一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川文庫ソフィア)

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レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043574117

感想・レビュー・書評

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  •  吉原の隣にある町、大音寺前は、遊び客を乗せた人力車が夜昼となく、せわしく行きかう賑やかな町。住民の大半は、吉原で従業員として働き、町独自の価値観が出来上がっていた。子どもは幼い頃から、自然と色恋沙汰が耳に入るし、言葉遣いも言動も、どこかしらおませな様子で…
     そんな大音寺前の町では、表町組と横町組という2つの子ども組が対立。表町組は資産家の息子正太郎、横町組はとび職の息子の長吉がそれぞれの大将。出会えば、何かと衝突してばかりの2組だったが、正太郎の思い人、遊女屋の美登里と、長吉が頼りにする龍華寺の息子信如は人知れず、互いを意識する存在で…。

     何度も挫折してしまい、まんがでしか読めなかった「たけくらべ」を角川ビギナーズ・クラシックで読んでみることにしました。
     原文は味わい深いけど、注釈がないと進めない。度々注釈を見ると、なんだか楽しくない。そんなとき、この本はとても便利です。通釈文があって、原文があってとサンドイッチ式に進んでいくので、とても読みやすい。内容をとってから、原文を読むと、味わい深くテンポよく読むことができます。そして1章ごとに、解説がつき、コラムがつき、本文にも写真あり、道具や衣類、遊びなどの挿絵ありで、まさに至れり尽くせり。物語を堪能することができました。
     プラトニックな恋や、思春期の恋への憧れ、大人への戸惑いに加え、時代と、吉原という特殊な環境がからみ、切なく美しい物語に仕上がっています。

  • 新書文庫

  • 言わずと知れた一葉の代表作。
    女主人公の美登利と横町の寺の御曹司の信如の対比は真に見事である。そして美登利と信如、物語に登場する子供達の行く末を案じる終わり方だ。
    物語の内容は置いておき、この書籍について言えば、まず現代語訳があり、原文がある。その後に更に寸評があり初心者にとって大変わかりやすく考えられている。
    現代語訳はあくまでも「解説文」と捉えるのが良い。それは一葉の書いた文章のもつ良さを現代語訳で伝えるのは難しいからである。
    しかし、いつ読んでも一葉の文章は流麗で美しい。

  • 原文ばかり読んでいるとどうしても眠くなってきてしまうので、いったん現代訳だけで読み終えました。
    みどりと信如のまだ大人になりきれてないやりとりと相手の気持ちがわからなくて誤解を生んでいくさまがそれぞれ描かれていて、今でもあるあると思ってしまう部分がありました。
    最後は恋の余韻を少し残したままそっと終わる感がいいです。

  • 現代語訳→原文→鑑賞文。

    美登利の渡したハンカチ、友禅。
    最後の最後に信如の残した白い水仙。
    を中心に、少年少女の淡い思いが交錯する。

    上記のような小道具にくらくらしつつ、ショタな正太郎、ワルな魅力の長吉、ボンヤリの三五郎というキャラクターにも魅了される。

    全体を通して「きっぷがいい」という表現が浮かぶ。

  • すっと入ってくる古語。
    遺伝子というより、現代口語もその派生という所から説明ができるとのこと。

  • 【B】

  • すいです。
    「たけくらべ」の、原文と、現代文と、解説と、ちまちまイラストがあるから、とってもわかりやすい!私でもわかる☆
    さすがビギナーズクラシックなのでした!

    続きは後で

  • 吉原きっての遊女である大黒屋の大巻の妹・美登利と
    竜華寺僧侶の息子・信如の淡い恋物語。

  • 卒論のテーマが「『たけくらべ』に見る不甲斐ない男論」だったのですが、この本は原文→現代語訳→解説という構成になっていて、流れるような美しい原文を読み、その意味を知り、解説でしんみりすることができる、まさにビギナーズ用。卒論作成のときにあったらなあとため息が出るぐらい、原文の素晴らしさもストーリーのせつなさも楽しめます。

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