ブレイブ・ストーリー (下) (角川文庫)

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  • 角川書店
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レビュー : 536
  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043611133

感想・レビュー・書評

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  • 映画で興味を持ったのだけど、映画とは結末が違った気がする(うろ覚えでちがうかも)。上巻ではほぼ主人公の家庭の話でなかなか進まないのだけど、舞台が変わってからは一気に読み進めていける。でもほとんどおぼえてないんだよな。いつか再読しよう。

  • 単なるファンタジーとして、括ることが出来ない、して欲しくない作品です。

    特にわたしの場合は、似たような経験をして、変えることが出来たら、、、と思うような出来事が家庭内でありました。
    ちょうどその頃に読んだ本でした。

    ワタルが嫌いでした、現実から目を背けて、何も知らない子供で、何とかして逃げられる方法を探しているようで。
    けれど彼の状況が、自分の状況が重なって、苦しくて、涙が出て、何度も何度も本を閉じて、やっと読み終わりました。

    そして、彼の、変わらない現実を受け止めるという決断に、もの凄く感銘を受けました。

    変えられない、変わらない現実を受け止める、現実をありのままに許すこと。

    それは私自身が、家庭内で起こった出来事に対して、迷いながら、自分で出した答えと同じでした。

    自分の選択が正しかったのだと、教えてくれたように感じました。

    ファンタジーだけれど、ゲームでもRPGでもない。隣の家族で、自分の家庭内で、いつだって起こりうる残酷な事実と、それでも過去に戻れない現実を生きる私たちへの道標のような小説です。

  • どこに出掛けるよりも、この本を読むためだけに、家にいたくなる本です。

    異世界ファンタジーに、少年の成長を絡めた話は、大好物です。

  • 決闘の章を読み返しては涙ぐんだ。
    続きが読みたいにも関わらず…

  • 母から拝借。

    最後まで読めなかった。
    母も最後まで読めなかったらしい。
    ファンタジー好きは前半が合わず
    ファンタジー嫌いは中盤が合わない。
    大人には退屈で
    子供には長すぎる。

    ラストは知りたいけど
    多分再読はしない。

  • 小学5年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子大きな団地に住み、共に新設校に通う親友のカッちゃんがいる。
    街では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。
    そんなある日帰宅した亘に父は「この家を出て行く」という意外な
    言葉をぶつける。不意に持ち上がった両親の離婚話。
    これまでの平穏な毎日を取り戻すべく、亘はビルの扉から
    広大な異世界___幻界へと旅立つ・・・。

    という冒険もののファンタジー
    私は宮部さんの冒険ファンタジーが大好きなのです
    英雄の書も面白かったし今回のもかなり面白かったです
    長い冒険をすると、そこで共にした仲間との別れもあるわけで最後は切なく感動ある
    旅そのものが自分の成長に繋がっていて現実にとリンクする所があるので
    これまでの自分、これからの自分について考えさせられる作品です
    何気に深かった
    映画もあるみたいなので、是非見てみたい

  • アニメ映画化作品。
    内容は千と千尋の神隠し的なお話で、現実を受け入れられない小学生が別の世界で自分を鍛えなおすって言うストーリー。

    千と・・・と違うところは主人公が男の子で、現実世界がこれまた過酷でその間の描写がすごく生々しいんですよね。
    しかもこの前フリともいうべき部分がこれまた長い。
    ここ読むだけで短編一冊軽く読めちゃいそうです。

    あと、別の世界が千と・・・とはなんていうかタイプが違う世界。当たり前ですが。
    でも今考えると描写こそ違うけれども実はよく似てるのかも?って思ったりもする。


    決定的に違うのは、同じ境遇だけどタイプの違う同級生と争うように突き進んでいくところ。
    主人公はワタル、その同級生はミツルなんですけど、この2人が対照的で。
    一方は仲間を見つけて助け合いながら・・なのに対して、もう一方は何がなんでも他を犠牲にしてまでも一人で突き進む・・・っていう。
    どちらがいいってことは言いませんが、これ、現代の若者を投影しているそうで。


    自分さえよければまわりなんてどうでもいい


    ってヤツ。


    今期、アニメの映画と言えばこのブレイブ・ストーリーとゲド戦記ですよね。
    どちらがいいとかそんなこともどうでもいいんですけど、宮崎アニメはやや食傷ぎみ。

  • ワタルが大きく成長する下巻で、こんなにしっかりした子どもはいないと思うくらい。ちょっと親心的に嬉しい成長でしたが、ミツルとの接触はもう少しあってもよかった。ワタルはミツルの悪事を止めにいったのに結局ミツルに制裁を加えたのは、女神の試練だったので…。少しここが不完全燃焼でした。もう少し2人の少年に話し合いの機会を与えたかった…と感じました。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    天空を翔るファイアドラゴン、ジョゾの背に乗って北の帝国に向かうワタルたち。目指すは皇都ソレブリアにそびえる運命の塔。が、うちつづく闘いに傷つき、命を失う仲間もあらわれ…。
    ミツルとの死闘を制し、ワタルは女神と出会うことができるのか?現世の幸福と幻界の未来。最後に選ぶべきワタルのほんとうの願いとは―。
    運命に挑んだ少年の壮大なる旅を描いて、勇気と感動の涙をもたらす記念碑的超大作、ついに完結!

    【キーワード】
    文庫・全三巻・ファンタジー・冒険・映画化

    【映像化情報】
    2006年7月8日アニメ映画化
    出演:松たか子・大泉洋 他

  •  さて、上中下巻の感想の総まとめとして、タイトルについて書こうと思う。
     読む前は、正直「『ブレイブ・ストーリー』てタイトル、なんか抽象的だし有りがちでパっとしないなあ」と思っていた。
     ブレイブ・ストーリー。それをタイトルに冠しているからには、作中に勇気とは何かが書かれていなければならないはずだ。
     勇気とはなんだろうか。こないだ読んだ本から引用してみる。

    ”God grant me the serenity to accept the things I cannot change, courage to change the things I can, and wisdom always to tell the difference”(神よ願わくばわたしに変えることのできない物事を受けいれる落ち着きと、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを常に見分ける知恵とをさずけたまえ)――カート・ヴォネガット(伊藤典夫訳)『スローターハウス5』

     これは「ニーバーの祈り」で、宇多田ヒカルもこれを元ネタにした歌詞を書いている(原文を読んだのか『スローターハウス5』を読んだのかは定かではない)のだけど、ここには勇気(braveryではなくcourageだけど)とは、「変えることのできる物事を変える」ために必要な力だと書かれている。
     これに対し、「変えることのできない物事を受けいれる」のに必要なのは「落ち着き」だという。この祈りの中では、二つの力は別々の言葉で言い表されている。

     さて、ワタルが幻界で変えようとした運命は、両親の離婚とそれにまつわるドロ沼劇であり、もっと絞って言うと自分が父に捨てられる運命だった。しかし、旅を続けているうちに、「悲しみや不幸にぶつかるたびに、運命を変えてもらうわけにはいかない」(下巻p435)ということにワタルは気付く。言わずもがな、運命とは本来「変えることのできない物事」なのだ。

    「変えるべきなのは僕の運命じゃなくて、
    ――僕自身なんだ。」(下巻p353)

     「変えることのできない物事を受けいれる」ためにワタルが選んだのは、自分自身を変えることだ。運命は変えられなくても、自分自身を変えることはできる。ワタルが幻界で得たものは自分自身を変えるのに必要な力、つまり勇気なのだ。先の引用で別々の言葉で表されていた二つの力は、突き詰めると「勇気」に行き着く。
     そう、この長い物語に描かれていたのは、まさに「勇気とは何か」ということだったのだ。
     『ブレイブ・ストーリー』。
     このうえなく適切で、的確で、絶妙なタイトルじゃないか!

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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