平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)

制作 : 角川書店 
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本棚登録 : 814
レビュー : 82
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043574049

作品紹介・あらすじ

一二世紀末、貴族社会から武家社会へと歴史が大転換する中で、運命に翻弄される平家一門の盛衰を、叙事詩的に描いた一大戦記。源平争乱における事件や時間の流れが簡潔に把握できるダイジェスト版。

感想・レビュー・書評

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  • 『平家物語』は全十二巻+灌頂巻という大変長い物語です。
    貴族社会から武士社会への転換期。そのなかで、台頭してきた平家一門の盛衰。
    なぜ戦いに勝った「源氏」の物語ではなく、敗者の「平家」が物語となり世に広まったのか。なぜ栄華を極めた組織が必ず衰退へと向かってしまうのか。帰するところ『平家物語』がわたしたちに伝えたかったことは何だったのか。
    そんなことを知りたいと思い、まずは平家物語の流れを把握しようと、いつも古典作品を読む際はお世話になっている「ビギナーズ・クラシックス日本の古典」シリーズを手に取りました。
    思った通り『平家物語』という全体像をとらえることができるように編集されており、とても読みやすかったです。

    そもそも、わたしが『平家物語』に興味を覚えたのは、十数年前のゲーム「遥かなる時空の中で3」から。なかでも平敦盛と平知盛が大好きなキャラクターでした。大好きな人のことは知りたいという不純な動機によって、「敦盛最期」のエピソードや知盛の言葉「見るべきほどの事をば見つ」などは、抜き読みをして知っていましたが、今回それだけではない『平家物語』の流れを簡単にですが把握することができて、もっと読みこんでいきたいなと胸が熱くなりました。

    清盛が亡くなってから、平家が滅びへと向かう後半にわたしの感情は持っていかれます。戦のなかで散っていった武将たちにそれぞれの物語があり、それがより一層無常観を誘うからです。
    『平家物語』には、彼らの魂が往生できるように鎮魂の意義があることを知り、ああ、そうか「祈り」の物語なんだなと心底から感じ入りました。

    「驕り」の果てに滅びた組織。
    浄土の教えが根底にある物語。
    武士の理想の死。
    地獄をさまよう平家の亡魂が救済される「鎮魂」の意義……

    繁栄から驕り。栄華の翳りから衰亡。そして鎮魂へ。哀調を帯びた美しい文には、亡くなった者たちへの深い祈りが込められています。

    『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる者久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き人もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。』

    • 地球っこさん
      hotaruさん、こんばんは。

      夏椿というのですね!
      わぁ、教えていただきありがとうございます!
      それに京都とは。お隣だぞ(〃▽〃...
      hotaruさん、こんばんは。

      夏椿というのですね!
      わぁ、教えていただきありがとうございます!
      それに京都とは。お隣だぞ(〃▽〃)
      さっそく調べてみましたら、京都御所や植物園にも咲いてるみたいです。
      これは行かなくては!ウズウズ…♡

      hotaruさんの『平家物語』のレビュー読ませていただきました。
      古川日出男さんの『平家物語』ぜひとも読んでみたいです。
      ところでhotaruさんは維盛や宗盛の情けない感じがいいんですね。
      もし今の時代だったなら、彼らなら家族思いの優しいパパさんとして幸せな家庭を築いていたかもしれないなぁと思いました。。。
      2020/06/25
    • nejidonさん
      地球っこさん、こんばんは(^^♪
      hotaruさんのコメントを読ませていただいて(すみません、カンニングして・笑)私も書き込みますね。
      ...
      地球っこさん、こんばんは(^^♪
      hotaruさんのコメントを読ませていただいて(すみません、カンニングして・笑)私も書き込みますね。
      夏椿を代替えとしているのは、知っています。
      私が探しているのは本物の沙羅の木なのですよ。
      花の色も、夏椿は白ですが沙羅の木は薄黄色の花が咲くそうです。
      日本にはないと聞けば諦めますが、まだ聞いてないんです。どこかにあるはずなのです。。
      すみません、花とか樹木のことになるとしつこくて・笑
      2020/06/25
    • 地球っこさん
      nejidonさん、こんばんは。

      あらら、そうなのですね。
      沙羅の木について勉強になりました☆

      沙羅の木さーん、どうか姿を見せ...
      nejidonさん、こんばんは。

      あらら、そうなのですね。
      沙羅の木について勉強になりました☆

      沙羅の木さーん、どうか姿を見せてくださいなー( 」゚Д゚)」オーイ!
      2020/06/25
  •  重盛が父清盛の横暴を聖徳太子17か条憲法を引用していさめます。
    「人間はみな心を持っている。人間の心はものごとにとらわれる性質がある。あちらが正しければ、こちらは誤っている。.こちらが正しければ、あちらは誤っていると決めつけてしまうが、正しいか誤っているか、その判断の絶対基準は人間が定めることはできない。お互いに賢くもあれば、愚かでもある。賢と愚とは一つの環(わ)のようにつながっていて、両者が分かれる端というものはない。だからたとえ相手が怒っても、相手が悪いと決めつけず、自分のほうに間違いがないか反省すべきだ」と。
     古典を読む度に、古代であろうと、現代であろうと、変わらぬ人間の姿を発見して驚かされます。まるで私が思い悩んでいることと変わらないのです。この文章に出会えただけで十分満足でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「変わらぬ人間の姿を発見して驚かされます。」
      素晴しいエピソードですね(こんなに素敵なのに全く覚えていないとは)。。。
      父を諌めると言うのは...
      「変わらぬ人間の姿を発見して驚かされます。」
      素晴しいエピソードですね(こんなに素敵なのに全く覚えていないとは)。。。
      父を諌めると言うのは、とても困難なコトだったと思います。それだからこそ心打たれるのでしょうね、、、
      2013/02/26
  • ノブレスオブリージュ!
    都の詠歌と政争。庶民なんてそっちのけ。

  • 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色盛者必衰の理をあらはす。おごれる者久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き人もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

    頼朝は、自分の例に重ね合わせ、六代が平家再興をはかり、源氏討滅をたくらむのではないかと疑った。

  • 平家物語は鎌倉時代、日本を代表する最高に面白い古典物語だと思う。鎌倉歴史ヲタクには必見で涙無しでは読み終えることが出来ない。最高の傑作

  • ダイジェストとポイントで現代訳・原文と解説が紹介されている。さすがにダイジェストなので味気ない感じになってしまうので原作を読んでおいて思い出す用にちょうどいい。部分的に出てくる解説も知らなかったことを補完できた。二位が裏番長説は発見だったし、言われたら説得力が出てくるのは面白い。

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 名前は知っているが読んだことのない本シリーズ。全編を通して読むのは初めて。冒頭は、例のお馴染みの文章だが、以降もその名調子が続く。原文と現代訳、意訳が短めのまとまりごとにならび、読みやすい。
    解説の仮説が面白い。『平家物語は、国を二分する大戦の後、人心を癒やし、また、武士および生活のモデル(質素倹約)を国内に広げるため、制作され、かつ、琵琶法師を使って、展開された。』。ほほぉ~。

  • まず思うのは、今も昔も政治は俺ら庶民とは無関係なんだということ。それでも支配されている俺らにはその時の権力者による政策による重荷がかかってくるからまぁ、全く無関係ではないものの、庶民が政治にコミットすることはできない。なるほど、そういうことだな。と納得。

    また、ずいぶん残酷。首切ったり日常茶飯事。まぁ、それだけ純粋で身体的とも言える。その時代に生きえいれば、まぁそういうものなのだとこれまた納得するんだろうな。

    ともあれ、俺の命はまだ尽きてないので、毎日を投げ出すことなく精一杯生きるとしよう。

  • 正直どこまで読んだのかしら。
    死ぬシーンかっこいい。教科書でも読んだ

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