飼育する男 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.07
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本棚登録 : 321
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043572144

作品紹介・あらすじ

昔、昔…。春のある午後、少年は森の中で、日にさらされて色褪せた雑誌が落ちているのを見つけた。何げなくページを開いた瞬間、若い女性の全裸写真が視界に飛び込んで来て、思わず息を飲んだ。少年はまだ7歳か8歳だったけれど、そんな少年でさえ、それが普通のものではないことくらい理解できた。幼い少年にとって、それは目が眩むほどの衝撃だった。そして思った。いつか僕もこんなふうに女の人を、と-。

感想・レビュー・書評

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  • 刺激が少なくなってきた。
    最後のどんでん返しは、
    いつもの大石さんと違う感じで新鮮だった。
    大石さんの作品は心が揺れる。

  • いいね。
    男の生活の一部分を切り取っただけ。
    ただ、その男が残忍で凶悪で、猟奇的なのだが。
    グットエンドでもバッドエンドでもなく、ある瞬間からある瞬間までを切り取って一つの作品としている。
    もっとも、この作品のグッドエンドとは?
    そして、バッドエンドとは?

  • 女性を誘拐し、密室に閉じ込めて、飼育する。大石圭 著「飼育する男」、2006.7発行。この種の物語は作られて久しいですね。1965年のコレクターという洋画が有名でしょうか・・・。フレディとミランダの物語。この映画は、惚れた女性を監禁し、紳士的に?振る舞って、自分を好きになって欲しいというストーリーだったと思います。大石圭さんの「飼育する男」は嫌がる女性をコレクションにして自分の欲望を満たすだけ。三分の一ぐらい読んで終わりにしました。

  • H30.11.25 読了。

    うーむ。かなりサディスティックな内容の作品だった。
    色々な描写も容赦が無く、胃のむかつきを覚える程ではある。

    が、なんだろう、作品全体を通して、『旨味』が無いんよね。
    なんかあっさりしていて、調味料が足りない感じ。
    大筋の味はついてるんだけど、美味しくはないんだよなぁという感じ。

    きっと、こういうストーリーの作品となると、個人的に浮かぶのは桐野夏生先生の雰囲気。
    だけど桐野夏生先生の場合は、もっとおぞましさ、深さがあってすごく完成度の高い味がついてるんよね。

    それがこの作品には感じられなかったし、最後ももう少し捻りのある話にして欲しかったなぁ。

  • 夏の角川ホラー祭。記念すべき登録600冊目だったのかこれ。600冊目にこんなの読んでしまったのか。

    親の遺産で、いくらでも贅沢もでき、いかなる攻撃にも対応できる身体能力をもった男が、コレクションと称して女性を捕まえて監禁する。

    それだけ。
    エロ小説にもなってないし、破綻も無いし、何が面白いのんこれ?

    前に読んだ http://booklog.jp/item/1/4043572026 同様、ホラーの要素もほとんどなく、せっかく捜査が動き始めたと言うのに最後まで何の接点もなく、盛り上がりもなく終わる。料理とワインとピアノの薀蓄が微妙に混ざるというか、文章の嵩上げに使われている程度。

    出来損ないのエロ小説。こんなのしか書けないのかこの人は。

  • なんかちょー変態の話ww
    もうここまで変態だと応援したくなるわ!www

    なんか男の人のやり方が中途半端だなぁって思った。

    いやー
    うーーん
    なんか終わり方もこういう感じしかなかったのかねぇ?

    でもすごく読みやすかった!!

  • 設定はいいんだけど肝心の内容が薄くて今ひとつだったかな。
    もっとアブノーマルな感じを期待してたんだけど、割とフツー。
    飼育するにしても多頭飼いはなあ。
    男が彼女たちをコレクションしていく中で、例えば香山早苗を模範囚と言っていたけど、それで終わりなの?と思ってしまう。
    少年期に見た雑誌とは少し嗜好が違うのではないかと。
    そもそも彼の試みは飼育という言葉に当て嵌めて良いのかも疑問に思う。
    あまり愉悦を感じなかった。

  • SM描写がどうにも中途半端。せっかく、焼印を押し付けるという『O嬢の物語』にも出てくるような調教があるのに、その場面の描写がないのは残念だ。また、そもそもこの男がやっていることは調教とは言えない。本来は嫌がる相手に無理強いするものではなく、納得するまで調教した上でのプレイの一つであるべき。これではただの虐待である。ただ、地下室に専用の部屋を作って監禁するという妄想力あふれる設定や、救いのないラストは良かった。

  • 最後は助かったほうが面白かった気が。
    気持ちはわかる…

  • 乙一さんのSEVEN ROOMSを
    かなり深くした感じ
    性的な描写が多いので
    人にお勧めできません。
    あとがきが素晴らしい

    気になってしまったのが、「けれど、そこにいる女は間違いなく玲奈だった。その証拠に玲奈が右手を動かすと、ガラスに映ったお化けなような女も右手を動かした。」の部分

    そこに全部持っていかれました

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著者プロフィール

1961年、東京都出身。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文芸賞佳作を受賞し、デビュー。『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』『絶望ブランコ』『愛されすぎた女』『裏アカ』など、著書多数。2019年には『殺人鬼を飼う女』『アンダー・ユア・ベッド』が立て続けに映画化され、話題に。

「2023年 『破滅へと続く道 右か、左か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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