天使の屍 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 136
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043541010

作品紹介・あらすじ

14歳の息子が、突然、飛び降り自殺を遂げた。真相を追う父親の前に立ち塞がる《子供たちの論理》。14歳という年代特有の不安定な少年の心理、世代間の深い溝を鮮烈に描き出した異色ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 飛び降り自殺をした息子の周囲で広がる自殺の連鎖。真相追う父親が辿り着いた真実とはー

    ストーリーとしては大変面白かったのですが
    今回キャラクターに恵まれなかったというのでしょうか、、終始熱のこもらない薄味でした。
    強いて言うなら珍味で薄味...

    真相に触れられない為に文字通り命を懸けて考えた超計画的計画(日本語)
    の割に 自殺なんかするやつバカだもん!と生を仄めかす息子よ...そりゃ直前にそんなこと言われたら遺書の効果も半減ですわ...
    そして20年前の10代ましてやその中の前半の少年少女達の性事情がここまででは無いとしてもこれを想像できる範囲なのだったとしたら
    今日の日本が心配でたまりませんねぇ
    ズズッ…( ՞灬ة)茶

    そして無理矢理感の否めない「めでたし めでたし」これで一気に白けました
    死に損なって真相知られて生き続ける道を選んだ青年のぐにゃぐにゃな鋼メンタルにもはや付いて行けません。
    いや、死んだらええ!!とかそんな事を言っているわけでは無く、その着地点を目指すならもっと違う道 もしくは詳しく綴っていただきたかったのです。

    人間ここまで分厚い仮面を付けるのは難しいと思います。もっと勝手な生き物だと思うのです。

  • 人生で初めて、途中でオチが分かってしまった…

    文章が長ったらしいんだよなあ。「その表現、さっきから何回も見てるけど?」ってなる。中学生のくせに口調が大人び過ぎててあんま入ってこんし。

    最後まで読めたことを褒めたい。

  • 謎の中学生連続自殺が発生、しかし原因は「いじめ」ではないらしい。
    わが子の死の真相を追う父親の前に恐るべき事実が……。
    彼らを「死」へと駆り立てる「子供の論理」とは何か。



    トリック自体は秀逸と言えないこともない。
    「木を隠すなら森の中へ。他殺を隠すなら自殺の中へ」。

    でもねえ。
    ひとつの他殺を隠蔽するために、自らが自殺することの意味がわからない。
    他殺を隠すために自らが死ぬという動機に無理がありすぎて、どうしても納得できない。
    死んでしまうくらいなら……他に何だって方法はあるじゃないか。
    仕掛けの大前提の部分に抵抗があるから、いまひとつ楽しめなかった。

    とは言え、担任の光岡先生が語る「子供の論理」について考えると、これで納得しなければいけないのかもしれないとも感じた。
    子供は裏切るのだ。何を? 大人の論理を。

    これが大人であれば、絶対にこんな方法は取らない。
    どんな対処をするかは人それぞれだろう。
    だが、少なくともこの作品の子供たちがとったような行動だけはとらないということは断言できる。
    まさに、これは「子供の論理」で行われた事件なのだ。

  • 中学2年の息子が飛び降り自殺をし、のちにドラッグを服用していたことが判明。
    息子の死に納得ができない父が息子の自殺の原因を探り始める。
    そのうち、次々と悲劇が続き...

    うーん、少し非現実的すぎかなと思う展開に。
    中学生との世代の差に戸惑う父の姿も描かれているけど、あんな中学生たちはなかなかいないし、言葉遣いとかも大人びすぎな気が。

  • 最後があっけなく・・・というか、もう少し展開してほしかった気もする。謎解きが一気すぎて。

    成績が良い子たちの成績を下げたい同級生。14歳の男の子たち。性に具体的な興味が出てくるのは成長過程のこのころは普通だろうけど、麻薬まで絡んでるし、隠し撮りのAVまで出てくるとは。それにしても、AVの方は子供や親を脅した人物が少々あっけなく消えてしまう。

    確かに、性行為と薬は褒めた行為とはいえないけど、だからといって、大人たちの目を恐れて自殺するほどのことだろうか。大人が敷いた、高校・大学・就職という線路から外れたら、他に道がない、と絶望していまう、大人も嘆いておろおろする・・・そういう社会のしくみに問題提起した作品ともいえるかもしれない。大人は自分たちが敷いた線路を完璧と思いすぎてないか。子供たちをそれに乗せたら、安心して、学校に任せっぱなし・・・ではないか。子供に並行線路があることを教えたり、他の道もあることを教え忘れてないか。話は淡々とした謎解きだったけど、線路を外れる勇気を親も子供も持っているか・・・と問いかけられた気がする。

  • 主人公は妻と中学生の息子をもつイラストレーターの男性。
    ある日、衝撃的な出来事が起こり彼の家庭は一変する。
    彼の息子が飛び降り自殺をしたのだ。
    しかもその遺体からはLSDという薬物が検出された。
    亡くなった息子の周辺を探る内に次々と見えてくる知らなかった息子の姿。
    そしてさらに、事情を聞いた息子の友人たちが次々と飛び降り自殺を計る。

    何故、主人公の息子が死んだのか。
    その断片が最初から少しずつ散りばめられ、ラストまでに何となく予想はつきました。
    ストーリーとしてはちょっと安易かな?と思いますが、面白く読める本ではあります。
    そして作者の言いたいこともはっきり分かる話でもあります。
    それの象徴的なのがラストの場面。

    この物語には主人公の息子、その周辺の友人たちと歌手を目指す少女という二つの対となる人物像が出てきます。
    これを読んで、夢がある人、生きる目的がある人というのは強いな・・・と思いました。
    だけど中学生の内からそういうものがはっきり決まっている人の方がまれじゃないかな?
    だからほとんどの人は取りあえず学歴をつけなければと思う。
    そしてその道から少しそれてしまうと全てが台無しになったような絶望的な気持ちになってしまう-。
    これを読んで、安易にそう思わせてしまう社会や大人に問題があると改めて思いました。
    人生は上手に生きられなくても意味のあるものだと、その生きざまで示す大人が増えれば、次世代の人間も希望をもてるんじゃないかな?と思う。
    主人公もどちかと言えば学歴に関係ない仕事、イラストレーターだというのにも意味があったんだ・・・と読み終えて分かりました。

  • まあまあの面白さ。特に中盤からは一気に読んだ。
    中学生の薬物とか乱行とか、ちょっと時代を感じた。
    さすがに今やと無さそう。もしくはリベンジポルノとかかなー?!

    それにしても自殺の理由が非現実的に思える私は、ババアなのかしら?

  • とても後味の悪い話。
    でも、もし現実になったら?と思うと恐ろしかった。

    子供は、大人では考えられないような償い方をする。
    取り返しがつくと思うのは、大人の分別でエゴ、
    それは正しいことだけれど、
    子供にとってはそうじゃないこともある。

  • 立て続けに起きた自殺。息子の自殺の理由を調べるお父さん。自殺の理由がAVを売った友達を殺すためと分かった、なんだかそんな理由で自殺する?とおもしろくなくなってしまった。売る。

  • 中学生の息子がビルから飛び降りて死んだ。
    「自殺するなんてバカだ」と言っていたのに
    何故?自殺ではなく、他殺じゃないのか?

    必死に息子の心を知ろうとする父親。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。他の著書に『壁の男』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』などがある。

「2021年 『悪の芽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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