遺品 (角川ホラー文庫)

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  • 角川書店 (1999年12月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (385ページ) / ISBN・EAN: 9784043528011

みんなの感想まとめ

古さを感じさせる90年代ホラーの雰囲気が漂うこの作品は、登場人物の魅力的な切れ者たちとサクサク進むストーリー展開が特徴です。文量は多いものの、あっという間に読み終えてしまうほどの引き込みがあります。ホ...

感想・レビュー・書評

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  • どことなく古さを感じる90年代ホラー、大好物。登場人物に切れ者が多く、進行もサクサクでストレスフリー。結構な文量なのに、気づいたら一日で読み終えていた。
    「戯曲が再現されているのでは?」の展開(裏書きに記載されているのでネタバレじゃないハズ)はなんだか名探偵コナンの夏休みスペシャル的展開で、「これちょっと不気味だからホラー扱いされてるだけのミステリ寄りのやつでは?」と危惧していたところ、ちゃんと怪奇現象で人が死んでくれて安心した。
    怪異のモチーフ、モチベーションも腑に落ちる内容で、作品としての完成度は高いと思う。個人的にはコレクションの扱いや怪奇現象の描写が淡白すぎる気がしていて、もう少しおどろおどろしいほうが好みではあるんだけど。

  • 金沢市郊外に建つ銀鱗荘ホテル。そこに眠っていたのは今は亡き女優・曾根繭子にまつわる膨大なコレクションだった。五十三にものぼる木箱から次々と姿を現すコレクションは大林一郎の繭子に対する異様までの執着を物語っていた。
    コレクション公開の為にその封印を解き放った瞬間から次々と奇怪な現象がホテルを襲う。
    それはまるで、繭子が書き残した戯曲を実演するかのように……そしてその結末は?


    さらっとしたライトホラーという感じですね。散布する奇怪な(ささいな)出来事は、ホラーという前提があるので、スパイス感覚として読めて楽しい。
    主人公にも感情移入がしやすいし……というか、これを書くためにあらすじを追ってて、初めて気が付いて、そして驚いたっ!!
    この主人公……名前が無い……。凄いですよこれは……なんの違和感も無く、最後まで読んじゃってたし……参りました。天晴れです。やられました。
    初めてこの瞬間に判りました。この物語に何故主人公の名前が必要が無いのかに……くぅ。
    主人公に名前をつけなくてここまで話が書けるんですねぇ……凄い力量です。

    そこはかとなくホラー感が漂ってる。という感じだけで、それほど怖くはないのだが、なかなか面白い。こっそり、主人公とタケルの恋の進展を期待してしまうしぃ(笑)
    ホラーですから、ラストはちょっと現実味が無く、個人的にちょっぴり悲しい思いもするが、物凄くまとまった話だと感じたなぁ。

  • 怖いかと聞かれたら怖い話ではない
    学芸員のお仕事話と読めば面白かった
    鏡の中の方が幸せ

  • 表紙的だけ見ると怨念からまりまくりの遺品にまつわるホラーって感じがするけど幽霊とか怪奇現象が出てくるからホラーに分類されているだけで全く怖くない。クラシックな感じのホラーでした。

    仕事と恋人をほぼ同時に失い家族とも上手くいかず、行き場をなくした主人公と、逃げ場が欲しくて仕方ない繭子がどう絡まっていくのか、最初は分かりづらかったけど終盤でやっと分かります。

    大林一郎の執着が本当に恐ろしい。生きてる間も恐ろしい。

    前半は細かい説明が長いんだけど後半を読むとその意味と必要性が分かります。一見無意味なほど細かいけど無駄ではない。

    本当に何も考えずにサラッと読んでしまって後から気付いたけど、主人公の名前が一度も出てこないですね。。繭子に乗っ取られることを前提としてのことなのか。。あまり印象に残らない小説だろうなと思っていたけどこれに気付いたらすごく印象深い小説になってしまいました。わざとらしくなく、ここまで自然に主人公の名前を無視する作品は初めて読みました。

  • お仕事小説ホラー添え。じわじわくるホラーミステリ。怖さよりも、どうなるの?という興味の方が強いし、何より主人公の学芸員としての資料整理とか展示に向けての仕事ぶりが大変面白く読めた。ラストは、そういうオチかと思いつつ、あれはあれであり。
    それにしても、偏執過ぎてこわい。その理由も怖い。

    脇で出てくる嫌な人たちが、あ~いるよねこういう人いるいる、という感じで、リアルすぎて腹立たしいぐらい笑
    タケルとのやり取りも良かったので、ホラーじゃなくお仕事小説でも面白かったんじゃないかなと思うけど、オチのつけどころが問題か。

    ”本当の正しい世界“に来た、のか、来させられたのか。居場所がどこにもないと思ってしまった人にとっては、それこそ救いだろうけれど、それは本当に?と不信感が残るし、こわいね。

  • 久々にホラーが読みたくて読んだけども。ファンタジーも入った感じのあり得ない系ホラーで、現実味が少し足らず。

    まぁ、怖いといえば怖いけど、心底震える怖さってよりも、あーそうね。そうね。怖いよねーっていう怖さでした。笑笑

    なんだろ。なんでもありすぎの展開すぎて何もいえないわ。ってう。

    原因と幽霊の正体のオチあたりは、あーそっち!?っていう驚きはありはしたものの、怖さはイマイチ。
    もう少しリアルな話かと思って真剣に読んでたけど、怖くなかったなぁ。

    そして、理由もなんとも、、、途中までいい感じだったんだけども。残念。
    迫りくる恐怖ももっと欲しかったなぁ。ラストの鏡の国のアリス的なオチも、えーの騒ぎだったし。笑笑
    なんの解決にもなんよ。と。そんなわけでイマイチでした。
    心底怯えたかったのに。ヒーッってなりたかったのに。

  • 美術館が閉館して失業中の学芸員に、大学の先輩・大林から、彼の祖父・大林一郎による、女優兼作家である曽根繭子の収集品の整理と展示の仕事が舞い込む。

  • おもしろかったけど、なんかやるせない話だった。

  • 2016.12.01
    ホラー?かな。という印象。
    ストーリー的に後半は特に強引だが、
    主人公とタケルの会話も面白いし、素敵だった。
    著者のホラー作品以外も読んでみたくなりました。

  • 若竹さんらしく一癖も二癖もあるキャラクターが次々現れ飽きない。
    ホラーなのでこの世ならざるものの存在が感じられたり不可思議な現象が起こったりするけど、あまり怖くはない。
    若竹さんの毒って逆にオカルトをマイルドにしてしまうのかもしれない。

  • エピローグにどうも違和感ありで...どうしてかなと考えてたんだけど。たぶんずっと読んできた中で想像していた繭子のイメージとギャップがあった事、主人公はどうしてあそこに居続ける事にしたのか?
    っていう所だと思う。うーん。
    でも久しぶりに好きになりそうな作家さんかも!

    12/18追記
    あれから考え続けたところ、
    主人公は繭子に近づきすぎてしまったのかな、と。
    だとしたら、エピローグで主人公が居続ける事にした理由も、2人が笑い合う意味も、分かる。主人公の名前が出てこないのも、そのため?
    完全に繭子ではない事と、タケルに出会ってしまった事が、悲しいなぁと思った。
    あぁ、若竹七海ってすごい人だ...。

  • 葉崎市の美術館で孤軍奮闘で働いていたのだが、市長が変わり美術館が閉館された。職を失いどうしようか考えてると大林国際観光グループの部長の大林孝雄から電話が掛かって来た。大学時代の先輩で、特に親しかった訳ではないのに・・・。彼からの話は、昔の女優・作家だった今は亡き曾根繭子のコレクションを整理して、資料室を作りたいと言う事だった。承諾して金沢市郊外にある銀鱗荘ホテルに・・・。
    そこには、創始者が集めた曾根繭子の膨大なコレクションが眠っていた。コレクションは、舞台衣装から繭子が使った割り箸・下着・・・など異様なまでの執着が・・・。
    そして、一つのフイルムと戯曲の本が見つかった。そこに書かれた事が実演するかのように奇怪な出来事が次々と起こる。人や猫の失踪。人体発火・・・。人々が目にすることとは?終焉はどこにあるのか?

    若竹七海のホラーです。この本は、再読であります。前に読んだ時は、新津きよみの「女友達」今邑彩「ルームメイト」を読んだ頃だったので印象が薄かったのでもう一度読もうと手に取ったのですが・・・。やっぱり、上げた二冊の本の方が面白かったです。若竹さんは、ミステリーの方が面白いと改めて思いました。ん〜でも、女性が読むと怖いのかな?女性の方がジワリジワリと恐怖が伝わるかもです。

  • 2004年12月9日読了

  • 2006/09

  • ホラー文庫ですが、それほど怖くはなかった。オチが反則な気もするけどホラー物だときれいにまとまった方か。

  • 亡くなった女優にまつわるコレクションを公開する為に作業をすすめる主人公。次々と出てくる偏執的な品々。そして幽霊・・・。
    ホラーと言っても違った怖さがありました。使用済みのティッシュをも集めるコレクター・・・恐ろしいですね。
    そして人間の情念・・これも怖かったです。
    そして迎えるラスト これは切ない!切なすぎる!

  • 若竹七海、もっとホラーも書いてくれないかとこれを読んで思った。

  • 静寂に包まれた恐怖とロマンス。

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著者プロフィール

東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。1991年、『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年、「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。その他の著書に『心のなかの冷たい何か』『ヴィラ・マグノリアの殺人』『みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない』などがある。コージーミステリーの第一人者として、その作品は高く評価されている。上質な作品を創出する作家だけに、いままで作品は少ないが、受賞以降、もっと執筆を増やすと宣言。若竹作品の魅力にはまった読者の期待に応えられる実力派作家。今後ブレイクを期待出来るミステリ作家のひとり。

「2014年 『製造迷夢 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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