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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784043596034
作品紹介・あらすじ
隻眼の霊媒師タミエが見た、亡霊たちの哀しみと怨み。明治期の岡山を舞台に彼岸と此岸のあわいを濃密な文体で描いたホラー連作短編集
みんなの感想まとめ
隻眼の霊媒師タミエが見つめる亡霊たちの哀しみと怨みを描いたこの作品は、明治期の岡山を舞台にしたホラー連作短編集です。タミエの美貌と過去の悲劇が絡み合い、彼女が霊媒師として生きる姿が描かれています。物語...
感想・レビュー・書評
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【2026年16冊目】
その美貌から妾として生きてきたタミエの人生は、旦那である宮一に日本刀で斬りつけられたことから一変した。一命を取り留めたものの、左眼を失ったタミエの目には人ならざる存在が見えるようになってしまったのだ。生きる術として霊媒師となったタミエの元にはさまざまな依頼人が訪れ――。
連作短編集です。一編目を読んだ時、正直ピンと来なくて、続きを読むかどうか迷ったのですが、結局読み切りました。ところどころの言い回しが綺麗なのは好きでしたが、どこか捉えどころのない空気感で、「もしかして私も彼岸の者に…?」と思うふんわりとした読み心地でした。
左眼を失って、両親と自分が生きるためだけに霊媒師をやっていて、かつ霊媒師になったからといって霊が怖くないわけではなく、どちらかというと恐れているので、覇気がないのは当たり前なのですが、ずーっと生きてる感じがしない人でした。凪、凪いでました、というか誰しもが。
痴情のもつれから起こった事件もあったんですけど、それさえも感情がそこまで激しくなくて、静かに泣いてるみたいな、その表面を攫っていくような語り口でした。
宮一との話はもう少し深堀りして欲しかったところです。特に死んでからも付きまとってくるのであれば。嫁ではなく妾であるタミエを道連れにしようとした理由もそこにありそうなので、一編目は純粋に事件にだけ触れて、二編目に宮一との話を深く掘り下げるみたいなのでも良かったんじゃないかなぁと思いました。すみません、素人なんですが。
そんなに怖くはないので、なだらかな空気感の小説に触れたい時に良いかもです。あ!あと表紙が気に食わなかったです。片目隠してる、霊媒師になった後の絵にして欲しかった!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
作者の文間から漂うそこはかとない色気が好き。
それは隠していても滲み出るもの。不思議な世界と相まって、ますます妖しく艶やか。 -
言葉遣いや方言にひっかかってしまって読み進めるのが難しかった。
愛憎入り混じる事件がおもしろかった。 -
宮部みゆきの「三島屋百物語シリーズ」を岩井志麻子が書いたらこんな感じ。明治時代、岡山県の片田舎で愛人業をしていた主人公。ある事件をきっかけに、失明した片目で幽霊の存在を感じるようになり霊媒師?「拝み屋」として生計を立てることに。人間業の深さが湿った文章で綴られる。
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図書館で。
実は初めて読む作家さん。名前だけはよく西原理恵子さんのマンガに出てくるので知ってたけど。なんかもっとこう、エログロな感じなのかと思ったら違ってた(笑)
日本人特有のなんだか生臭い感じとか、重苦しくて薄暗い感じが肌で感じ取れそうな小説。ジメジメしてるこういう感覚は日本っぽいなぁなんて思いました。(まあ海外の小説でもじめっとしたのはアルと思うけど)。
片目をつぶされ、本人も生死の境をさまよったというのに彼女がその後も暮らしていけるための能力を授けたのかも…なんて割り切る辺りえらいサバサバしているなぁと思いました。男にあまり期待していないからそう言う諦観が生まれるのか。所詮日陰者の女性はこういう生き方しか出来ないというのか。なんだかなぁ…とちょっと思いました。 -
ちょっとぼわぼわした描写が急に場所などとんでいるようでまま置いていかれた。
解説にもあるが、岡山である必要はない。のでタイトルは違和感。作者の郷土愛につきるだろう。 -
題名から中身が想像できない本。短編連作。
妾商売をやっていた人が、旦那に顔を切られて片目を失い、代わりに霊能力を授かる。
霊媒師として生計をたてるようになって、そこで出会うさまざ生人のお話。
全体的にじとっとした感じの話が多い。 -
初岩井作品で、角川ホラー文庫消費月間。1910年あたりの岡山を舞台に、心中未遂で左目を失った事によって(?)、霊と会話ができるようになった主人公が事件等を解決する短篇集。
内容としては、ホラーというよりもオカルト+ミステリという感じで、短篇集であるのも相まって、軽い印象。本のタイトルにもある岡山弁に引っかかる人も多いだろうが、会話文が相当控えめになっていたり、後半では少し増やしたりと、なかなか親切な作りになっている。
一方で通常の文章に若干癖がある。当時の文章を意識したのか、この人のスタイルかは分からないが、淡々としすぎて、短篇の割にたくさん出てくる登場人物のだれがどうしたのかという点が追いにくい。当時のスタイルだと思うと面白いが、読むのに時間がかかる。
主人公視点が、突然客視点や霊視点に変わるのはどうかと思うものの、全体には悪くなかった(※角川ホラー文庫にしては)。
ただ、表紙はダメ。ホラー文庫と書いて無ければ勘違いするし、左目が無いんでしょ?なんで左向き? -
友達に「怖くない志麻子が読みたい」と云ったら貸してくれた本。怖くない本って云ったのに黒背表紙じゃん!って思ったけど確かに全然怖くはなかったです。
やっぱり岡山弁すごくいいなと思う。大学の友達に岡山の子いたけどその子はほとんど岡山弁しゃべってくれなかったな。
表紙のイラストに引きずられて上手く想像できなかったけどきっとタミエは普通に可愛い。 -
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ぼっけえきょうていに続いての2冊目なのだが、この人の文章はとても読みやすくて、しかも独特の雰囲気があり気に入っている。
えぐくない湿ったライトホラーといった感じ。 -
不思議な雰囲気の小説。決して楽しい本でなく、読んでいて、ジメっとした感触を味わう。
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友達に進められて読んでみました。
最初は慣れない岡山弁に戸惑ったけど、
読んでるうちに自然と難なく読めるように。
じわじわくる恐さがオススメです。 -
明治末の岡山市。妾として囲われていた男に日本刀で斬りつけられ、タミエは左目の視力を失った。だが見えないはずの左目にはこの世の者ならぬ者の姿が映るようになっていた。にわか霊媒師となったタミエの元にはわけがありそうな依頼者が次々に訪れる……。
片目を失ったことで霊媒師となった女性と死霊、そしてそれを通じた人間との関わりを描いた連作短編。一見ゴーストハンターもののような内容かとも想像してしまうが、物語の中心にすえられているのはあくまで生者(特に男女)の愛憎なのである。
この著者、描きたいのはあくまでも男と女の物語であって、ホラーはその下地なり遠景でしかないのだろう。 -
いいねいいね最高、じっとりとした肌に粘つく感じ、心なしか生暖かい風が頬を撫でる。ある事件がきっかけで片目の視力を失う、そんな不幸なタミエに思わぬ力が宿る。そして生活のため霊媒師になった彼女は難事件を不思議な力で解決に導くのだった。
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生きた人間と死んだ人間と、いったいどちらが怖いのか……? ということをひどく考えさせられる短編集。じわじわどろどろ恐怖譚。
お気に入りは「岡山ステン所」。なんといってもこれは、母親の○○の仕方があまりに怖すぎます。そりゃトラウマにもなりますって。 -
妾だった女が、旦那に左目を切られ、その代償にように霊感を得、それを商売にしはじめたことから呼び寄せられる事件達。
「ぼってぇきょうてぇ」の世界ですね。同じように出てくる人間は皆不幸で、しかも不幸であることがよくわからない状態、という。それが不思議な透明感になっている。うん、底辺の人間を描き、どろどろしてたりするんだけど、どこか無機質っていうのは、この人の上手いところなんだろうな。
…これは、こわくなかった(苦笑) -
すごく頑張って最後のほうまでは読んだんだけど、つまらなくて読みきれなかった。
しまこちゃんのサービス精神がまったく見えなくて。
ぜんぜん臭くないし、人間を描いてるわけでもなく、岡山が見えるわけでもなく、
もちろん怖くもない。ぼっけえきょうてえが面白すぎたから採点が辛いのか?
いや、逆にぼっけえ…がなければ誰も読もうとしないだろうな。 -
人間の醜い部分を描いた作品ですが、それほどおどろおどろしい感じはしませんでした。
著者プロフィール
岩井志麻子の作品
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