時には懺悔を (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2001年9月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784043615018

作品紹介・あらすじ

男は癒し得ぬ傷を負い、女は人生の再生を夢見て、ひとりの子供を追った。そして、子供は運命のなすがままに生きた――。障害児を通して綴る、親子の絆。

感想・レビュー・書評

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  • 単行本刊行時に読んだ記憶があるので、30年ぶりの再読。こんな人情話だったかと驚く。そしてまさかの映画化と公開延期。

  • 単純にして明快な嘘に徹することにしたのだ 胸の内で沸々と発酵している思いに考えを巡らした 色んな喪の儀式を通じて癒されるらしいんだが 死への衝動 水頭症 肢体不自由養護学校 哀しみの底 感情が剥き出し 現状の把握も露骨なほどリアル 二分脊椎症 両下肢機能全廃りょうかしきのうぜんぱい 淡島通り 聡子の健啖ぶりを間近で眺めた 牛久駅 ひろつ尋津真一郎 稲城市 多摩丘陵きゅうりょう 稲城長沼駅 鶴川通り 川崎街道 日比谷公園の松本楼 謂れのない謗りそしりを受け 私刑リンチされた黒人の死体=ストレンジ・フルーツ 山葵わさび 牛蒡の間引き菜 水上勉《くるま椅子の歌》 ひらく拓 アイラ・レヴィン《ローズマリーの赤ちゃん》 民恵 と誰かの死を悼んでいるような嗚咽が聞こえた 激しい煩悶の果てに ションベン横丁 競艇場前駅から尾行されているような気がしてた 「将来使えるタマとは思えなかったが、赤飯炊いて、お祝いさたよ」 明野が新の尿道からシリコンの管を抜いた 引継ぎ ギリギリと骨が軋む音がするほど抱きしめた 一生つづくであろう《癒しのドラマ》がはじまったばかりであり 実際に刑の減軽嘆願書は 三島由紀夫『美しい星』 殲滅思想の一神教らに 大江健三郎『空の怪物アグイー』『個人的な体験』

  • 9年前の誘拐事件を追っていたと思われた探偵が惨殺され、その死を明らかにするため、探偵佐竹と見習い中の助手が、かすかな手がかりをたよりに解いていく。

    重度の障害を持って生まれ誘拐された子供、子供の世話に追われて逃げようとしない誘拐犯、知っていて取り戻そうとしない元両親という、犯人側にも葛藤があるタイプの話。

    調べる方もまったくもって完璧ではなく、子供に感情移入してしまったり、犯人を自首させようとヤキモキしたりと悩むポイントが多い。

    文章も読みやすく、いわば「宮部みゆきタイプ」の社会的正義が簡単に適用できないシチュエーションで、読ませたいポイントがわかりやすいところは高く評価できるだろう。

    しかし、時々バイクが転倒したりと、謎の描写が挟み込まれるのは何なのか。ストーリーと関係あるのかと引っかかってしまう。

    また、いろんな世間の悩みを詰め込みたいがあまり、無闇に登場人物を増やしすぎたのもマイナスである。

    力作では有るが、いろいろと人生のネガティブな部分に頼りすぎた作品である。

  • 探偵殺しの落ちはひどいが、新の方は、新がどうなるのか聡子と一緒に心配になって急いで先を読んでしまった。
    が、正直聡子がうっとおしくて好きになれなかった。移入し過ぎで探偵には向いていないのでは。

  • 知り合いの探偵が死んだ。殺し。真実を探っていく探偵・佐竹。一人の障害児がクローズアップされる。
    障害を持つ子を抱える家族の苦悩、ささやかな幸せ。それが軸となりミステリーとしてもぐんぐん引き込まれる。読後も余韻たっぷり。
    とても良い本でした。

  • 『無力だってところが、人間の愛しいところなのよね。そうでしょ?誰だって悲哀に打ちのめされ経験を持つものよ。まったく人間は無力な生き物。だけど無力な人間が、痛ましい悲哀から癒されるプロセスにこそ、心をふるわせるものがあるわけでしょ。』

    人が最後にいい人間になる物語は古今東西の多くの物語で描かれているが、納得感がないのは物語の物語性が現実を超えられていないのか、私の人間性が物語を越えられていないのか、分からない物語が多くある。本作は、そういった作品の一つになると思われる。

  • 探偵の死、障害をもった子供への葛藤と過去の誘拐事件。難しいテーマだと思う。子供を育てるということは本当に大変だな。

  • 友達の探偵が殺されたので、犯人を探そうとしたところから、話が始まるが、結局、まったく関係のない別の事件(10年も前の障害児誘拐)を暴くといった展開になった。探偵を殺した真犯人への記載は10ページにも満たないんじゃないかなあ。それはそれで、びっくり。

  •  探偵物としてだけ読むと、探偵の裏側みたいなストーリー展開だが、誘拐、しかも障害者となると複雑かつ考えさせる作品であるかなと。
     とおりいっぺんの視点だけでなく、そちら側というかあちら側というか自分自身の生活からは思いもよらない視点を提示され、戸惑うというか立ち止まってしまった。新米女性探偵の組み込み方も面白かった。

  • 探偵仲間が殺された理由を探っていくと、数年前に起きた誘拐事件と繋がったが、誘拐された子は重度の障害を患った赤ん坊で、しかも今もまだ元気で生きているらしい、というところからどんどん転がっていく、社会はサスペンス。
    障害を持つ親の心情にも、「きっとそう思うんだろうな」と思いを馳せたり、障害があるがゆえに捨てられる子供を第三者の立場から眺めて、無責任な発想を膨らませたり。
    障害者を取り巻く問題をいくつも投げかけられたようで、二日に亘り考えさせられました。

  • 応化三部作の印象が強過ぎて、何だかあまり残ってないが悪くなかった。
    普通に面白い小説

  • 少し古い話なので携帯電話が一般的じゃないこととかに慣れるのに時間がかかる
    自分だったらどうするかとか色々考えさせられた

  • 良かった!

    必ずしも良い結末だったとは私は思えない。私個人の感覚は佐竹に近い。
    でも、聡子が無責任な善性ではなく「自分が引き取る」という覚悟を見せたこと、100%の大団円としては描かれなかったこと(佐竹は冷静な立場を先に示している、民恵が引き取ったことが必ずしも良かったかどうかわからない(民恵にとっても新にとっても))が良かったと思った。

    難しいね。考えさせられる。

  • 昔の小説なので覚悟していたが、設定が古すぎた。

  • 昔読んだ本

  • 佐竹は、数年前に退社した大手の探偵社アーバン・リサーチの元上司・寺西に頼まれ、探偵スクールのレディース一期生・中野聡子の代理教官をすることになる。その日の実習は、やはりかつての同僚・米本の探偵事務所に盗聴器を仕掛けることだったが、事務所に忍ぶ込むと、そこには米本の死体が転がっていた。佐竹は中野を助手に、米本が殺された謎を調査していくが、やがて過去に起きた障害児の誘拐事件の真相に迫っていくことになる…。濃密な親子の絆を描く、感動の物語。大傑作ミステリー。

    アーバン・リサーチ・シリーズ 1
    もっと重いかと思ったが、思いのほか普通だった。笑
    う~ん、もうえぇかな?シリーズもんだから一回目を通せばって感じ。

  • 打海文三「アーバンリサーチシリーズ」の第一作。


    著者にとっては2作目にあたる、ということで若干読みづらい部分も。なぜだろう?登場人物の性格がブレがあるというか・・どこがどう、というわけではないんだけども急に激高したり冷静になったりと読み切れない部分があるように感じました。
    あと、最近の小説は中にいろんな内容を詰め込んで・・・という傾向が強いように感じますが、それに比べると一つのテーマをじっくり・・・という印象。あれもこれも、というのではなくて今回は障害児についてのあれこれをじっくりとまとめているように思いました。
    コメントが難しいな・・・とりあえずこのシリーズもうちょっと読んでみたいと思います。

  • まあまあ

  • 女の守りは堅い。

  • 萎えた

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著者プロフィール

1948年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。92年『灰姫鏡の国のスパイ』が第13回横溝正史賞優秀作を受賞し作家デビュー。2003年『ハルビン・カフェ』で第5回大藪春彦賞を受賞。07年10月逝去。

「2022年 『Memories of the never happened1 ロビンソンの家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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