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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784043636037
作品紹介・あらすじ
聖遷暦一二一三年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫り来るナポレオン艦隊。対抗する術計はただ一つ、極上の献上品「災厄の書」。それは大いなる陰謀のはじまりだった。
感想・レビュー・書評
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侵攻してくるナポレオン艦隊を撃退するための秘策として、読んだものを滅ぼす「厄災の書」を献上しようとする主人公のアイユーブ。
書に登場する第一の主人公の物語が「夜の種族」によって語られる。
独特な感じの読み方をさせるんだけど、クセが強めでアラビアンナイト好きなら楽しめます。
いゃぁ濃いな…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おもしろい。近代兵器を携えてフランスのナポレオンが攻め込もうとしているエジプトを舞台に、そのナポレオンに対抗する「災厄の書」を綴る夜の種族たちの物語。作中作という仕掛けがあることで、すんなりと現実世界から魔術が飛び交うファンタジーの世界に移行し、2つの世界を交互に行き来することで、次第に読者そのものを夢うつつの世界へといざなう。また、アラビアの世界という日本の読者にとってなじみが薄い設定でありながら、滑らかでどこかきざな日本語が読んでいて心地よい。そして邪神が意外とかわいいぞ。
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読書会のため久しぶりに再読。多分初めて読んだのは二年くらい前。やっぱり面白い、とまらない。
ナポレオン率いるフランス艦隊にピラミッド会戦で敗れる直前のエジプト、ズールムッドなる夜の語り部が語るそれより遡ること約一千年上エジプトの奥地の国での物語。二つの世界が一つは時間が進むことによって、もう一つは語られることによって展開していく。
魅惑の書物によってナポレオンを耽溺させ物語の世界に溺れさせる?本当に?って思っていたら実際にはどこにもそんな書物はなくて、その嘘を誠にするために語り部を探し出し夜毎話を聞いて本を作り上げていく。
そこで語られる物語が面白くて魔法と冒険に満ちていて続きが気になって仕方ない… -
アラビアの夜の種族I
190304読了。
今年17冊目今月2冊目。
#読了
#古川日出男
#アラビアの夜の種族I
恐ろしい。完全に脳みその全キャパ持っていかれた。まさに一気読み。
続きが気になる。読み終えて茫然自失、それだけ世界に入り込んでいた。
徹夜本と呼ばれるのも納得。
事前知識を頭に入れずに読んだ方がいい。
ブクログでも珍しく五つ星つけちゃう。 -
某芸人さんがおすすめしていたので読んだ。
私には少し読み辛い文章だった。漢字も読めない字が多く、イスラム教もよく分からない。
作者の説明にもあったように、元の本を翻訳してうまく表現しているようで、所々の説明も多かった。
ストーリー自体は分かりやすいかも知れない。
文章だと難しく思えるが、映像化すればおもしろくなりそうな気がした。
3部作のようで、1巻のラストは衝撃だった。 -
舞台はエジプト。圧倒的な戦力を持つナポレオン軍の侵攻に対抗する唯一の秘策は、読むものを破滅に導くという伝説の「災厄の書」を献上すること。その「災厄の書」は、夜の種族の美女ズームルッドが語り部となって夜な夜な紡ぎ出され、書き留められていく。その第一部は、四夜に渡って譚られた「もっとも忌まわしい妖術士アダームと蛇のジンニーアの契約の物語」。
アラビアンナイトを彷彿とさせる、奇想天外、摩訶不思議な物語に思わず引き込まれる。独特の譚り(語り)口。漢字の当て方も独特で、読むのには少し時間がかかる。 -
普段読む小説とは違う意味で夢中になる本。翻訳本らしい。The Arabian Night-breeds が原作らしい。物語の中に物語(災厄の書)があって、その物語がぶっ飛んだファンタジーで、グイグイと引き込まれる、映画を見てるみたいに。ちょっと理解できないイスラム世界の言葉があり解説もあるが、分からなくてもどんどん読めるし楽しめる。
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「やばい。おもしろい。」
途中、こうつぶやいた。自然と口から出た。
それからはハイペース。
このペースのままⅡへ。 -
うーん。
大好きな読書サイトで宣伝されていたのですごく期待していて、それが悪かったのかな?
そこまでは、って感じ。
ストーリーは面白いし表現も文章も濃厚でくらくらくるのは素敵なのだけど。
やはり通勤電車で読むのはまずいか。
これは多分、しんとする図書館やあるいは木陰で、
時間を忘れて贅沢に読むべきなのかもしれない。
著者プロフィール
古川日出男の作品





