天使の屍 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 910
レビュー : 118
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043541010

作品紹介・あらすじ

14歳の息子が、突然、飛び降り自殺を遂げた。真相を追う父親の前に立ち塞がる《子供たちの論理》。14歳という年代特有の不安定な少年の心理、世代間の深い溝を鮮烈に描き出した異色ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は妻と中学生の息子をもつイラストレーターの男性。
    ある日、衝撃的な出来事が起こり彼の家庭は一変する。
    彼の息子が飛び降り自殺をしたのだ。
    しかもその遺体からはLSDという薬物が検出された。
    亡くなった息子の周辺を探る内に次々と見えてくる知らなかった息子の姿。
    そしてさらに、事情を聞いた息子の友人たちが次々と飛び降り自殺を計る。

    何故、主人公の息子が死んだのか。
    その断片が最初から少しずつ散りばめられ、ラストまでに何となく予想はつきました。
    ストーリーとしてはちょっと安易かな?と思いますが、面白く読める本ではあります。
    そして作者の言いたいこともはっきり分かる話でもあります。
    それの象徴的なのがラストの場面。

    この物語には主人公の息子、その周辺の友人たちと歌手を目指す少女という二つの対となる人物像が出てきます。
    これを読んで、夢がある人、生きる目的がある人というのは強いな・・・と思いました。
    だけど中学生の内からそういうものがはっきり決まっている人の方がまれじゃないかな?
    だからほとんどの人は取りあえず学歴をつけなければと思う。
    そしてその道から少しそれてしまうと全てが台無しになったような絶望的な気持ちになってしまう-。
    これを読んで、安易にそう思わせてしまう社会や大人に問題があると改めて思いました。
    人生は上手に生きられなくても意味のあるものだと、その生きざまで示す大人が増えれば、次世代の人間も希望をもてるんじゃないかな?と思う。
    主人公もどちかと言えば学歴に関係ない仕事、イラストレーターだというのにも意味があったんだ・・・と読み終えて分かりました。

  • 優秀だったはずの中学生の息子の自殺の真相を知るために奔走する父親。しかしその過程で出会った同級生達は次々と自殺する…。思春期を迎えて自我が発達してきた子供と親は如何に親子たりえるのか。貫井節にまたやられる。

  • 面白かったけれど、もう少し展開があるとよかった。やや意外性に欠けた。途中で先が読めた。

  • なんというか…危うい中学生の性質を描こうとして、外したみたいな読了感。出てくる中学生たち言動が大人すぎて、いまいち入ってこなかった。

    ショックを受けてオロオロするだけの担任、捜査してんだかしてないんだか分からない警察、予想出来るはずなのに、何度も危ない目にあう父親…余計な要素が話の邪魔をしてるなぁと感じた

  • ストップ・ドラッグ!
    中学生は勉強と部活しなさい!

  • 2017年2月26日読了。
    2017年29冊目。

  • あらすじ
    中学生の息子が突然飛び降り死亡する。警察は自殺と判断するが、体内からはLSDが見つかる。しかも立て続けに同級生も飛び降りる。青木のもとには息子の写真が送られてくるが…。

     ラスト、中学生の息子たちが被害にあったのが、「自分の学業の成績を上げたいから」という理由はびっくりしたけど、さくさく読めた。世代間での違いにとまどいつつも、血のつながらない息子を思う主人公青木がよかった。

  • ちょっと中学生の描写が大人びすぎている気もしたけど・・・。展開は面白かった。内容的には衝撃的だった。

  • ダヴィンチでお勧めの本だったので読んでみたが、私には今一つの印象だった。
    今まで普通に過ごしていた息子が自殺、そのあとを謎の自殺が続く。。。という展開はミステリーとして期待させるものですが、結論のあっけなさ、それはキーとなる「子供の論理」の説明があまく(浅く)、納得できるものではないからです。

    子供の心理描写、親子関係とももう少し踏み込んだ描写、展開がなければ小説として面白くはないと感じました。

  • 連続する中学生の自殺と、の原因を明らかにしようとする親。「子供には子供の世界のルールがあって、それは大人には想像すらつかない」というところがテーマ。

    幸せだった仮定が、一人息子の自殺でずたずたにされていくという点は、なかなか盛り上がる。そのへんまでは良いんだよね。さらに、次々と続く同級生の自殺で、謎は深まっていく。

    が、脅迫者が現れたあたりから、えらく陳腐でつまんない話になっていき、オチもどうかねえというもの。せっかく暗い意味で盛り上がった気持ちが、ぶち壊されてしまったのは残念以外に言い様がない。

    「子供の世界のルールはわからない」を言った警察も、全く関わること無くフェードアウトし、単純に主人公の目で見た作者が「子供はわからんことで死ぬ」というだけ。

    現実の子供は、もっと強いですよ。大人の世界にわかるように事件設定をしたのだろけど、それが仇になって面白くなくなってしまった。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。93年『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞。他書に『天使の屍』『崩れる』『灰色の虹』『新月譚』『微笑む人』『ドミノ倒し』『私に似た人』『我が心の底の光』など多数。

「2018年 『女が死んでいる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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