今夜は眠れない (角川文庫)

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レビュー : 363
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043611010

作品紹介・あらすじ

母さんと父さんは今年で結婚十五年目、僕は中学一年生でサッカー部員。そんなごく普通の平和な我が家に、ある日突然、暗雲がたちこめた。"放浪の相場師"とよばれた人物が母さんに五億円もの財産を遺贈したのだ。お隣さんや同級生は態度がかわり、見ず知らずのおかしな人たちからは脅迫電話があり、おまけに母さんの過去を疑う父さんは家出をし…。相場師はなぜ母さんに大金を遺したのか?こわれかけた家族の絆を取り戻すため、僕は親友で将棋部のエースの島崎と真相究明の調査にのりだした。

感想・レビュー・書評

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  • 素直に面白かった!
    ありふれた家族に起こったありえない事件。
    家族が1つの絆で固く結ばれていると思うのは、思い上がりかもしれませんね。家族だからって、みんなが同じ方向を見ているわけじゃなくて、お互いのことを何でも知っているわけでもなく。だけどそんなことに気づかない振りをして日常を過ごしている内に、それが幸せな家族という幻想にすり替わっている……と、そんなことを言ってしまうと、家族って何だかつまらなく味気ないものになってしまいますね。でも、だからこそ何かの拍子に、自分にとって何が大切で何が幸せなのか気づくことも出来る可能性も秘めているのだと思います。そうなれば、家族は強い。ちょっとやそっとでは解けない絆が今度こそ結ばれるのではないでしょうか。
    今回の事件は、中学一年生の雅男くんを幼い子どもから、きりっとした大人の表情を垣間見せるような少年へと成長させました。
    宮部みゆきさんの少年が主人公の作品は、ほんの数冊しかまだ読んでいませんが、彼らは過酷な運命や試練、絶望感をいつだって背負わされます。更に子どもという立場はいつだって大人の都合によって振り回されます。今回の雅男くんもその内の1人だと思います。けれど彼はちゃんと自分の力で立ち上がります。そして信頼できる仲間とともに頭で考え行動に移し、現実を打破していきます。
    宮部さんは、少年たちの持つ可能性を信じている人なんだと思いました。雅男くんが真実に辿り着くのを優しく温かい眼差しで見守っている、まるでマダム・アクアリウムのようです。
    雅男くんをはじめ島崎くん、マダム・アクアリウムとその息子、彼らがとっても大好きな登場人物となりました。また会いたいです。

  • 中学生が主人公!!1
    最近読んだのですね読んだのですね!
    森博嗣だったのですが、やっぱり女性が書く少年は、何と言うか素直に微笑ましく頷けるのです。

    タイヤ痕と言う言葉を使ったり、イーグルスの歌詞が簡単だからある程度わかったり……
    実は帰国子女の高校生くらいの年齢??
    と思っていたのですよ!
    そうなのです。宮部みゆき社会派なのです。

    突然5億円を相続(?)することになった家族のお話なのですが
    しーなが好きなのは、段落末に一言添えられる少年の心情なのです
    「誰と観たの?」から始まって「これは今でも、座右の銘です」とか「カツ丼はしょっぱかったです」とか。
    この少年の感想が、なんだか一層身近に感じられてすごく好きだったのでした。

    ありがちとも思える、少年の同級生は行動力もあってミステリマニア張りの観察力と洞察力。
    探偵役にもなりそうな感じに、しーなはやっぱり「少年がミスリードなのですかあああああああ!!1」と息を荒くしてしまったのですが、そうなのです。社会派なのです。
    何度も念じながら読み進めていくと
    少年の家族に降りかかる事件で、家族の絆と言うか、夫婦の繋がりと言うかが見直されたり深まったり。

    しーながもっと少年に近い年齢か、少年くらいの年の子供を持つママだったらもっと感情移入出来たんだろうなーと思ったのです
    この家族がこの後、どんな風になって行ったか。
    消えた真珠がロマンと共に未来に託された感じが、とても柔らかい気持ちにさせてくれたのです。

  • スピード感があって、一気読み。どんでん返しのどんでん返しで、最後まで食い入るように読んだ。わざとらしくない人間の描き方が、さすが宮部ワールド。

  • サラッと読める、小さくて大きな家族ドラマ。
    ドロドロしてないけれど全くのハッピーエンドは期待していない、最後は胸のすく思いをするようで、良い読了感だった。

    大人には一つくらい、秘密がある。大人になったら一つ、秘密ができる。なんだかロマンがあっていいなぁ。

  • 中学生が主人公のお話。
    展開にわくわくさせられて、どんどん読めました。
    ほっこり読後感でした。中学生の頃に読みたかったな。
    この本の雰囲気も表紙の絵も好きです。

  • ホラー系かと思って読み始めたら、中学生が語り手の爽やかミステリーだった。
    色んなところであれ?と思ってしまった。ミステリーが本当に好きな人にはおすすめできない。中学生の時に読んだら楽しめたかな。

  • 面白かったです~

  • 図書館で。
    宮部さんはこういう、居そうで居なさそうな少年を書くのが上手だなぁ。それにしても主人公は良いお友達を持ったもんだ。

    最初の方は面白かったんだけど…なんか蓋を開けてみると夫婦の恋のさや当てみたいな感じで正直、う~んと言った感じ。浮気されても許せなくても離れられないから試す、みたいなのはなんかちょっとなぁとは思う。まあ個人の意見ですが。それにしてもお父さんイイとこ無しだったな…

  • マスコミの無法はこの頃も今もずっと変わらない。
    人の心が変わらないのだから仕方ないのか。
    他人の不幸は蜜の味。
    それが少しでも自分に降りかかってくると、あっという間に逃げ出す癖に。
    そして、そんな分かりやすい群集心理は、簡単に利用されてしまうのだ。

    4月に読んだばかりだけど、文庫版で再読。

  • この本大好きです。
    夢ありドラマありどんでん返しありで読後感も良く、且つグロもエロもないので老若男女問わず誰にでも安心して勧められる本。

    振り回される側に見えた平凡な人物の、一世一代の賭けに心が震えました。

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。
1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。
大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。
『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。

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