語っていた。
    コレクション公開の為にその封印を解き放った瞬間から次々と奇怪な現象がホテルを襲う。
    それはまるで、繭子が書き残した戯曲を実演するかのように……そしてその結末は?


    さらっとしたライトホラーという感じですね。散布する奇怪な(ささいな)出来事は、ホラーという前提があるので、スパイス感覚として読めて楽しい。
    主人公にも感情移入がしやすいし……というか、これを書くためにあらすじを追ってて、初めて気が付いて、そして驚いたっ!!
    この主人公……名前が無い……。凄いですよこれは……なんの違和感も無く、最後まで読んじゃってたし……参りました。天晴れです。やられました。
    初めてこの瞬間に判りました。この物語に何故主人公の名前が必要が無いのかに……くぅ。
    主人公に名前をつけなくてここまで話が書けるんですねぇ……凄い力量です。

    そこはかとなくホラー感が漂ってる。という感じだけで、それほど怖くはないのだが、なかなか面白い。こっそり、主人公とタケルの恋の進展を期待してしまうしぃ(笑)
    ホラーですから、ラストはちょっと現実味が無く、個人的にちょっぴり悲しい思いもするが、物凄くまとまった話だと感じたなぁ。

  • おもしろかったけど、なんかやるせない話だった。

  • 2016.12.01
    ホラー?かな。という印象。
    ストーリー的に後半は特に強引だが、
    主人公とタケルの会話も面白いし、素敵だった。
    著者のホラー作品以外も読んでみたくなりました。

  • 若竹さんらしく一癖も二癖もあるキャラクターが次々現れ飽きない。
    ホラーなのでこの世ならざるものの存在が感じられたり不可思議な現象が起こったりするけど、あまり怖くはない。
    若竹さんの毒って逆にオカルトをマイルドにしてしまうのかもしれない。

  • エピローグにどうも違和感ありで...どうしてかなと考えてたんだけど。たぶんずっと読んできた中で想像していた繭子のイメージとギャップがあった事、主人公はどうしてあそこに居続ける事にしたのか?
    っていう所だと思う。うーん。
    でも久しぶりに好きになりそうな作家さんかも!

    12/18追記
    あれから考え続けたところ、
    主人公は繭子に近づきすぎてしまったのかな、と。
    だとしたら、エピローグで主人公が居続ける事にした理由も、2人が笑い合う意味も、分かる。主人公の名前が出てこないのも、そのため?
    完全に繭子ではない事と、タケルに出会ってしまった事が、悲しいなぁと思った。
    あぁ、若竹七海ってすごい人だ...。

  • 葉崎市の美術館で孤軍奮闘で働いていたのだが、市長が変わり美術館が閉館された。職を失いどうしようか考えてると大林国際観光グループの部長の大林孝雄から電話が掛かって来た。大学時代の先輩で、特に親しかった訳ではないのに・・・。彼からの話は、昔の女優・作家だった今は亡き曾根繭子のコレクションを整理して、資料室を作りたいと言う事だった。承諾して金沢市郊外にある銀鱗荘ホテルに・・・。
    そこには、創始者が集めた曾根繭子の膨大なコレクションが眠っていた。コレクションは、舞台衣装から繭子が使った割り箸・下着・・・など異様なまでの執着が・・・。
    そして、一つのフイルムと戯曲の本が見つかった。そこに書かれた事が実演するかのように奇怪な出来事が次々と起こる。人や猫の失踪。人体発火・・・。人々が目にすることとは?終焉はどこにあるのか?

    若竹七海のホラーです。この本は、再読であります。前に読んだ時は、新津きよみの「女友達」今邑彩「ルームメイト」を読んだ頃だったので印象が薄かったのでもう一度読もうと手に取ったのですが・・・。やっぱり、上げた二冊の本の方が面白かったです。若竹さんは、ミステリーの方が面白いと改めて思いました。ん〜でも、女性が読むと怖いのかな?女性の方がジワリジワリと恐怖が伝わるかもです。

  • 2004年12月9日読了

  • 2006/09

  • 死後30年近く経った女優・曽根繭子が命を絶ったホテル「銀鱗荘」での展示会の開催が近づくごとに奇怪な出来事が起こりはじめる。なんといっても怖いのは曽根繭子のパトロンであり、ホテルの経営者でもあった大林一郎が遺した異常な数の繭子の遺品コレクション。曽根繭子らしき幽霊の影よりも、ひたすら一人の女優に執着し、彼女に関するものなら何でも収集した一人のコレクターの心理の方がずっと怖い。ストーリーにはひきこまれていただけに、ラストに無理矢理ホラー的な演出が加わっていたのは余計な気がしました。

  • ホラー文庫ですが、それほど怖くはなかった。オチが反則な気もするけどホラー物だときれいにまとまった方か。

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プロフィール

東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。1991年、『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年、「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。その他の著書に『心のなかの冷たい何か』『ヴィラ・マグノリアの殺人』『みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない』などがある。コージーミステリーの第一人者として、その作品は高く評価されている。上質な作品を創出する作家だけに、いままで作品は少ないが、受賞以降、もっと執筆を増やすと宣言。若竹作品の魅力にはまった読者の期待に応えられる実力派作家。今後ブレイクを期待出来るミステリ作家のひとり。

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