- Amazon.co.jp ・本 (754ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043620074
作品紹介・あらすじ
江戸末期。双六売りの又市は損料屋「ゑんま屋」にひょんな事から流れ着く。この店、表はれっきとした物貸業、だが「損を埋める」裏の仕事も請け負っていた。若き又市が江戸に仕掛ける、百物語はじまりの物語。
感想・レビュー・書評
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最高!面白かった〜
切ない読後感。旧鼠が「続巷説」の狐者異、「まだ生きるつもりかえ」というおぎんさんの言葉につながると思うとシリーズ構成の旨さに震えるし、犠牲になった宗右衛門さんに思いを馳せてしまう。
御業の又市になる前の損料屋時代の話。
若い又市もとても良い。本当に青臭く書かれているのがすごい。又市の御業乞食の原点がここにあった。
読みやすい美しい文章はもちろん構成やキャラクター作りの旨さ、事件の面白さでぐいぐいその世界に引き込まれて物語に没頭してしまう。是非、初めは時系列ではなく刊行順に読み進めることをオススメ。極上の余韻と京極先生の職人技に浸れるはず。
京極先生の本はレンガ本とか言われているけど面白すぎていつもあっという間に読了してしまうから分厚さに怯むことは一切ないな。 -
再読
若い又市さんが、何とかしようと足掻いていてせつない。 -
久しぶりの百物語シリーズ。
久しぶりすぎて前作の内容を思い出せない。シリーズものを記憶できなくなってきたのは年かもしれない。一気読みしたほうがいい。
巷説百物語につながるのでどうなるかわかってはいるものの。呪術2期と同じでちゃんと楽しめる。又市が相変わらず照れ屋で優しくていいやつ。
自分は散々青臭いと言われてきても、百介には絶対言わないところが優しい。
そんな又市の青春が見られます。
何度も書くけど、一作目の潔さが1番好きです。登場人物への感情移入はそこそこでいいのよう。でも続き読みますけどね。
夏なので京極夏彦どんどん読みます。 -
2度目の読了なのに
全く覚えがなかったので
とにかく新鮮に読めた。
こんなに面白かったっけ?
京極夏彦の作品は京極堂シリーズから入ったので、
時代もキャラクターも全く違うこのシリーズは面白くないって思い込んでいたのかな。
ただ、最後の話はいただけない。
人が死にすぎる。
そこだけが残念。 -
2021.10再読 若い!
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若い又市よかった。
昔の失敗って言ってた真相とかわかって、シリーズの中でもかなり読み応えあり。 -
巷説百物語シリーズ第4弾
収録作品:寝肥 周防大蟆 二口女 かみなり 山地乳 旧鼠 -
最初はこんなに読みにくいの、大丈夫かなあと思った。
でも他の人のコメントを読んで、これは途中で投げたら、勿体無いかもと読み進むうちに、どっぷりとはまってしまった。
現代にも通じる人間の心理を、なるほどと思いながら読了
辛抱強く読み始めることを勧めます。