いちばん初めにあった海 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 132
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043539017

作品紹介・あらすじ

堀井千波は周囲の騒音に嫌気がさし、引っ越しの準備を始めた。その最中に見つけた一冊の本、『いちばん初めにあった海』。読んだ覚えのない本のページをめくると、その間から未開封の手紙が…。差出人は"YUKI"。だが、千波にはこの人物に全く心当たりがない。しかも、開封すると、「私も人を殺したことがあるから」という謎めいた内容が書かれていた。"YUKI"とは誰なのか?なぜ、ふと目を惹いたこの本に手紙がはさまれていたのか?千波の過去の記憶を辿る旅が始まった-。心に傷を負った二人の女性の絆と再生を描く感動のミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。

  • 中編が二つ収められています。
    最初の一編が表題作で、ラスト近くで不覚にも泣いてしまいました。
    面白い構成の作品だと思います。
    二編目、解説を読んでやっと気付いたというところがちょっと悔しかったけれど、僧と解って読むと、やっぱり胸にぐっと来るものがありました。
    心洗われる気持ちになるというか、素敵な作品だったと思います。
    読後感の良さがいいですね。この作者さんを好きになりました。

  • <いっとうはじめの,海の話を―>
    印象に残る比喩が多く,言葉の海をたゆたっていける.
    しかしストーリーは決して明るく軽やかではない.
    それでも救いと希望の光が見える本書.
    必ず、収められた「いちばん初めにあった海」と「化石の樹」の2編を続けて読んで.

  • 「泣ける小説」って何だろう?と友人と話していて勧められたのがこの小説。加納朋子さんの小説はこれが初読でした。幸せな出会いでした。

    最初は正体がつかめなかった千波の"設定"が徐々に明らかにされ、それにつれて深まる謎と重くなるストーリー。全体像はあまりにも哀しく、しかしそこからの転回はお見事でした。

    残された謎は続編「化石の樹」でタッチを変えて。ハートフルな連作、加納朋子さんのまさに真骨頂です。

    表題作の締めがシンプルだけど本当に美しくて、哀しいけどどこかが満たされる、どこまでも優しい傑作です。

  • 夢見がちなおとぎ話って印象。優しい世界にいる人におとずれたご都合主義な悲劇!かわいそうにね!でもよかったね!みんな優しくて!ってかんじ。私には面白いと思えない

  • この方のミステリの感想は、なにを書いてもネタバレになってしまう。
    うーん。
    作品の出来や物語本来の意味をべつにして、世の中の女性には(男性もだろうか)この千波のこと、千波が(無意識とはいえ)したこと…つまり恋しい男性の死に痛んだ自分の心を優先し母であることを放棄したこと、を忌み嫌い批判するひとが多いのではないかしら、と考えて暗い気持ちになりました。
    (勝手な妄想)
    ただ著者には少女の見る夢みたいな作品が多いけれども、この作品の主人公、千波も成長を拒否して憚らない、と見えるほどあまりにも子どものままです。
    これも毎作のことだけど、登場する女性たちの喋りかたもみんな、どこか幼い。
    そういうことのほうが私は気にかかります。

  • 【本の内容】
    堀井千波は周囲の騒音に嫌気がさし、引っ越しの準備を始めた。

    その最中に見つけた一冊の本、『いちばん初めにあった海』。

    読んだ覚えのない本のページをめくると、その間から未開封の手紙が…。

    差出人は“YUKI”。

    だが、千波にはこの人物に全く心当たりがない。

    しかも、開封すると、「私も人を殺したことがあるから」という謎めいた内容が書かれていた。

    “YUKI”とは誰なのか?

    なぜ、ふと目を惹いたこの本に手紙がはさまれていたのか?

    千波の過去の記憶を辿る旅が始まった―。

    心に傷を負った二人の女性の絆と再生を描く感動のミステリー。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    青春の儚さとミステリの完成度の高さがこれほどのレベルで両立している作品を他にしらない。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 不思議な感覚。面白いとか以前に、ずっと病院で読んでいたので、自分とシンクロしてて、そこが面白かった点もあり。
    とういか、この人の書く話は、非常にファンタジー要素を持ちながら、それでも実はリアルすぎるものでもある。要素が両極端?
    非常にシリアスじみてるのに、なのにやっぱり優しい感じを残すところが良いんだろうな――と自己分析。

  • 終盤になるに連れてじわじわ話が開けてくる感じ

  • 書名の中編と、「化石の樹」という中編2本からなる本書。
    ちょっと雰囲気は暗め。著者の暖かで繊細な描き方がは、本書でも見られるけど、舞台設定がちょっとダーク。人殺しがテーマにもあるしね。

    著者は短編を連作として、一つのストーリーに落とし込むのがとても上手とされるけど、今回の二つの中編では、バッチリ成功!とはいってないと思う。

    たぶん、舞台設定が上手く飲み込めなかったのが原因なんだろうけど、おいらが悪いのかな。うーん。

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著者プロフィール

推理作家。福岡県北九州市出身。夫は、同じく推理作家の貫井徳郎。
1992年『ななつのこ』で、第3回鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。1995年には『ガラスの麒麟』で、第48回日本推理作家協会賞受賞。2008年、『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。ほか、自身の急性白血病闘病記録『無菌病棟より愛をこめて』も代表作のひとつ。

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