続巷説百物語 (角川文庫)

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レビュー : 194
  • Amazon.co.jp ・本 (765ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043620036

感想・レビュー・書評

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  • 巷説シリーズ2作目。又市ら小悪党が妖怪仕立ての仕掛けを使って厄介事を解決していく様はすかっとする。京極堂シリーズは不思議を理屈で解き明かすが、こちらは逆に不思議で丸く収める。今回は北林藩の祟りを払う「死神」が良かった。続く「老人火」も悲しくて良かった。

  • 再読。内容はぼんやりとは覚えていた。前作「巷説百物語」に続く今作であるが、このシリーズはどの話も人の心を揺さ振るのが上手い。特に最後の話である「老人火」はそれでしか幕を引けなかった二人の天狗の遣る瀬無さ、そして又市と百介の最後は感情移入できるものでもないのに思わず感情移入してしまう。きっとここで百介の中のなにかは終わってしまったのだと私は強くそう思っている。

  • 今作は全編百介の視点で描いていることから、又市一味の各キャラクターの人となりがよく分かり、切なさと恐怖と可笑しさの混じった異様な世界観にのめり込んで行く。

    最後の事件の真相が知りたくなるので、このまま続編突入必至。

  • シリーズ第2弾

    今回は、又市一味の過去も少し触れられ
    妖怪を騙った仕込みも、藩全体を巻き込んだいちだんと凝った壮大な話になってゆく。
    狂気の藩主の話は鳥肌もの。

    今回で百介と、又市たちの話はどうやら終わり??
    もっとこのメンバーの話を読みたかったかも。。。

  • 決して嫌いではないんだけど、読み進めるのに少し躊躇する。
    百介が切ないのと、仕掛けが大き過ぎて何が何やら‥。
    もう小悪党じゃないじゃん、何だってできるじゃん、みたいなね。
    あと、野鉄砲で百介の兄が「昼も夜もなかろう」的なことを最後に言うのが好きだったんだけど、いつまでもふらふらはできないのね‥と切なくなる。

  • シリーズ第二弾。

    江戸にもどった百介は、その後も又市、おぎんを中心とする小悪党たちの世直し的な活動に加わることになり、数々の事件を解決していきます。さらに今回は、百介の兄で同心の山岡軍八郎、おなじく同心で変わり者として知られる田所真兵衛、貸本屋を営んでいる平八、浪人で北林藩に士えることを志願している東雲右近といった人物が物語の脇役を固め、より大きな陰謀に巻き込まれていくことになります。

    前巻のような凝った語り口は控えられ、百介を中心としたキャラクター小説という印象がより強いものになっています。又市たちのスーパーマンぶりがますます顕著になっていくのに少々ついていけないと感じてしまいましたが、各キャラクターの背景などもすこしずつ明らかにされており、おおむねおもしろく読むことができました。

  • 再読。腕が痛い背中が痛い。それでも読みたいわけで、サロンパスのお世話になって読み終わりました。最後の大仕掛けの成功の裏には、悲しくてやりきれない思いが残って、又市さんやおぎんさんは向こう側へ行ってしまい、百介さんは寂しいことだろうな。江戸に帰ってどんな風に又市さん達を思い出すのだろう。

  •  無類の不思議話好きの山岡百介は、殺しても殺しても生き返るという極悪人の噂を聞く。その男は、斬首される度に蘇り、今、三度目のお仕置きを受けたというのだ。ふとした好奇心から、男の生首が晒されている刑場へ出かけた百介は、山猫廻しのおぎんと出会う。おぎんは、生首を見つめ、「まだ生きるつもりかえ」とつぶやくのだが…。狐者異、野鉄砲、飛縁魔―闇にびっしり蔓延る愚かで哀しい人間の悪業は、奴らの妖怪からくりで裁くほかない―。小悪党・御行の又市一味の仕掛けがますます冴え渡る、奇想と哀切のあやかし絵巻、第二弾。

    「狐者異」、「野鉄砲」、「飛縁魔」、「船幽霊」、「死神」、「老人火」

    とんでもない極悪人が出てくる。この極悪人を、八方丸く収める又市さんが、それなりに丸く収めるのですが、あまりにも極悪人なので、溜飲が下がりません。
    いや、それが、みんなにとって一番良い終末のつけかたなんだろうけれど。

  • 土佐あたりで聞く「七人みさき」の話から、平家の落人伝説なども絡めて、舞台は四国から北陸まで及んで大きな悪を絶つまでのお話でした。

    各章に別の妖怪のタイトルがついているんだけど、それらはすべて連続しているお話でした。
    京極さんのお話は、シリーズで読んでいかないとわからないものが多いね。

    幕府にいた大きな黒幕退治については、サラっと済まされていて、まぁいろんな人間関係が絡んだ「人間の悪」について描かれていました。

    でも、スッキリするお話じゃなかったなぁ…。
    そりゃ、悪い人間でもそれなりの生い立ちだとか、悪になってしまうかわいそうな部分とかがあるんだろうけれど、何の罪もないのにそういった悪いヤツに凌辱されて殺されていくたくさんの真面目な被害者さんたちが不憫でした。

    そういうのも含めて「妖怪」なのかもしれないけれど…。

    現実の社会でも悪人がそれほど懲らしめられずに、彼らが犯した罪よりも優しい刑に服して生きていくことに矛盾を感じるのに…。

    小説のなかではスッキリした世界をみたいかな。
    そういうタイプには向かないお話かも。

  •  やっぱり楽しいですね。巷説シリーズの続編です。
     又市さんがかっこいいですね。
     百鬼夜行シリーズの榎さんも人気がありますが、きっと又さんも相当人気があるんだろうなと思います。
     今回のお話は短編ですが、それぞれのお話が繋がっていました。
     それにしてもひどい。ひどすぎる。で、ちょっと考えてみました。
     の大好きなことをやめろ、してはいけない、でも大好きで仕方ない。そんな場合、自分はその欲望を抑えることができるだろうか。自分ならそれは本を読むこと。きっと我慢できなくて、ばれなければ、なんとかしてその欲求を叶えようとする。
     人殺しはちょっと違うとは思うけど、そう考えると少し怖いです。

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著者プロフィール

’94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。’96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞受賞。この二作を含む「百鬼夜行シリーズ」で人気を博す。’97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、’04年『後巷説百物語』で直木賞、’11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞を受賞。’16年遠野文化賞、’19年埼玉文化賞受賞。

「2020年 『文庫版 今昔百鬼拾遺 月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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