歯車: 石ノ森章太郎プレミアムコレクション (角川ホラー文庫 601-23)
- KADOKAWA (2002年3月8日発売)
本棚登録 : 27人
感想 : 3件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043610020
感想・レビュー・書評
-
鋏すきだな
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Twitterで石ノ森章太郎が「マタンゴ」のコミカライズをしているのを知って購入。「マタンゴ」はページ数が少なくかなりダイジェストされたもの。
小松左京の「くだんのはは」のコミカライズも収録されており、こちらは元が短編ということもありちゃんとした内容。
あとは秋田書店の「プレイコミック」に69年から70年にかけて不定期連載された「石森章太郎読切劇場」が全話納められており、こちらもクオリティの高い読み応えのある短編ばかり。 -
名作「くだんのはは」「マタンゴ」が収録。くだんのはははいつ読み返しても怖い。くだん自体が怖いのではなく、物語の持つ雰囲気と流れの怖さ。
私は手塚派だから、石ノ森は正直最初、手塚の亜流だとしかとらえて読んでいなかった。石ノ森の作品はたいがい読んだが、なぜ手塚が嫉妬したり「石ノ森になりたい」とまで言ったのか、子どもの私にはわからなかった。
でも、この文庫を読み返して、石ノ森にあって手塚にない「洗練感」を強く感じた。絵も話も物語のマンガとしての流し方も、お洒落なのだ。
手塚がキャラクターを「筋の語り手」としか描いていない短編も多い中で、石ノ森のキャラクターは細部まで活きている。色気がある。
これからはもっと違う目線で石ノ森を読み返せると思うと楽しみ。
全3件中 1 - 3件を表示