双生児は囁く (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 308
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043555024

作品紹介・あらすじ

「人魚の涙」と呼ばれる真珠の首飾りが、檻の中に入れられデパートで展示されていた。ところがその番をしていた男が殺されてしまう。横溝正史が遺した文庫未収録作品を集めた短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 3-

  • 金田一耕助が登場しない7つの短編が所収。7編とも異母姉妹、双子が登場する横溝正史特有の戦前・戦中・戦後直後の血縁・愛憎がキーになる短編集。いずれも短編ゆえに、長編作品ほど、ドロドロとした人間模様は描かれていないけれど、それでもやはり横溝正史らしい作品集。

  • さほどおもしろくない

  • 横溝先生マニア向けの文庫未収録短編集。

    表題作のタイトルはホラーチックな響きだが、意外にも陽気で好奇心旺盛な双子が登場。まだ磨かれていないが、魅力的なキャラになりそうな二人だった。
    後に金田一ものに書き換えられてしまった作品だが、もっと育てていって欲しかったような気もする。

    「三年の命」は後の『真珠郎』に繋がりそうな作品。あちらほど禍々しくはないが、当時の表現法なのか、何とももどかしい内容だった。

    身内、近い者同士の確執という、横溝先生お得意のテーマも多く、当時からこういうのがお好きなんだなと思えた。

  • 金田一が出てこない短編小説。良い。

  • 金田一が出てこない横溝作品集。書かれた年代もバラバラのようで、作品としても佳作もあれば何だこりゃなものもあり。表題作の『双生児は囁く』以外は、推理小説としては長さとしてもトリックとしても物足りない印象です。

    全体的に、横溝作品の絶対的なテーマである「大正から昭和にかけての仄暗い空気感」と、「金持ちは必ず外に妾を作り、本妻が生んだのと同じ年の隠し子を作っておかなければいけないというある種の義務感」(笑)に包まれてるので、その辺が抑えられれば話の展開も読みやすくなります。

    全体的には、まぁよほどの横溝ファンでもなければ手を出さなくてもよいでしょう、という印象です。

  • 短編集なのでテンポよく読めた。
    「三年の命」と「蟹」が印象深い。
    他者とのコミュニケーションがなかったら、赤ん坊は死んでしまうと聞いたことがある。
    最低限のコミュニケーションで育った人間は、どんなふうに成長してどんな人生を歩むのだろうか。
    また、結合性双生児はとても興味があるので、モチーフにした作品があったら横溝以外でも読んでみたい。
    いや読んだような気もするけど忘れたな…

  • 横溝正史の短編を読んでみたい方は是非

  • 『汁粉屋の娘』
    敬太郎がきいた姉妹の罵り合う声。その数日後殺害されたお美代。事件から一週間後姉である加代の自宅で殺害された加代と消えた情夫・紋太という男。加代と美代の過去に隠された秘密。

    『3年の命』
    20年間も何者かに監禁されていた謎の青年・軽部芳次郎。軽部に送られた脅迫状。軽部をつけ狙う江川伯爵。軽部と江川伯爵の姪・美恵子の恋。

    『空家の怪死体』
    空き家で発見された謎の女の死体。空き家を借りに来た謎の青年紳士にかかる容疑。青年紳士が出会った「伊東夫人」の謎。殺害された青年紳士・須藤。伊藤夫人と妹・田辺よし子、夫・田辺の関係。

    『怪犯人』
    火事に見舞われた温泉旅館・三河屋。三河屋の女中・お君の目撃したピストルを持った謎の男。焼跡から発見された射殺体。山村男爵の娘の秘密。取り換えられた可能性のある正妻と愛人の子供たち。お君の持つサンゴの秘密。

    『蟹』
    友人である二宮の家の留守番をする五郎。二宮の部屋に現れた謎の女性に刺された五郎。五郎の見た女の腕の刺青。幼いころに出会った少女。父親に虐待された少女との思い出。二宮の持つという写真にうつる秘密。シャム双子の謎。

    『心』
    昭和12年、昨日男を殺害したと出頭してきた男。しかし男の語る日付は大正5年の物語。記録に残らない殺人。

    『双生児は囁く』
    戦前に刺青を入れられた女。戦後目撃された刺青の女と盗まれた人魚の涙と呼ばれる真珠。盗難現場で殺害された諏訪三郎。事件現場に居合わせた双子のダンサー夏彦と冬彦の推理。もうひと組の双子。殺害された珠子と容疑をかけられた三輪美子。秘密を握り殺害された源。

     2011年2月21日読了

  • 短編集。「蟹」が好き。

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著者プロフィール

1902年、神戸市に生まれる。旧制大阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任し、32年に退社後、文筆活動に入る。信州での療養、岡山での疎開生活を経て、戦後は探偵小説誌「宝石」に、『本陣殺人事件』(第1回探偵作家クラブ賞長編賞)、『獄門島』『悪魔の手毬唄』など、名作を次々に発表。76年、映画「犬神家の一族』で爆発的横溝ブームが到来。いまもなお多くの読者の支持を得ている。82年、永眠。

「2021年 『夜の黒豹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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