呪怨 黒い少女 (角川ホラー文庫 お 1-56)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年6月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043572212
作品紹介・あらすじ
看護師の裕子は、芙季絵という少女の担当を任されてから、奇妙な体験をするようになる。そして検査の結果、芙季絵の体内に「腫瘍」が発見される…。生まれてくることのできなかった者の怨みが少女を蝕み、やがて周囲の人々を呪っていく。芙季絵の母・季和子は霊力を持つ妹・真理子にすがり、除霊は成功したかに思えた。-しかし、それは最悪の「呪怨」の始まりだった…。
感想・レビュー・書評
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芙季絵の体の中にはもう一人、彼女の栄養を吸って生きている「ふきえちゃん」がいる。不思議と不気味とは感じない彼女は友達だった。しかし、その存在は年月を経る毎に忘れ去られていく。芙季絵が11才になったとき、ふとその存在を思い出した。巻末にのみ伽椰子の例の「皆が私を避けている」という描写が入るのみで、この度は伽椰子と俊雄の無双シーンは全く無い。あの二人とはまったく別の人物の限定的な呪い。細菌感染のように無差別に呪われていくより、こっちの方がしっくりくるかも。話もまとまっていて読みやすかった。ふきえちゃんがひたすらに不気味。最初は友達であったのに、何かのきっかけを持って芙季絵やその家族に向かって呪いを伴って攻撃する。巻末の伽椰子の独白にあった私の呪いはウイルスのように伝染すると書いてあったので、もしかしたら触発されたのか?そうでなければ最後の独白の存在意味が無いような気もする。 しかし、ラストはちょっと切なかった。 誰も悪くなかった感はとてもある。ふきえちゃんの運がたまたま悪かっただけだというのは間違いないが、それでも誰も悪くなかった。
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うーん。
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この作品はDVDで見て本でも読みたくなり、読んでみました。ある一家の惨殺事件がこんなにも悲しいことだったなんてびっくりしました。
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「呪怨」がテーマだけれど、伽椰子さんの物語ではなくって、どんどん広がる呪怨ワールド。あたりかまわず呪いを振りまいちゃう怖さは健在。でもちょっと、切なくもあったかな。
こういう理由の「呪い」というのは大石さんの某作品でもありましたねえ。これは、誰のせいでもないことなんだけれど。当人としてはやりきれないよね。だからって……やっぱり呪いすぎなんですけどっ。ただし、理不尽であるがゆえの恐怖感は、こうでなくっちゃね。 -
呪怨-白い老婆の対になる作品である。怖いもの見たさでよくホラー映画を見るのだがこの作品はまだ見たことがない。いずれ見たいと思う。この作品は対になってるだけあってもうひとつの方をみるとなるほどなと納得できる記述が多い。こちらもやはり夜には読みたくない作品である。