冷静と情熱のあいだ―Blu (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.53
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本棚登録 : 7943
レビュー : 873
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043599011

作品紹介・あらすじ

あのとき交わした、たわいもない約束。10年たった今、君はまだ覚えているだろうか。やりがいのある仕事と大切な人。今の僕はそれなりに幸せに生きているつもりだった。だけど、どうしても忘れられない人、あおいが、心の奥に眠っている。あの日、彼女は、僕の腕の中から永遠に失われてしまったはずなのに-。切ない愛の軌跡を男性の視点から描く、青の物語。

感想・レビュー・書評

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  • こちらは男目線の物語

    やはり同性であるからか、
    感情移入しやすい。

    男は名前をつけて保存
    女は上書き保存

    だから男は過去の恋愛を思い出しは浸り、引きずり、未練に溺れる。そういうもんなんですかね。

    そしてこちらはRosso(赤)より
    気持ちのいい、希望の見いだせる結末でした。


    男性と女性とで
    それぞれ青と赤、どっちが良かったかとか
    どっちがどうのこうのとワイン飲みながら議論したいと思いました。以上!

  • 青と赤でひとつの作品だなと思った。両方読むと二人の心情がよくわかり、深い恋愛小説だった。赤は江國さんの小説よく読んでたのでかなり昔に読んでた。その後映画見て青も読むことに。ヨーロッパのアートが好きなので、個人的には青の方が好みだった。フィレンツェには随分昔に行ったので、小説読みながら情景が浮かんだ。本当、エンヤの音楽が赤と青に合っている。

  • あまり内容に言及してなくていけないんですが、順正のやっている絵の修復というのは、とても重要な意味を持っているのだと改めて思いました。特に美術館とかに行くとそう感じます。

  • 青の方が好きです。

    辻仁成の、冷静なんだけどその奥にある熱さを感じられる文章が好きで、物語にぐっと入り込めた。
    過去の苦さと今の悩みと葛藤が、イタリアの美しい情景を背景に描かれていて、その映像が頭にスッと浮かんだ。
    読みながら、ちゃんと脳裏にイタリアでの暮らしが具体的に想起されるからすごい。
    匂いや空気の霞具合、雑踏…文字を通して自分がイタリアにいるかのように感じた。
    そして、2人の濃密な10年間を凝縮して体感できた気がする。

    もう一度読み返したいなぁと思える名作。

  • それは対の物語

    彼女が呼んだ名前の物語

    それは愛と呼ぶにはまだ拙くて
    あまりにも真っすぐ過ぎたのかもしれない


    言葉にしたところでどこまで伝わるだろう
    後悔したところで何が変わるだろう

    一つの約束だけが未来を照らしていた
    彼女は彼にとっての忘れえぬ人

    思い出にすることはできない

    だから
    彼は走った

    愛はどこにあるだろう
    彼は なぜ 走ったのだろう

    愛のある場所
    冷静と 情熱の 間に

  • RossoよりBluに強く心を揺さぶられた。
    2つを読んで初めて、この本たちのタイトルは、
    冷静と情熱のあいだって言葉がぴったりだと思った。

    本の終わりで、人って、大人になるにつれて、
    素直に感情表現出来なくなるのかな。。
    このまま終わってしまうのかな。。
    と思ったところで、順正が急行列車に乗ったのが最高だった。

    大人になって、プライドとかも芽生えて、素直になれず、
    冷静が勝ってしまうこともあるかもしれないけど、
    それでもプライドばかりを大切にして、
    情熱を大切にしないと、後悔してしまうこともあるよな、なんて考えてしまった。

    友達からサヨナライツカを勧められたのに、間違えてこの本を買ってしまって、最初はショックを受けてたけど、読み終わって、読んで良かったな、と思っている。

  • Rosso→Bluの順で読んで正解だったかも。
    Rossoが「静」なら、Bluは「動」、とどこかで読んだことがあるような気がするけど、まさにそんな感じ。冷静のあおいと、情熱の順正。
    この小説の良さはイタリアが舞台というところにあると思うので、頭の中でイタリアで見た光景を思い出しながら読むことができてよかった。

  • 2001年の冬は映画『冷静と情熱のあいだ』が大ヒットしていた。
    当時、自分はそれがどんなものなのかと気になっていた。けど、恋愛映画を見たいと友だちに言うのも恥ずかしく、この小説を買った。中学1年生だった。

    学校には朝の読書という時間があって、10分間強制的に本を読まなければいけなかった。しかしワイルドチャイルドだったクラスメイトたちと一緒になって、読書などせず、国語や社会の資料集をなんとなく眺めてやり過ごしていた。
    朝の読書で資料集じゃなく、物語を読んだのはこの小説が初めてだったと思う。

    小説のなかで、順正は20歳のときの約束をずっと覚えている。その頃付き合っていたあおいとの約束。10年後、30歳の誕生日に再会しようという約束。順正はイタリアと日本で静かで素敵な生活を送っているが、いつでも虚無感を持っていた。あおいとの約束を忘れられなかったから。

    正直いって中学生にはわかりにくい部分もあったと思う。それでもすぐに夢中になった。朝の10分間だけでは足りず、授業中や休み時間も読み続けた。大人の恋愛すげえなと心から思ったのを覚えている。

    ミラノで順正があおいを見かける場面。あおいの誕生日に約束通り再会する場面。その後お互いが日常に戻ろうとするが、あおいを追いかけるために順正が特急電車に乗る場面。
    読み直してもやっぱりドキドキする。

    あれから10年以上経った。
    あの頃のことをどれだけ覚えてるだろうか。はっきりした記憶は多くない。でも、この本に熱中したときのことは覚えている。情熱の記憶は残る。

  • 順正の物語。

    絵画の修復の仕事の内容に心惹かれました。
    過去をつなぐ存在である、修復士。
    尊い仕事だと、思いました。
    歴史ある絵を、直接見てみたいと思いました。

    「挫けそうになったら、微笑みをつくるのよ」

    この言葉がじわりと心に沁みました。

    久しぶりに恋愛小説を一気読みしました。
    ロマンチックな恋、いいな。

  • 私はBluの方が好き。
    男女の典型的な行き違いなところもある。
    「話してくれなくちゃわからない」
    「話さなくてもわかってほしい」
    でもタイミングがあえば、行き違った2人でもまた出会えることもある。出会えれば、それが運命。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。89年「ピアニシモ」ですばる文学賞を受賞し、作家デビュー。97年「海峡の光」で第116回芥川賞を受賞。作家、ミュージシャン、映画監督、演出家など、幅広く活動。現在パリにて意欲的に執筆活動を続けている。シングル・ファーザーの子育ても話題。近著に『愛情漂流』(竹書房)、『ママの小さなたからもの』(早川書房)、『人生の十か条』(中央公論新社)、『真夜中の子供』(河出書房新社)、『立ち直る力』(光文社)などがある。

「2019年 『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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