夢にも思わない (角川文庫)

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レビュー : 238
  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043611027

感想・レビュー・書評

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  • 「今夜は眠れない」の続編。
    雅男がベタ惚れしてるクドウさんとお近づきになりたいが為に行った虫聞きの会で、「中学生くらいの女の子が倒れてる」という声を聞いて現場に駆けつけるところから始まる話。

    再読なので、クドウさんが何かをして雅男をひどくガッカリさせた事だけは覚えていたけど、何をしたのかも事件の内容も全然覚えてなかった。。

    クドウさんにしたらしつこく付きまとわれて怖かっただろうし、代わりの人を与えて自分は助かったと思ったけど、その事を周囲に知られたら自分の評価が下がる事が怖かったんだろう。
    でもやっぱりクドウさんがした事は葛西さんという全然関係ない人を売った訳だし、そうされた葛西さんが同じ様にしつこく勧誘されることは分かっていたのに、周囲の大人に相談せずに彼女を売った行為はひどい行動だったと思う。

    その事をあわよくば知られないまま雅男や周りの人たちと素知らぬふりで過ごしていこうとしていたところも、雅男に責められても仕方ない子だと思った。

    でもなぁ、自分だったらと思ったら同じ事をしないか、してしまった後も誰にも何も言わず、無かった事にして過ごそうとしてしまわないか、と問われれば否とは言いにくいなぁ…

    中学生が主人公とはいえ、なかなか重い内容でした。

  • 後味の悪さのわりに爽やかに幕を閉じ、まるで何事もなかったかのようなソレに、気だるさに襲われる。サスペンスであるのに事件でなく個々の人物の心情の描写のディテールが悪にも情を持たざるを得ない、不思議な作品でした。

  • ★2008年6月2日 43冊目読了『夢にも思わない』宮部みゆき著 評価B

  • 『今夜は眠れない』の続編。前作が大好きなのでこの作品もわくわくしながら読み始めたのですが…あまり私の好みではなく残念。

    事件が大きすぎて、「僕」が解決にほとんど貢献せずすっかり蚊帳の外なのがなぁ…「僕」に感情移入して読んでいる読者も同時に蚊帳の外に置き去りにされた感。
    島崎と「僕」の間に格の違いというか、大きな隔たりを感じたのもショックでした。宮部みゆき作品の苦さを残すラストは嫌いじゃないけど、正直別の主人公でやってほしかった。『今夜は眠れない』の二人の関係性や余韻を残す美しいラストシーンが好きだっただけに、今作を読んでそれに水をぶっかけられたような気分になり悲しいです。

  • 相方がかっこいい。

  • 再読。読みながら、あれー? これ読んだことがあるかも、と思ったけれど、いつ読んだのかは思い出せません。そんなに遠い過去ではないはずなのだけれど(苦笑)。
    ほろ苦い読後感も主人公の恋がうまくいかないことも薄らと記憶にありました。中学生の割には大人びている島崎くんと等身大の中学生らしい緒方くん。二人の恋と友情の狭間で揺れ動く葛藤も感じられ、事件とは別にピュアな気持ちを抱きました。作中に“輪郭のない”“全体像がつかめない”というような表現がありましたが、まさに今はそういう事件が多いですよね…。

  • 前作を読まずに読んでしまったが、久々の宮部みゆきさん作品
    かつ、中学生がメインというのも久しぶり
    中学生らしい表現の仕方みたいなものがあって、さすがだな、と思った

  • 中学生の男女が巻き込まれた殺人事件の顛末と、淡い恋心。若いって素敵&残酷。

  • 好きな女の子に会いたくて庭園に行ったら殺人事件が起きて…な話。少年探偵団。島崎、ちと出来すぎないか?
    でも、この嫉妬やら尊敬やら入り混じる友情、分かるわー。
    そして中学生くらいの、この潔癖すぎる正義感。痛々しい。頑張れよ少年。

  • 宮部みゆきの嫌いな二種類の女性像を見せられた気がした。
    まさか最後にヒロインがそうだとは・・・。確かに可愛いふりして嫌なところでしたたかな女性はいる気がする。しかもそういう人に限って責められると全て人のせいにするという。

    ミステリーとしては、島崎が超人的すぎるのと情報の後出しに目をつぶれば面白い。

  • これが2作目なんですね、知らずに読みました。1作目を読んでなくても特に問題はないですが。島崎くんも緒方くんも大人っぽくていい子です。宮部作品にはこういう子が多く出てくる気がします。ただ、いい子すぎる故に潔癖なのかな。クドウさんのこと、もうちょっと信じてあげて欲しかったです。

  • 中学生がませすぎてて現実味がないのが残念だった。
    ステップファザーステップやぼんくらシリーズでも頭が良すぎる子供が推理で活躍するけど、ある種ファンタジーなのでそこまで違和感を感じず楽しめたが、この作品は現実にもとづいた設定なのでつっこみどころが多かった。

  • 久しぶりの宮部みゆき。

    今夜は眠らないの続編。
    続編と言っても事件は完全に別もの。

    面白いね。
    この人、本当に何気ない表現が上手いなぁ。

    続きはもう出さないんだろうか。
    出たら読みたいんだけどな。

  • うーん、そこそこおもしろかった?
    けど、宮部みゆきおもしろい!!
    とハマれはしないかも。

  • 途中から夏目漱石の「こころ」を読んでるような気分になった。
    自分にとって当たり前にある平凡な日常が誰かにとっての嫉妬の対象になるなんて夢にも思わない。
    それを守るためなら何でもするのかな?
    やりきれないラストでした。
    でも意外な展開はなかなか読んでてドキドキした。
    島崎君は中学生とは思えないキャラ!
    その辺の大人より精神年齢高そう。
    主人公の素直な性格も好きだけど♪

  • 秋の夜、下町の庭園での虫聞きの会に、大好きなクドウさんが参加するというので、僕も行ってみることにした。
    しかしそこで殺人事件が起こる。
    クドウさんかと見間違えたその少女の死体は、クドウさんの従姉だった。
    被害者には売春組織とかかわりがあったらしいとの噂がたち、クドウさんは
    学校を休みがちになる。
    彼女のために、親友の島崎と真相の究明に乗り出した。

    初出は1997年。
    私が中高くらいのころ、携帯が普及しだしたルーズソックス全盛期に、
    「エンコー」「ウリ」なんていう言葉が出てきたように思うので、
    この作品はちょうどそのころの世相を反映しているようだった。
    今は出会い系やSNSや、出会いの場が広がって、もっと複雑化、多様化している気もする。

    “『会社』は必ず生き残る。
    とりわけ、個人の心のレベルで、ああいう仕事に嫌悪感を抱かない働き手と、進んで金を払う買い手の男たちが存在する現代では。
    もう陰謀も社会の暗部も暗黒組織もない。あるのは個人の心だけだ。”

    それにしても。
    中学生を主人公にしているのに、読後感の悪い仕立てでした。
    このあたり、宮部みゆきっぽいといえばそうなんだけど。
    亜紀子の黒い悪意から逃れるのに、まだ13歳(?)の女の子一人、
    一体何ができたんだろう?それってそんなにも責められることなの?
    じゃあ、逃れないで立ち向かえばよかったの?捕まればよかったの?
    好きな女の子の別の面を見たからって、そんな風に追い詰めるかなぁ。
    まぁ、好きな子は、一点の曇りなく真っ白で、純粋無垢でいてほしいという少年特有の潔癖さなのかな。
    まだまだ青いのう、と思うけども(笑)

  • 昔読んだ本。内容は忘れてしまった/(-_-)\
    リスト作成のため。

  • 今夜は眠れないの続編。

    中学生ぽくない中学生。

  • ちょっとほろ苦いけどさわやかな読後感。主人公の年代特有の潔癖さや正義感が甘酸っぱくて初々しい。

  • 読み始めてから気づいたのですが、『今夜は眠れない』の続編でした。

    好意を寄せているクラスメイトに偶然を装って会いに行こうと出かけたら、その女の子にそっくりな女性が何者かによって殺害されていました。事件の謎を解明しようと、今回も友人・島崎とあちこちを歩き回ります。

    前回も若干感じたのですが、島崎のようにこんなにも世間を知って、周りの大人と対応に話せる中学生って現実世界にいないだろうなぁと思います。いたらちょっと嫌です。

    彼女のとった行動に、主人公のように嫌悪感を抱く人もいるだろうと思います。だけど、それはきれいごとなのかもしれなくて、だから責め切れないんだろうなと思いました。
    誰でも、多かれ少なかれこういう一面をもっているはずです。

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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