死者の体温 (角川ホラー文庫)

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  • 角川書店 (2004年5月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784043572076

作品紹介・あらすじ

安田祐二は30歳。砲丸投げの元日本代表選手で、いまはエリート会社員。ハンサムで温厚。にこやかで職場や近所での評判もよく、そして、次々と人を絞め殺しては別荘の庭に埋めているのであった・・・。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人間の死と生の境界を探求する作品で、主人公の内面に迫る独特な視点が魅力です。元日本代表選手でありながら、冷静に人を殺していく様子は、グロテスクさと不気味さが交錯します。物語は次第に緊張感を増し、主人公...

感想・レビュー・書評

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  • いやあ、いやらしい、すばらしい。
    大切なものは、失ってみないとその尊さに気付けない。
    その状況を、主人公は意図的につくり出す。
    なんでも商品化する資本主義社会では、人の存在さえ、剰余価値を生む手段や性のはけ口のような道具的存在として見てしまいがち。
    忘れがちな「人のかけがえのなさ」を思い出させてくれるのはどんな場面だろう。
    一つは大石さんの本を読んでいるときか。

  •  私好みの劇グロ小説でした。しかも、終始グロいわけではなく、次第にグロ表現を増していき、最終的にグロの大爆発が起きます(笑)。
     主人公は人殺しなのですが、決して血飛沫が舞う様な殺し方はしません。殺し方にも矜持がある様です。主人公の変態的な部分と歪んだ殺意、殺害後の死体の処理。一見、何も問題がある様には見えないのに、蓋を開けると猟奇的殺人鬼だったというオーソドックスな展開ではあるにしろ、作者のグロ表現は絶対に食事の直前直後には読んではいけない気がします。
     タイトル通り、人が死んでからの体温、最期の鼓動の音迄を楽しむ殺人鬼の登場です。ちょくちょく、登場する刑事に逮捕されるのではないか、殺そうとした人物に返り討ちに遭うのではないか。色々なバッドエンドを想像して読み進めて行きますが、自身の変態チックな行動のせいで物語は予想を超える展開になっていきました。その展開が変換してから…。作者のグロ表現の神髄が現れたような気がします。
     近くに、グロ小説を探されるご友人が居ましたら、是非とも紹介してみてください。

  • ちょっと淡々とし過ぎていた感じ。
    オチの何もないのが少し残念だった。

  • 終始、主人公の体温を主観的に感じる作品。生ぬるく、それでいて心地の良い温度ではなく、何処となく不気味なものを感じる温度。まるで料理人が手際よく調理をするようなテンポ感で殺人が行われていく。最近の作品でよくあるラストのどんでん返しなどがある訳でもなく、ひたすら主人公の脳内のコックピットに座って行動を見ているかのようなものだった。

  • 大石さんの作品にしてはマイルド。

  • この本を面白いと感じる人はたぶん人間が好きな人なんだと思う。好きでなくとも一定以上の興味を持ってる人。人が生まれて生きているってことを4次元的に認識出来る人。

  • 湘南殺人医のレビューに、「ハンサムなサラリーマン」って書いちゃったけど、間違いだったorz
    こっちと間違えた…

    こっちの主人公が、ハンサムなサラリーマン。
    湘南殺人医は、ものすごい才能を持った医者、でハンサムじゃなかったや。

    …と、主人公を間違えるくらい、これもまた後味の似た大石ワールドな本。
    (言い訳)

    普通なヒトの、普通な生活の裏に潜むドロドロした、でも純粋な殺意。
    悪意のない殺意。
    殺人のための、殺意。

    さくっと読める良本です。

  • 2011年7月13日読了。だけれども多分中学か高校で絶対読んだことある。皮膚病の犬の描写で思い出した。

    世界にスペアの無い、かけがえのない存在である人間を殺し悦に入る、社会的にはエリートの類いにある男の話。

    相変わらず人を殺す描写に容赦が無いなー。

    この本読んで、人間なんてちっぽけなもんだなと実感。

    オチ欲しいなー

  • 元砲丸投げの日本代表選手で、今はエリート社員で、趣味がよく、人当たりもいい主人公。けれど、彼は次々に人を殺しては、別荘にその遺体を埋めていた。

     大石圭は、なぜこういう主人公ばかりを描くのだろうか。
     確かに、残酷な殺人鬼がいかにもという風情であるより、まさかこの人がという方がインパクトはある。そして、こういうトラウマがあってこういうひどい人間になりました、という展開も、すでに世に満ちてパターンとなっている。だからあえて、何の罪悪感もなく、淡々と犯罪を重ねていく主人公というのは、新鮮なような錯覚がある。
     だからといって、こんなにも同じような主人公を連ねる必要は、多分ない。

     一体、大石圭は何を望んでいるのだろうか。
     こういう主人公が、破滅していくこと?
     それとも、一見社会的に成功しているようでありながら、社会の重さにあえいでいる弱い者への哀惜を読みとることを望んでいるのだろうか。

     多分、それがわからないから、大石圭を読み続けているのだろうと思う。





     

  • 連続殺人鬼の日常シリーズ(?)。「湘南人肉医」に似た印象だけど、さらに淡々とストーリーに起伏も少なく何気なく進む作品。やたらあっさりしてる割には妙に不快感がまとわりつく作品だなあ。描写のえぐさよりも(正直さほどえぐくはないと思う)、この淡々とした暗さが痛い。淡々としているだけに、余計嫌。
    一人の人間の存在が「かけがえのないもの」であるという点にこだわる殺人鬼、てのが異色といえば異色。被害者にとことん感情移入してから殺す、という妙なポリシーが、怖いような哀しいような。個人的にはそこそこ好きなんだけどな、こういう作品。でもお薦めするのはやめとこう(笑)。特に暗い気分の時には読むもんじゃないわ。

  • 主人公が犯罪者。
    絞殺に快感を覚える異常者で、話が進むに連れてドンドン人を殺していくんだけど、
    さすがにこれは疑われなさ過ぎだろ。
    死体腐敗の描写がエグい。
    心理描写も細かい。
    非常に怖い本です。

  • 怖くはないけど、好きだな。

  • つくづく思うけど、奥さん理解ある人で良かったよね。

    大きなお世話か。

  • ぶぅー!!淡々と人ころしすぎて、怖くない。現代社会で起こる異常犯罪かもしれないが、被害者の恐怖、異常心理からくる恐怖がない。

  • 表向きはエリートサラリーマンの安田祐二。
    しかし彼は何人もの人間を殺している殺人鬼だった・・・・。
    大石圭の今までの作品に比べると観念的だけど・・・基本は同じですね・・・。
    この主人公って作者なんじゃないかと思っちゃいます。
    殺人鬼ってところじゃなくて、その思考がね。
    これからもチェックしていきたい、大石圭!

  • ありがちだけど、主人公の生活は楽しそう。人は殺したくないけど。ということで、作品としてどうなのかなぁ・・・。

  • う〜ん,とにかく気持ち悪いです.最後まで心理的に理解出来なかったなぁ.あんまりオススメ出来ない…
    (2004/5/16(日))

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著者プロフィール

1961年、東京都出身。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文芸賞佳作を受賞し、デビュー。『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』『絶望ブランコ』『愛されすぎた女』『裏アカ』など、著書多数。2019年には『殺人鬼を飼う女』『アンダー・ユア・ベッド』が立て続けに映画化され、話題に。

「2023年 『破滅へと続く道 右か、左か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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