ジェシカが駆け抜けた七年間について (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2008年10月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784043595051

作品紹介・あらすじ

カントクに選手生命を台無しにされたと、失意のうちに自殺したマラソンランナーのアユミ。同じクラブ・チームのジェシカは自分のことのように胸を痛めて泣いた。それから七年後。新たな事件が起こり……。

みんなの感想まとめ

陸上選手を中心に描かれたミステリ作品で、選手たちの心理描写が繊細に表現されています。著者特有のトリッキーな展開が魅力ですが、トリックの性質から賛否が分かれる部分もあります。特に、伏線が巧みに散りばめら...

感想・レビュー・書評

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  • 陸上選手に焦点を当てたミステリ作品。
    作者らしいトリッキーなトリックが炸裂するけど、有名な「葉桜」に比べると少しパンチが弱いかも。
    けれど、選手の心理描写なども合わさって、その淡白さが作品の雰囲気に一役買ってると思いました。

    この作品割と賛否両論なのですが、その理由がメインのトリックがアンフェアであることに起因するそうで...
    確かに予備知識が前提ではあるんですが、結構露骨な伏線が序盤に散りばめられており、そこからこの発想に行き着くのは、頭が良い人ならイケるんじゃないかと思います。(自分の頭脳だけならまだしも、今の時代ネットもありますし。)
    ただトリックの性質上、謎を解かないまま読んだ方が楽しめる作品だと思います。

  • テンポ良く進み、しっかり騙され、そして爽やかな読後感。
    謎解きやトリックにあまり重点を置いておらず、物語そのものもとても面白く、読まされる。
    タイトルも好み。

    トリックに関してはアンフェアだという向きもあるようだが、まぁギリギリフェアかなぁ。
    2月16日にの33日後が3月19日という伏線もあり、そして「ハラダアユミを名乗る女」の中で同じく時間の基準のズレを利用したトリックが示されているところも憎い。

    一つ難癖をつけるとしたら、本来「七年前」と
    「七年後」の間には十七年間の時間差があるべきであり、エチオピア暦のこっちとこっちの西暦を比べて、とかこっちから見てこっちは七年前でこっちから見てこっちは、とかやれば問題ないのだが、少しモヤモヤとはする。
    まぁタイトルに「七年間」ってあるし良いか。

  • 全く予想だにしてませんでした笑
    そうね、この方は葉桜の作者だもんね笑
    そういうトリックしちゃうよね。笑笑
    読者を騙すトリック。そして、希望に溢れるラスト。読みやすい文章。これぞ、歌野晶午文学ですね。

  • なかなか珍しいスポーツミステリーです。
    あとがきにも記されていますが、作品全体に大きな
    仕掛けが施されています。

    読者はまさにその仕掛けにミスリードされます。
    その仕掛けは最後に当然明かされてますが、
    「それはないよなあ」と思うか「やられた」と
    思うかで読後感が違ってきます。

    個人的には前者でしたが、よくこんなことを考え
    つくものだ、と感心しました。

  • 読みやすい文章。短めの分量。シンプルなトリック。希望に溢れる結末。
    ミステリとしても青春小説としても読め、娯楽作品として優れていると思う。ブクログでの評価は低めだが、個人的には高評価。

  • ふむ

  • アルバカーキでマラソンのナショナルチームに属するエチオピア人のジェシカ。ある夜、練習に参加しなくなったチームメイトの日本人アユミが異様な格好で人形に釘を打ち付けているのを見てしまい———。
    特に、アユミが走れなくなった理由をジェシカに説明する描写が好き。「努力の価値は本人が決めるものであり、他人が評価できるものではない」そんなアユミの台詞にやるせなさと怒りが滲んでいて辛い。
    さすがの叙述トリック。

  • 叙述トリックの人と知っていたのでそのつもりで読む。時間がポイントだろうとは気づいたものの、数年離れての場面転換にうまいこと騙された。原田歩と大学生のエピソードは本筋に関係があったのかどうか。

  • なぜこれをチョイスしたのか、忘れてしまったけど、確かトヨザキ書評集からだったか。歌野作品だけにどんでん系を勝手に期待してたけど、そういう意味では拍子抜け。でも、物語そのものが読ませる内容だったし、事件と謎解きを主眼にしているのではない、と考えると、これはこれでアリかも。それにしても、グランドキャニオンにおける瞬間移動の謎は、結局最後までほったらかしなんですね。

  • 一気読み!本のタイトルで騙されたぁ!! でも時系列は苦手らしく、読み解くのに時間かかりました汗 わかってみると、ほぉ!!!あっぱれですわ!!という感じ。この単純な話なのに伏線で騙される感じがなんとも好き。

  • 歌野晶午さんの小説を読むのは二冊目。
    マラソンランナーのジェシカと、もう一人のランナー・アユミが主人公。彼女を中心に、ある事件が起こる。しかも軸となる事件が起こるのは物語の中盤。
    著者は昔マラソンをやっていたことがあるようで、その経験も生かされているようだ。
    1冊目に読んだ「葉桜の季節に君を想うということ」が傑作だったため(ご存知、我らがSMAP中居正広がスマスマでオススメしてくれて読んだ一冊だ)、期待値が自分の中で上がりすぎてたかな・・・。「分身」というのが大きな伏線となって物語のキーになると思いきや、大きな山場がなかったように感じてしまった。

  • ミステリーが読みたい第2弾。
    この作家さんは「葉桜の季節に君を想うということ」がおすすめされてたんだけど、図書館になかったのでこちらで。
    アメリカの陸上クラブチームで走る、エチオピア人のジェシカ・エドル。深夜に走っていると、チームメイトの日本人ハラダ・アユミが丑の刻参りをしている所を見かけてしまう。それからしばらくしてハラダアユミがチームをやめることになる。「才能がないから」と言ってやめていったハラダアユミはその後、LAで自殺死体となって発見される・・・というストーリー。
    たぶんエチオピア時間が謎を解く鍵だったんだろうけど、何だかよく分からないままに終わってしまった・・・アユミがやめる→大会で監督が殺される→アユミが自殺するって流れだったってこと?
    あとはエチオピアのインジェラの説明やエチオピア時間の説明が、ジェシカがしているというよりはネットや本で得た知識をそのまま書いてる感があったかな。

  • 2016年3月22日読了。
    2016年84冊目。

  • 2015.7/22〜25。歌野さんならではの作品。やはり騙してくれるが、ジェシカとアユミのキャラクターをもう少し掘り下げても面白かったかもしれない。

  • 歌野さんらしい、読み応えのある作品でした。
    クライマックスに向かうにつれて、本当にわくわくする。

    蓋を開けてみれば何も謎はない、素直な事件なわけですが、またもや綺麗に騙されました。
    この見事さが本当にはまります。

    ただ、エピローグ(?)部分はちょっと説明が冗長に感じられてしまいました。
    グランドキャニオンのくだりもそうですが、必ずしも一から十まで登場人物の口から語らせなくても良かったのでは?という気もします。

    グランドキャニオンの別れ際の謎くらいは、調べればわかることですし、そのままにしておいても、作品に余韻も出るし、ある日突然気づいてにやり、なんてこともありそうで私好みかな…なんて。

    とはいえ、面白かったです。

  • なるほど。本だからこそのトリック。

  • タイトルに惹かれて読んでみたが、、、
    こういう叙述トリックは、ツボにはまれば面白いんだけど、そうでなければ「なんじゃこりゃ」となってしまうので、難しい。よく考えられてるなとは思うんだけど。

  • 本格ミステリーという範疇から少しズレたミステリー。トリック自体は素直で、ミスリードの罠をあれこれ探るよりも、登場人物に添って読んでいく方が楽しめる。
    自分の限界について悩み、苦しむ姿を描いた作品は個人的に好きなので、スポーツ愛好者や何かに本気で打ち込んだ経験のある人は割と入り込める作品なのでは。

  • どういうこっちゃと思って読み進め、アンフェアを感じてしまう一点で終了。
    あまりピンと来なかった。

  • 時差のない生活しか知らないので…などという言い訳は出来ないようにきちんと書かれている。でもね、エチオペア暦とは………。
    普通に日本で暮らしていたら分からないでしょう、
    と文句の1つも言いたくなりました。
    あ、これネタバレ!?

    時間単位の時差をトリックに使っている作品は多分他にも存在するだろう。でも、ここまで時差が大きいと、推理小説としての品格が保ててるのだろうか?(適当な表現が思い浮かばないので『品格』としたが、作家の張り巡らした罠を見破り推理することを楽しむ読者が好むのが本格推理小説だとしたら、この作品は読者にもっと特定な知識がないと見破れないので、本格推理小説といって良いのか迷う。もっとも現代人は、分からないことがあればネットで調べられるから、読みながらネット検索すれば推理は出来たのだろうが、それもあくまでも常識の範囲だろうし。では、常識の範囲は誰が決めるのか、ってことになったら……はい、お手上げ、でも、本作品のトリックは、私には、『そりゃないだろう』というものでした)
    でも、推理小説じゃなくて、長距離ランナーが主人公のスポーツ物として読んだら、それなりなのかも。
    巻末の千街晶之氏の解説を読むと、なるほど、歌野晶午という作家がいろいろ模索中なのだな、と納得。作家も大変だなぁ、という、妙な感想で読了。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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