文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.74
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本棚登録 : 1184
レビュー : 123
  • Amazon.co.jp ・本 (722ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043620081

作品紹介・あらすじ

江戸郊外のとある廃屋に、いつのまにやら棲みついていた1匹の妖怪、豆腐小僧。豆腐を載せた盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪である自分は、豆腐を落としたとき、ただの小僧になるのか、はたまた消えてしまうのか―。思い悩んだ小僧は、自らの存在理由を求めて旅に出る!軽快な講談調で、小僧が出会う鳴屋や死に神、鬼火との会話の中から現れてくる妖怪論。妖怪とは、いったい何なのか?妖怪入門としても必読の痛快作。

感想・レビュー・書評

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  • 妖怪とは何か。がわかる本。

    この本の魅力は、達磨先生による京極節妖怪解説もさることながら、豆腐小僧をはじめ、妖怪たちがコミカルで、愛らしいところである。

    また、現代から見た語りがテンポよく洒落ていて、筆者の言の葉を操る力を改めて感じる。阿呆加減を表現する言葉が、こんなにたくさんあるとは思わなかった(笑)。
    そして、当然のように、この厚さにも関わらず、頁をまたぐ文章は存在しない。

    理屈のある妖怪たちに出会うたびに、豆腐も持っているだけで何の意味もない豆腐小僧の概念について、様々な妄想を膨らませる。
    最後の見せ場では、豆腐小僧を応援する自分がいた。

    狸、狐の妖怪について、格式の違いや、古い日本の神様がでてきて(漢字も読めない)、なかなか頭に入ってこない。もっと日本の宗教史、文化史にくわしいければ、より楽しめたに違いない。

    この本のおかげで、科学に淘汰され、忘れられた妖怪たちをたくさん感得できた。
    袖引きはいつ、私の袖を引いてくれるのだろう。

    豆腐小僧は、今日も私のデスクの脇にちょこんと立っている。

    「訳の解らぬ怖いモノを、畏怖心、嫌悪感、不快感を細分化し、更に様々な解釈を加え、それぞれに規定して、爪を抜き牙を抜いて飼い馴らし、最後には笑い物にしてしまう-その笑いモノこそが我等妖怪なのだ」

  • なんとなく読む気がしなくて未読だったものの、映画化されるということで図書館で借りて読んだ。予想外に面白かったので、文庫で買い直した。妖怪とはなんぞや?をわかりやすく説明してくれる、妖怪解説小説だと思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「妖怪とはなんぞや?」
      へぇ~面白そう!読んでみようっと。。。
      京極夏彦の作品は「百鬼夜行シリーズ」しか読んでいなくて、、、
      「妖怪とはなんぞや?」
      へぇ~面白そう!読んでみようっと。。。
      京極夏彦の作品は「百鬼夜行シリーズ」しか読んでいなくて、、、
      2013/06/10
    • レイさん
      コメント、ありがとうございます。
      図書館で見かけた時にでも、読んでいただければ嬉しいですv
      コメント、ありがとうございます。
      図書館で見かけた時にでも、読んでいただければ嬉しいですv
      2013/06/12
  • 表紙は元のヤツのほうが好き。

    にしても、豆腐小僧が愛くるし過ぎる。
    豆腐小僧が人前に姿をあらわすシーンで、鳥肌がたった。

    ストーリー展開及び、語り口調に騙されるなかれ。
    結構深い考察といつもながらの蘊蓄にあふれた作品。
    わし、こんなんが読みたかってんや。

  • 長かったぁ。すらすら読める文じゃなくて、説明が多いからなかなか進まなかった(笑)
    豊富な説明で、妖怪について勉強できたけども。
    頼りないへなちょこだった豆腐小僧が、最後は頼もしく思えました。
    妖怪は絶対いる!会いたいのになぁ。

  • いちいち言い回しが面白いんだよなぁ。無駄に声に出して読みたくなる。京極作品の登場人物が話すベッタベタな江戸弁や大阪弁が大好きなんです。「何ほざいてけつかんねん」とか…罵り言葉なのにちょっと言われてみたいもの。
    作中の妖怪論は京極ファンならもう馴染み深いもの。でもそれを妖怪自身が喋るなんてお話を書いちゃうのは流石です。分を弁えた妖怪たちのなかで唯一自分のアンデンティティに疑問を持つ豆腐小僧のお話。自分探しの旅ですね。

    地味に時代が幕末なのも面白い。岡田以蔵や近藤勇が名前だけでも出てくるし。続編出るならその辺もうちょっと絡んできたりするんだろうか。

  • なんとも愛おしい存在の豆腐小僧。「存在する」ことの意味や、「文化」の価値などを豆腐小僧に乗せて存分に語ってくださいますな。

  • 色んな妖怪が出てくるコメディではありながらも、妖怪とは、生死とは、恐怖とは、の考察がどんどん深まっていく。
    京極先生のコメディではいつも主人公格がボロクソにこき下ろされるのはなぜなんだ。見開きに1回は馬鹿って書いてる気がする。

  • 説明回、って感じ?
    達磨さんは豆腐小僧に説明しているようで、私達に説明しているのだー。
    構造もキャラクターも馬鹿馬鹿しいんだけど、そもそも妖怪は馬鹿馬鹿しいものなので。
    豆腐小僧は可愛いなあっていう、ただそれだけ。
    そう言えば映画になったね‥見に行ったよ‥。
    京極さんが豆腐小僧に掛ける謎の熱い思いが感じられて、良きかな。

  • 再読。

    『虚実妖怪百物語』に豆腐小僧と滑稽達磨が登場したので。

  • 妖怪が出てくるけど怖さはなく、コメディタッチなので一気に読めた。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家、全日本妖怪推進委員会肝煎。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞を受賞。著書に『幽談』『冥談』『眩談』『鬼談』『ルー=ガルー』『南極(人)』『厭な小説』『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』 『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『遠野物語拾遺retold』 ほか多数。

「2020年 『文庫版 妖怪の宴 妖怪の匣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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