T.R.Y. 北京詐劇 (角川文庫 い 50-5)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043582051

作品紹介・あらすじ

1915年、辛亥革命から4年。革命政権は崩壊、軍閥は政敵を次次に暗殺し、政権を強奪した。ヨーロッパでは世界大戦が勃発、列強は中国を巡り蠢いていた。そのころ、天才詐欺師・伊沢修は、袁世凱に極上の中国料理を給仕していた。料理の褒美として、伊沢が中華民国大総統に願い出たのは、ある遺跡を発掘することだった-。上海、北京、徳島。稀代の陰謀家を権力の座から引きずり下ろす、世紀のペテンの幕がいま、切って落とされた。

感想・レビュー・書評

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  • とっても面白かった「T.R.Y.」の続編。

    今回は、主人公伊沢修が中国を舞台に
    袁世凱を騙そうとするコン・ゲーム小説。
    物語自体はフィクションなのだが、
    現実のノンフィクションとうまく融合していて、
    本当に歴史上に起こった出来事のように楽しめる作品です。

    ラストのどんでん返しは、前作程ではないものの、
    途中の過程は充分楽しませてもらえます。
    文庫本500ページを超える大作ですが、
    ストレスを感じることなく
    次の展開に期待しながら読むことのできる
    エンターテイメント小説だと思います。

  • 前作を読んでなくても大丈夫です。

    メインの大がかりな詐欺話だけじゃなく、料理とか脱走とか逃走とか。
    色々絡み合って盛りだくさんでした。
    おもしろかった〜。
     
    <blockquote>「なんだ、余裕があるじゃないか」p.66</blockquote>

    本筋には全く関係ありませんが(笑)、泣きそうな顔をしながら準備をするバーテンダーが妙にツボりましたw

  • あのチャーミングな詐欺師、伊沢修にまた会いたくて。

  • 実在した人物である袁世凱をターゲットにしたコン・ゲーム。
    史実とフィクションを絶妙に組み合わせた展開と、壮大な詐欺の手口が丁寧に描かれています。歴史を曲げずに詐欺の成否をどう描くかが鍵だと思いながら読んでいましたが、なるほどという結末に納得です。
    力作と呼ぶに相応しい一冊でした。

  • 今更ながら展開がおもしろい。
    正直前作があるからけっこうパターンはわかります。

    でもそれをきにしないだけのおおきなネタ。
    大物を一般の人間がだます。
    これだけでもわくわくしますものね。

  • 非常に面白いエンターテイメント小説です。
    若干分厚いですが、最後まで一気に読めてしまいます。
    ラストはやや物足りなさを感じますが、収束へ向けて話がまとまっていくドキドキ感が高すぎたからかな、と。
    また、空腹時に読むと美味しい中華料理(特にお粥・・・!)が食べたくなるので、注意が必要かもしれません。

  • なかなか楽しませてもらいました。
    お宝はちょっと拍子抜けしたけど。
    続編もぜひぜひ読みたいです★

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著者プロフィール

1959年、神奈川県を経て、放送作家となる。99年「T.R.Y.」で第19回横溝正史賞正賞を受賞。著書に「C.H.E.」「キャピタル ダンス」「リスク」など。

「2017年 『ポーツマスの贋作 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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