冷静と情熱のあいだ Blu (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 906
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043599011

作品紹介・あらすじ

あのとき交わした、たわいもない約束。10年たった今、君はまだ覚えているだろうか。やりがいのある仕事と大切な人。今の僕はそれなりに幸せに生きているつもりだった。だけど、どうしても忘れられない人、あおいが、心の奥に眠っている。あの日、彼女は、僕の腕の中から永遠に失われてしまったはずなのに-。切ない愛の軌跡を男性の視点から描く、青の物語。

感想・レビュー・書評

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  • こちらは男目線の物語

    やはり同性であるからか、
    感情移入しやすい。

    男は名前をつけて保存
    女は上書き保存

    だから男は過去の恋愛を思い出しは浸り、引きずり、未練に溺れる。そういうもんなんですかね。

    そしてこちらはRosso(赤)より
    気持ちのいい、希望の見いだせる結末でした。


    男性と女性とで
    それぞれ青と赤、どっちが良かったかとか
    どっちがどうのこうのとワイン飲みながら議論したいと思いました。以上!

  • Rosso Blu の順番で読んで良かった。逆だと全く違う読後感になるところでした。
    同性だから、ってのもあるんでしょうが、Blu の方がだいぶ読みやすく、感情移入もし易かったかな。
    Rossoのラストは、辻仁成の為に、敢えて江國香織さんが前振りに徹してあげたんだろうか、、と思うくらい、Bluのラストには、やられた〜感とともにホッと出来ました。
    映画は見てないけど、本を超えることは無いだろうと思える素晴らしい筆致でした。

    アルバイトのあおいがICに乗り、お坊っちゃんの順正がEurostarに乗る、というのは、中々生々しい描写か? ここぞというときにはお金より時間が大事。。

  • 江國さんの赤本があるからこの本も良いって感じかな。
    映画はチープ感がありましたが、本はおススメです。
    ミラノやフィレンツェは本で読むだけでなく実際に行ってもいいところです。

  • 江國香織さんのRoseを読んだのが確か11月。
    あの時の情熱が冷めないうちに辻仁成さんのBlueを手に取った。


    Roseのラストであおいは「ひきとめてくれない順正の正しさと誠実さを、考えてみれば私は愛したのだ」と考えていたようですがそれは勘違いだとわかりました。

    順正は再会してからお互いの事を話していく上で、あおいの変わらない冷静さと芯の強を再確認し、彼女が今回の再会を期に全てを清算しようと思っていると勘違いしていた。
    だから引き止めれなかった・・・

    本当に些細なすれ違いで人の人生は大きく変わってしまう。

    Roseではその一瞬だけ交わる情熱が美しく思える反面、愛する人と結ばれないことがやはり悲く感じたのを覚えています。

    てっきり2人はそのまま別れたのかと思っていました・・・

    でもBlueのラストには諦められない順正の走る姿がありました!

    そうこなくっちゃ!!(o^^o)

    その後どうなったかはわかりません。
    でもこのBlueを読んだ上で私は静かに祈る。
    順正の8年越しの想いが届きますようにと。

  • この本を先に読んでいたら、どんな印象を持っていたんだろう。
    ずっとそんなことを考えながら、読み進めていった。

    恋愛は二人で一つのものではなく、二人いればそれぞれにそれぞれの恋愛がある。
    同じ場面の中で、順正とあおいがそれぞれどんなことを考えているのか、読み比べる事で知ることができる。
    とても新しい感覚だった。
    自分の気持ちは、言葉にしないと相手には伝わらない。
    相手の気持ちは、たとえ言葉にして表現されても、それが偽りなのか、本当なのかは相手にしかわからない。
    この2冊で、それぞれの中に秘める思いを同時に味わえるのは本当に贅沢だと思う。一方で、残酷でもあるとも思う。

    この2冊を読んで、やっと「冷静と情熱のあいだ」という美しいタイトルの意味を自分なりに捉えることができたと思う。
    冷静に見える状態にあっても、心の中に熱い熱い情熱を秘める。
    逆もあり得る。
    とても情熱に振る舞っていても、心の中に冷静さを秘めている。
    思い出という過去によってこの2つの事柄が起こるのだと思う。
    その情熱と冷静のあいだを彷徨って人間は生きている。
    情熱と冷静は一人の人間の中に、時間という軸を超えても、思い出や約束という形でずっと心に残っている。
    そんなような意味なのではないだろうか。

    とにかく、この本は僕の人生において本当に大きな意味を持つ本であり、こんな本に高校生のうちに出会えたことにとても嬉しさを感じている。
    本屋でたまたま出会えたことに運命を感じる。

    • 大野弘紀さん
      冷静と、情熱の、間

      そうか、

      愛と恋とは

      二つで、一つの物語だったのかもしれない

      冷静と、情熱の、間

      そうか、

      愛と恋とは

      二つで、一つの物語だったのかもしれない

      2019/11/28
  • 青と赤でひとつの作品だなと思った。両方読むと二人の心情がよくわかり、深い恋愛小説だった。赤は江國さんの小説よく読んでたのでかなり昔に読んでた。その後映画見て青も読むことに。ヨーロッパのアートが好きなので、個人的には青の方が好みだった。フィレンツェには随分昔に行ったので、小説読みながら情景が浮かんだ。本当、エンヤの音楽が赤と青に合っている。

  • あまり内容に言及してなくていけないんですが、順正のやっている絵の修復というのは、とても重要な意味を持っているのだと改めて思いました。特に美術館とかに行くとそう感じます。

  • 4.4

  • 青の方が好きです。

    辻仁成の、冷静なんだけどその奥にある熱さを感じられる文章が好きで、物語にぐっと入り込めた。
    過去の苦さと今の悩みと葛藤が、イタリアの美しい情景を背景に描かれていて、その映像が頭にスッと浮かんだ。
    読みながら、ちゃんと脳裏にイタリアでの暮らしが具体的に想起されるからすごい。
    匂いや空気の霞具合、雑踏…文字を通して自分がイタリアにいるかのように感じた。
    そして、2人の濃密な10年間を凝縮して体感できた気がする。

    もう一度読み返したいなぁと思える名作。

  • それは対の物語

    彼女が呼んだ名前の物語

    それは愛と呼ぶにはまだ拙くて
    あまりにも真っすぐ過ぎたのかもしれない


    言葉にしたところでどこまで伝わるだろう
    後悔したところで何が変わるだろう

    一つの約束だけが未来を照らしていた
    彼女は彼にとっての忘れえぬ人

    思い出にすることはできない

    だから
    彼は走った

    愛はどこにあるだろう
    彼は なぜ 走ったのだろう

    愛のある場所
    冷静と 情熱の 間に

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著者プロフィール

作家。東京都生まれ。1989年『ピアニシモ』ですばる文学賞、1997年『海峡の光』で芥川賞、1999年『白仏』のフランス語翻訳版『ル・ブッダ・ブラン』で仏・フェミナ賞・外国小説賞を日本人として初めて受賞。著作多数。詩人、音楽家、映画監督としても活躍。絵本の翻訳には『ママの小さなたからもの』(早川書房)などがある。パリ在住。

「2021年 『おなじ星をみあげて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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