神谷美恵子日記 (角川文庫)

著者 : 神谷美恵子
  • 角川書店 (2002年1月1日発売)
3.83
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043617012

神谷美恵子日記 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 神谷美恵子 25歳から65歳までの日記
    苦しみながら生きてきたことがわかる。苦しみに耐えられたのは 神との対話、自分の使命があったから。ハンセン病、戦中戦後の医師、翻訳者としての活躍など 誇るべき功績には ほとんど触れていない。この日記をベースに 「こころの旅」が書かれたように思う

    時間の捉え方が面白い
    *人間は〜生物が脱皮するように 過去と決別して新しい生活に移る
    *時が羽を生やした様に飛んでいく
    *仕事に熱中しているとき ひとは 無時間の中にいる

    昭和14年(25歳) 〜
    *自分の問題は 自分と神様のみで決めるべき
    *下層の人のために働く。人、人の心、体、社会を健全にするために働く
    *人の使命は 人の存在意義に関わる

    昭和47年(58歳)〜
    *神に委ねて残る日々を生きる
    *医師になっても 何一つ人間のことはわかっていないのを知る。これを知るための勉強であった
    *私は痴呆の近くまでいって ようやく全てのものから自由になった。何より 自分の限界を〜知った
    *痛み〜来るべきものが来た。すはおに頂こう

    昭和54年(65歳)
    *くるしみに耐えること、ことに他人に与える苦しみに。

  • ただただ、著者の情熱に圧倒され続けた。

  • すごい人間だなぁとただただ。



    軋轢のある、神経の緊張した、なやみの多い世界でないとだらぢがなくなる。

    こういう大きな目的に向かうからには、それ相応に犠牲の要求せらるることもあろうことを、ここに改めて覚悟する。よろしいか

    利他的に衝動とともに、純粋な(学問的・美学的)が私に存する。私がもし何か研究したり、創作したりしたとしても、それは決して「人類のために」などではない。

    人類愛と学問と芸術とに一切の力を昇華しつくしてしまおいという生き方

    私と普通の人との間のギャップは大きくなる、やがて普通の社会や家庭生活から締め出される。というより自ら締め出す日が必然的に来る事はわじゃっている

    一度世を捨てた人間

    自己を失って途方に暮れているという感じだ。自己を失うのか!と思うと愕然とする。その自己は何処へ行ったのだろう。私がものを考えたり、創ったりする能力を失ってしまうのだとしたら!

    私はゲーテではない。自分の書いたものが、文学的な客観的な価値などを持とう筈もない。しかしもし書くことが、自己の成長の上に必要な過程なら、旧い段階から新たな段階へ飛躍していくための必要な一つの脱皮なら、ひそかに、常に、書いていいわけではないか。

    小説をこしらえるのではない、文学するのではない、単に呼吸するに過ぎないのだ。本気に、自分に対して責任を以て生きようとするにはどうしても書かぬ訳にはいかないのだ。書くのをこらえていじいじと苦しむより書きまくって苦しむ方がいい、

    文学という風に考えれば他と対立するけれど、何も文学者になろうなんて考えを起こすわけじゃない

  • OAZOマルゼン、¥500.

  • 「学ぶ」ということにこれほど切実に実直に真摯に向かっている人を僕は知りません。
    身が引き締まる思いです。

  • 神谷さんが御苦労なさった痕跡がよくわかる。
    そして、どれほど心優しく強い使命感がおありだったかも。
    彼女のような生き方を手本にしたい。

  • もともと日記文学が好きなのと、ヴァージニア・ウルフ研究者という面で、どんな方か興味があったので、彼女の他の著作はまだ読んだことがなかったが、読んでみた。
    書きたい、表現したいと強く思っている人によくある葛藤の日常と、医療従事者として、家庭の主婦としての三つ巴の高い志は、少女のころから亡くなるまで変わらず高くより強固に変化し、その意思の強さに頭が下がる。家事育児に時間をとられていることも葛藤は感じつつも、彼女の著作の泉の形成の一端を担っているのだと思った。今現在仕事と家事との葛藤を抱える自分にとっても風穴的な一冊だった。
    他の著作を続けて読むことにした。

  • 筆者は精神科医にして、大学教授夫人、2児の母。

    65歳まで40年つづった日記の、ダイジェスト版。

    密度の濃い人生とは、こういうのを言うんだろうな。
    育児と仕事での葛藤にはすごく共感。
    しかし、「育児・家事は女性がやって当たり前」という時代背景をそのまま背負って立った筆者は、大変だっただろう。
    働くママの自分が、もっと仕事をがんばろう、家事をがんばろうと思える一冊。

  • 自分も真摯に自分と向き合い誠実に生きたい。

  • 3位
    私は弱い人間です。去年、何度もくじけそうになりました。そんな時、力を与えてくれたのがこの本です。この人の内省の深さや心の気高さに支えられ、励まされました。

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