三島由紀夫と楯の会事件 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043556021

作品紹介・あらすじ

昭和45年11月25日、日本国内に衝撃が走った!高名な作家・三島由紀夫が、自ら組織した"楯の会"の会員4人とともに、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で東部方面総監を監禁、自衛隊員に決起を促す檄を飛ばした後、割腹自殺を図ったのだ。昭和史の解読をライフワークとする著者が、三島の死までの5年間を克明に調査。そして死後31年目にして語られる真実とは。

感想・レビュー・書評

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  • 檄文は二度読んだ。youtubeで探して、肉声、当時の映像も見てみた。思想的立場は異にするけれど、圧倒された。「豊穣の海」全四巻を読んだのをきっかけに手にとった一冊。事件当日の詳細なドキュメンタリー、檄文、遺書、そこへいたるまでの過程、楯の会の結成、残された人々へのインタビュー、年譜から成る一冊。三島自身の問題意識が煮詰められ、先鋭化し、期待をかけていたものに裏切られ絶望し、この事件にいたったことは痛いほどに伝わってくるが、それでも、どうして、他に道はなかったのだろうか、と問いかけながら読み進めていった。/以下、備忘録的に/個人体験を論じることは、究極には感性の域に入り、感性は暴力で決着をつけなければならないと、会員たちは考えていた/「二・二六事件をみてください。ゼネラルが最後には、どんな態度をとるか、歴史が証明しているではありませんか」(持丸)/持丸に『豊穣の海』の本多繁邦のイメージが重なり、森田には、第二部「奔馬」の主人公飯沼勲が明確に重なっている。/三島のように、イデオローグであると同時に行為者になった著名人は、まったくといっていいほど見当たらない。/

  • 「自衛隊は声を奪はれたカナリヤのやうに黙つたままだつた。」p.23
    「われわれは四年待つた。最後の一年は猛烈に待つた」p.24

  • 数日前に白井聡著『永続敗戦論』を読了したところだったので、この作品との対比が際立った。三島由紀夫の「反革命宣言」に戦後の全否定、つまりは戦後民主主義政治の欺瞞(憲法や占領政策の巧妙さに幻惑された政治、経済、文化総体を欺瞞とみる)に対する怒りが込められていることを知った。日本人はこの否定がずーっとできていないのである。三島由紀夫は日本を愛しすぎたがゆえに幻滅し、憎悪に変わったのだと想う。

  • ニュートラルな立ち位置で解析され読み易い。

    事件の5年前くらいから三島を追い、史実に基づき編集された貴重な一冊。
    また、単行本発行の後に公開された2通目の遺書も原文のまま掲載するなど、補章「三十一年目の事実」として新たな事実を加えて編集された文庫版。

  • 今年、(元)ARATA主演で三島の映画やるそうじゃないですか。
    タイムリーな一冊だと思う。おすすめ。

  • 2010年11月25日読み始め 2010年11月29日読了。

  • 旦那様の本棚より。リアルタイムで知らない世代なので、読んでおこうと思って。本著は事件10年後の取材がベースとなっています。内容の重複や時間軸の交錯等まとまりが悪い印象なので読むのに少し時間がかかりましたが、大変勉強になりました。一人の天才が命を賭した昭和の大事件もネット上のカルトになりつつある昨今。。。再編制を希望したいです。

  • 生まれる前の事件。三島由紀夫の様な素晴らしい文豪がどの様は背景で起こした事件かを知りたくて手にとりました

  • 出版社/著者からの内容紹介
    天才作家は死を賭して何を訴えたかったのか?

    昭和45年11月25日、三島由紀夫は楯の会の4人とともに陸上自衛隊に乱入、割腹自殺を図った。ノーベル賞候補にもなった天才作家は死を賭して何を訴えたかったのか?死までの5年間を克明に調査した傑作ノンフィクション!

  • 作家としての三島由紀夫はある程度知っているつもりなんだけど、思想家・活動家としての彼はあまり知らなかった(小説から垣間見えていたけど)。
    正直知るのが怖かったという部分もあって。
    前に三島氏と懇意にしてたジャーナリストが書いた私記「五衰の人」は読んだことがあるんだけど、この本はそれよりも中立的で質・量ともに充実していると思う。
    事件当時の檄文や楯の会会員へ残した遺言が載ってるのも吉。
    文学者として絶対的な存在であった彼が何故このような愚行を犯したのかがリアルに伝わってくる。
    昭和史を語る上で是非読んでおきたい一冊。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。1939年北海道生まれ。同志社大学文学部卒業。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。著書に『昭和陸軍の研究』『昭和の怪物 七つの謎』『あの戦争は何だったのか』『陰謀の日本近現代史』など。

「2021年 『太平洋戦争への道 1931-1941』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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