- 角川書店 (2010年10月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (722ページ) / ISBN・EAN: 9784043620081
作品紹介・あらすじ
豆腐を載せた盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪「豆腐小僧」。豆腐を落としたとき、ただの小僧になるのか、はたまた消えてしまうのか。「消えたくない」――強い思いを胸に旅に出た小僧が出会ったのは!?
みんなの感想まとめ
妖怪の世界を独自の視点で描いた作品は、豆腐小僧を中心に様々な妖怪たちとの出会いを通じて、妖怪とは何かを深く考察しています。コミカルで愛らしい妖怪たちの描写は、読者に親しみを感じさせ、特に豆腐小僧の存在...
感想・レビュー・書評
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妖怪とは何か。がわかる本。
この本の魅力は、達磨先生による京極節妖怪解説もさることながら、豆腐小僧をはじめ、妖怪たちがコミカルで、愛らしいところである。
また、現代から見た語りがテンポよく洒落ていて、筆者の言の葉を操る力を改めて感じる。阿呆加減を表現する言葉が、こんなにたくさんあるとは思わなかった(笑)。
そして、当然のように、この厚さにも関わらず、頁をまたぐ文章は存在しない。
理屈のある妖怪たちに出会うたびに、豆腐も持っているだけで何の意味もない豆腐小僧の概念について、様々な妄想を膨らませる。
最後の見せ場では、豆腐小僧を応援する自分がいた。
狸、狐の妖怪について、格式の違いや、古い日本の神様がでてきて(漢字も読めない)、なかなか頭に入ってこない。もっと日本の宗教史、文化史にくわしいければ、より楽しめたに違いない。
この本のおかげで、科学に淘汰され、忘れられた妖怪たちをたくさん感得できた。
袖引きはいつ、私の袖を引いてくれるのだろう。
豆腐小僧は、今日も私のデスクの脇にちょこんと立っている。
「訳の解らぬ怖いモノを、畏怖心、嫌悪感、不快感を細分化し、更に様々な解釈を加え、それぞれに規定して、爪を抜き牙を抜いて飼い馴らし、最後には笑い物にしてしまう-その笑いモノこそが我等妖怪なのだ」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙は元のヤツのほうが好き。
にしても、豆腐小僧が愛くるし過ぎる。
豆腐小僧が人前に姿をあらわすシーンで、鳥肌がたった。
ストーリー展開及び、語り口調に騙されるなかれ。
結構深い考察といつもながらの蘊蓄にあふれた作品。
わし、こんなんが読みたかってんや。 -
長かったぁ。すらすら読める文じゃなくて、説明が多いからなかなか進まなかった(笑)
豊富な説明で、妖怪について勉強できたけども。
頼りないへなちょこだった豆腐小僧が、最後は頼もしく思えました。
妖怪は絶対いる!会いたいのになぁ。 -
嘘ちょっと待って表紙は張り子でないと!
わざわざ探して買ったのに!
馬鹿馬鹿と言われつつも、のっけから己の存在意義を問う哲学的な豆腐小僧と一緒に右往左往しているうちに。
この一冊を読み終わると妖怪の成り立ち、種類、歴史、意義がすっかり分かる仕掛け。
頭の痛くなりそうな小難しい論文を読むこともなく、です。
世の論文が皆コンナだったらよいのに。
…横着ですかそうですか。
最後の達磨先生の名演説は一見の(一聴の?)価値アリです。 -
講談調が新鮮で楽しかったです。
何気に妖怪指南書。続きってあるんでしょうか? -
いちいち言い回しが面白いんだよなぁ。無駄に声に出して読みたくなる。京極作品の登場人物が話すベッタベタな江戸弁や大阪弁が大好きなんです。「何ほざいてけつかんねん」とか…罵り言葉なのにちょっと言われてみたいもの。
作中の妖怪論は京極ファンならもう馴染み深いもの。でもそれを妖怪自身が喋るなんてお話を書いちゃうのは流石です。分を弁えた妖怪たちのなかで唯一自分のアンデンティティに疑問を持つ豆腐小僧のお話。自分探しの旅ですね。
地味に時代が幕末なのも面白い。岡田以蔵や近藤勇が名前だけでも出てくるし。続編出るならその辺もうちょっと絡んできたりするんだろうか。 -
なんとも可笑しい本でした。
講談のような語り口で、もみじ豆腐を乗せたお盆を持つだけの妖怪、豆腐小僧の自分探しの旅をつづる。
次々と出会う妖怪たちが、妖怪とは何なのかを語るんだけど、これが何とも論理的、かつ現実的w
妖怪とは見ている側の主観なんだよ!みたいな感じで、ちょっとボケっとしてる豆腐小僧に教授していく。これがおっかしいんだよねーw
最後はまるで歌舞伎でも観ているかのような大立ち回りありの、まるで見得を切るようなシーンまで。
新たなる冒険の始まりを感じさせる終わり方で、なんとも面白い、そう、面白い本でした。(図) -
うーむ、このノリについていけんかった。
確かこの作家の本、以前に読んだことある記憶ありですが、その時もそう思ったような。。。
妖怪?好きには堪らんのかもとは思うものの、それに関心のない当方には苦行に近い長さやったです。
説明が延々と続き、ストーリーを感じられなかったなぁ。 -
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江戸の町の一件のあばら家に出現した妖怪の豆腐小僧が、
自分が何者であるのか理解できない豆腐小僧は、鳴家(やなり)や死に神などの妖怪に出会い、やがて妖怪とは怪異を理解しようとする人間の想念がかたちをとった存在であるということを学んでいきます。そんな豆腐小僧が、みずからのアイデンティティをさがし求めて、博識の達磨や妖艶な化け猫の三毛姐さん、田舎の妖怪である袖引き小僧などの妖怪たちとともに珍道中をくり広げます。やがて妖怪一行は、妖怪を信じる村人たちの蒙を啓こうとする儒学者の室井了軒によって、村の怪異が消滅の危機に瀕していることを知ります。そこに攘夷派の浪士たちも乗り込んできて、最後は豆腐小僧をはじめ妖怪たちの大集合となります。
講談めかした語り口で、妖怪についての著者の理論がわかりやすく解き明かされつつ、物語が進められており、たのしんで読むことができました。ただ最後の大団円のシーンは、舞台や映像作品では見栄えがする展開だと思いますが、文章で逐一説明されるとすこしもたもたしているような印象を受けてしまいました。 -
やっと読み終わった…長かったよ〜(T ^ T)途中で何回も投げ出したくなった。
内容はほとんどが論文ですよこれは。妖怪について、概念だのなんだのかんだのとこねくり回してさっぱりわからない。こういうのが好きな人は多分ハマるでしょうけど。
映画の豆腐小僧が深田恭子ちゃんで可愛かったので読んでみたら…なにが可愛いのか、なぜにそんな行動を取るのか、もう話が全くわからなくなりました。
残念。 -
いるけどいない。お化けの存在意義を論理的に解釈する小説も珍しい。講釈師のような語り口に現代的な描写が相まって、創作落語でも聞いているような気分になった。およそお化けらしからぬ言動で、達磨先生を困らせたり呆れさせたりしている豆腐小僧を見ていると、つくづく馬鹿な子ほどかわいいと思う。自我がある以上、消えると言われたら怖いよね。理屈じゃない。愛すべきお馬鹿さんが送る怒涛の二日間を大団円まで楽しめた。
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文庫版が出たのと映画化したのに向けて、再読。これで読んだのは二度目になり、結末も分かっているのだがやはり面白かった。語り口調と、妖怪化け物についての蘊蓄のような説明が丁寧なのが良かった。豆腐小僧と達磨先生の禅問答のような掛け合いは面白くて好き。物も二つとして覚えられない豆腐小僧が、最後に頭を働かせて最後の混乱をおさめたのは感動した。相変わらず京極ワールドは素晴らしい。
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豆腐小僧を主人公とする面白おかしい話の中に、妖怪論が現れてくるという不思議な本。話としては割と馬鹿馬鹿しい類なのだが結構笑える。妖怪初心者にもわかりやすく、様々な妖怪について説明してくれる。京極流妖怪理論(?)を理解するには一番適した本かもしれない。ラストにかけての盛り上がりなど、『虚実妖怪百物語』にも近い部分があるとも思った。とても面白く、非常にオススメできる。次巻も読まねば。
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なんとも愛おしい存在の豆腐小僧。「存在する」ことの意味や、「文化」の価値などを豆腐小僧に乗せて存分に語ってくださいますな。
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色んな妖怪が出てくるコメディではありながらも、妖怪とは、生死とは、恐怖とは、の考察がどんどん深まっていく。
京極先生のコメディではいつも主人公格がボロクソにこき下ろされるのはなぜなんだ。見開きに1回は馬鹿って書いてる気がする。 -
説明回、って感じ?
達磨さんは豆腐小僧に説明しているようで、私達に説明しているのだー。
構造もキャラクターも馬鹿馬鹿しいんだけど、そもそも妖怪は馬鹿馬鹿しいものなので。
豆腐小僧は可愛いなあっていう、ただそれだけ。
そう言えば映画になったね‥見に行ったよ‥。
京極さんが豆腐小僧に掛ける謎の熱い思いが感じられて、良きかな。 -
妖怪が出てくるけど怖さはなく、コメディタッチなので一気に読めた。
著者プロフィール
京極夏彦の作品
