勝負の分かれ目(上) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 36
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043628018

作品紹介・あらすじ

一九六三年、破滅寸前の通信社「ロイター」の社長に抜擢されたジェラルド・ロングは、起死回生の策として市況に注目する。同じ頃、日本でも「日本経済新聞」が市場のコンピュータ化の波頭を睨んでいた-。金融と情報が融合し、ついにはメディアそのものが「世界市場」の主役に躍り上がっていく二〇世紀後半。その熾烈な戦いのなかで、群雄割拠するメディア企業の何が興廃を分けたのか。D・ハルバースタム『メディアの権力』を凌駕するスケールで描かれたノンフィクションの傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 「2050年のメディア」からの「勝負の分かれ目」。文庫版で読みましたが単行本は1999年の刊行なので21世紀が始まる前に新聞というメディアの地殻変動は激しく始まっていたことを今更ながらに認識しました。日本の新聞の発行部数は90年代にはピークアウトしてそれから今日まで減少の一途と聞いています。バブル崩壊、人口減少、デジタルの躍進、いろいろな理由を語る人はいますが、本書にあるのは新聞というビジネスをビジネスとして捉えられているかどうか、という新聞業界のインサイドストーリーです。政治ではなく経済へ、ペンではなくコンピューターへ、記事ではなく情報へ、国内ではなくグローバルへ、気づいている人と気づいていない人との大河小説。平家物語のような滅びの歌。しかし、本書が書かれて20年経ってもなお、新聞の壇ノ浦はまだ未だ来ていないと思っている人もまだまだいると思われます。「2050年のメディア」の縦糸と横糸はYahoo!と読売新聞社でしたが、本書ではロイターと時事通信社の交錯で物語は進んでいきます。その中で時事の長谷川才治の怨念のストーリーは濃厚で上巻の悪役としてものすごい存在感を放っていて、ぐったり。いざ、下巻へ。

  • 会社のおじさまのおすすめ。
    なにも知らずに働いてたものだ。。

  • これぞジャーナリズムの醍醐味と呼べるような作品の上巻。戦後、情報はどのように金と結び付けられてきたかが、通信社の歴史と共に語られる。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。アルツハイマー病の研究の歴史について、2000年代から興味を持つ。日・米・欧の主要人物に取材し、研究者、医者、製薬会社そして患者とその家族のドラマを積み上げる形で、本書をものした。1993年コロンビア大学ジャーナリズム・スクール国際報道上級課程修了。著書に『アメリカ・ジャーナリズム』(丸善)、『勝負の分かれ目』(KADOKAWA)、『2050年のメディア』(文藝春秋)がある。慶應SFCと上智新聞学科で「2050年のメディア」の講座を持つ。

「2021年 『アルツハイマー征服』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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