湘南人肉医 (角川ホラー文庫 78-6)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043572069

作品紹介・あらすじ

湘南で整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手と噂されるほどの名医だった。数々の難手術を成功させ、多くの女性を見違えるほどの美人に変貌させていた。しかし、彼は小さな頃から人肉に対して憧れを持っていた。そして、ある日、手術で吸引した女性の臀部の脂肪を自宅に持ち帰り、食べてしまう。それは麻酔が施されていたため、苦く、おいしいものではなかったが、人の肉を食べるという禁を破ったことに対して、優児は強いエクスタシーを感じた…。

感想・レビュー・書評

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  • 名前はよく見かけていたけど、意外に初読みの作家さんだった。
    美容整形外科医の主人公が、女性を殺してはその肉を食べる…というとんでもない変態紳士のお話なのですが、人肉のお料理描写がすごーーくおいしそうなのであんまりグロさは感じないどころか、実際美味しいのかな?とか思ってしまった。さすがに、この本に「食の本」のタグをつけるのははばかられるのでやめておきますが(笑)
    この作者の他の本も読んでみたい。

  • いやぁ〜残念。

    冒頭から変態美容整形外科医(小鳥田優児)が人肉に取り憑かれ、ただ己の欲望を満たす為に殺人の虜に。

    一度その禁断の味を体験した小鳥田はシェフばりの料理テクニックを駆使しながら人肉を食し、彼女(被害者)を自分の中に取り込む毎にエクスタシーを感じる。

    徐々に欲望は増大し、顔見知りから愛する人へと対象は変化していく。

    他人の赤ちゃんを誘拐し、食す為に育てるという鬼畜行為から物語がどう結ばれるのか。

    物語のラストを自分(読者)なりに想像する(させる)ことに旨さを感じる作品もあるが、本作に関しては、作者にきっちりと書ききって欲しかった。

    ラスト19pが個人的に物足りないので☆4つ。


    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    湘南で整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手と噂されるほどの名医だった。数々の難手術を成功させ、多くの女性を見違えるほどの美人に変貌させていた。しかし、彼は小さな頃から人肉に対して憧れを持っていた。そして、ある日、手術で吸引した女性の臀部の脂肪を自宅に持ち帰り、食べてしまう。それは麻酔が施されていたため、苦く、おいしいものではなかったが、人の肉を食べるという禁を破ったことに対して、優児は強いエクスタシーを感じた…。

  • どう見てもB級ギャグホラーにしか思えないこのタイトル。だけどかなりすごい一冊だと思うよ。個人的には好きだけど、お薦めはあえてしません。責任持てないから(笑)。
    タイトルから察せられるとおり、カニバリズムもの。食人シーンたっぷり(笑)。アウトローまっしぐら。なのに殺人・解体シーンより料理・食事シーンが多くて、しかも妙に凝ってるせいなのか……すっごく美味しそうに思えてしまうのは私だけかっ!?(愕然) カニバリズム趣味はないと思うし、実際食べたいなんて思わないけどね……たぶん。
    とにかく「猟奇殺人鬼の日常を読む」といった感じで、淡々と進むストーリー。ひたすら殺して食べてその快感に酔う、の繰り返しで、さしたる展開はない気も。なのに退屈はしない。「この先どうなるのっ?」と気になるような場面はあまりないのに、ついつい先を急がされる読み心地。そしてこのオチ。これだけえぐくて、しかし妙にすこんっと突き抜けた作品、他にないよ。

  • 天才的な腕を持つ美容整形外科医、小鳥田は、ある日、脂肪吸引した肉を持ち帰り食べてしまう。
    そして人肉に取り付かれてしまった彼は・・。
    面白かった〜。いかにも大石圭!だわぁ〜。
    大石圭の作品って、残酷極まりないんだけど、なんか寂しさがあるのよねぇ・・。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「なんか寂しさがある」
      大石圭って読んだコトがない。何だかエロい表紙だと思ったら、ホラー(タイトル読めば判りそうですが、全然目に入ってなかっ...
      「なんか寂しさがある」
      大石圭って読んだコトがない。何だかエロい表紙だと思ったら、ホラー(タイトル読めば判りそうですが、全然目に入ってなかった)。。。
      単に恐いだけや、残虐なだけだと、書き手の方がストレス溜まるんじゃないかなぁ?(それって素人考えかな)
      2013/04/04
  • 素晴らしいです!
    中学生のころ、厨二病の一種で異常性欲や凶悪犯に興味を持った時期がありました。
    その時たまたまアルバート・フィッシュのWikipediaを見て人が人を食うことに衝撃を受けました。
    そこから、なぜ倫理に反する行いをしてまで、人肉に固執するのかとても興味を持ち始めました。
    カニバリズムを取り扱った映画も何本か観ましたが、映像としての残虐性や、ホラー・宗教要素など私の求めているものとちょっと違う…とモヤモヤしてました。

    今作ではもっと個人的な理由で、自己のエゴのもとで食人行為を行うので、とても納得することができて満足です。

  • 大石さんの作品の中で、かなり好きな作品。

    神の手と評される凄腕の整形外科医が、好みの女性を殺しては素敵に料理して頂いちゃう生活を送っている…そんな様子を描いた作品。

    淡々とした文章で読みやすく、かつ人肉が非常に「おいしそう」に調理され食されている描写が大変良い。
    きれいに「さばく」ので、スプラッターなグロさを求める方には物足りないと思う。が、おいしそうな人肉料理の描写を味わいながら、ふと自分も「どんな味がするのかなぁ」と興味を持ってしまうかもしれない、そんな怖さが楽しいと思います。

  • 記録

    れい本

  • 読みやすかったけど、思ったよりグロくなくて拍子抜け。

  • なんかこうヒネリがある話かと思ったら、
    本当にタイトルまんまで中身なし。

    もーこのテの話には、全く共感持てませぬ。
    料理は美味そうだったから、1ポイントUP。

  • タイトルにそそられて買いました。

    人の肉を食う・・カニバリズムなお話。
    ただそれだけ。

    主人公の人肉食生活が美味しそうな描写で描かれてます。
    この手のお話は・・・
    やはり映像化しないと物足りなさを感じますね。
    ネクロフィリア物とかも・・・。

    というわけで星は2つですw

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著者プロフィール

1961年、東京都出身。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文芸賞佳作を受賞し、デビュー。『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』『絶望ブランコ』『愛されすぎた女』『裏アカ』など、著書多数。2019年には『殺人鬼を飼う女』『アンダー・ユア・ベッド』が立て続けに映画化され、話題に。

「2023年 『破滅へと続く道 右か、左か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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