アラビアの夜の種族 II (角川文庫)

  • 角川書店 (2006年7月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784043636044

作品紹介・あらすじ

ナポレオン艦隊を迎え撃つため、「災厄の書」に手を染めたエジプトの知事と側近。読み手を擒にし滅ぼすという破滅の物語が、一夜、また一夜と語られてゆく--。

感想・レビュー・書評

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  • 二冊目なのに三部に記録をつけてしまっていた…

    「厄災の書」の語りは続き
    第二の主人公、第三の主人公の話が続く
    現実世界ではナポレオン艦隊がついに攻め入る…

    現実側でじわじわと進行が進んでいるのだが、物語の語り中心に進むので読んでて「大丈夫かな?」と不安になる。

    どうなってしまうのだろう…

  • 第二巻は、ズームルッドが譚る物語の第五夜から第十四夜までを収録。それと平行して、現実世界におけるナポレオン軍と総大将ラムード・ベイ(知事)率いるエジプト軍の戦闘が進展する(エジプト軍はナポレオン軍に圧倒される)。

    ズームルッドが新たに譚るのは、アーダムが蛇神ジンニーアを地下ダンジョンに封印し眠りに入ってから一千年後のエジプト世界。ファラーとサフィアーンという二人の美形の若者が登場する。欠色(アルビノ)の孤児ファラーは、色々あって凄腕魔術師に成長。同じく孤児のサフィアーンは、こちらも色々あって霊剣使いの凄腕剣士に成長。二人は、蛇神ジンニーアの謀略により地下ダンジョンに吸い寄せられ、力を合わせ、純血の人間でありながら前人未到の魔力を有する妖術士アーダムと対決する。

    とまあこんな展開なのだが、地下ダンジョン・阿房宮を巡る描写がとにかく冗長で…。独特の文体で読みにくいし、話の進みも遅いし…。しんどいなあ。

    最終巻で、現実世界のナポレオン侵攻と、ファラーやアダーム(=魔王化したサフィアーン)の存在がどう繋がっていくのだろうか。

  • 第二部(Ⅱ巻)読了。
    ナポレオン・ボナパルトはナイル川を遡上する。圧倒的な近代兵力を持った侵掠者として。
    迫る敵将に献上する書を編纂する(この小説の)主人公アイユーブ。奴隷の身分ながらも支配階級の切れ者は、夜の種族(語りべ)から毎夜紡がれる物語を編ませ続ける。
    冷静かつ的確に戦況を観ながら、抜かりなく情報を集めながら。
    夜の種族から語られる物語の主人公は三人。年代を越えた圧倒的なストーリーの主人公は融合し、第十五夜への噺へと続いていく。摂氏50℃の灼熱。
    第三部(Ⅲ巻)は99℃まで跳ね上がる。
    編み上がった書がどのような効果をもたらすかは、まだ明らかではない。
    また徹夜になりそうな予感を持って第三部へ。

  • こうつながるのか!

    早くⅢへ‼

  • 第二部50℃は第5夜から第14夜まで。
    『美しい二人の拾い子ファラーとサフィアーンの物語』がズームルッドの口から語られる。

    アイユーブ、書家、ヌビア人の奴隷とともに、自身もいつの間にか夜の種族となってしまっており、ズームルッドの語りが朝を迎えて切り上げられてしまうと、カイロにボナパルトが攻めてくる話はどうでもいいから〜!早く次を聞かせて〜と焦ったかった。

    ファラー、サフィアーン、アーダムそれぞれの生い立ちから成長していく過程、三者が邂逅するまでを、順をおって聴いてきたから、三人それぞれに思い入れができあがっており、いよいよ三人が対決する場面では豪華キャストそろい踏みの大盛り上がりとなった。

    二巻目に入る頃には、すっかり、夜の種族となってしまっていたため、途中で読み止めるなど不可能で、日がな一日、読書に明け暮れてしまった。

  • 『おれはおれ自身がだれなのかわかってきたぞ』

  • これで完結!かと思ったらまだ続く感じで終了。
    ストーリー性はあるが私には読み辛い文章なので気合いが必要。せっかく物語が繋がってきたので諦めずに最後まで読破したい。

  • Ⅰで体調を崩しかけたので1〜2週ほど間が空いてしまった。
    この本に魅了された同族にはよく分かることだろうが、この物語は「特別な関係」に読者を引き込みかねない魔力があるな。

    対照的でもありながら共通点も数ある2人の運命、交わり、そして3人の主人公が邂逅する。

    未知の生き物や種族、都や都市に彩られた新たな時代に(読者には憶えのある)あの魔窟が浮かび上がり、そして運命の歯車は加速する。
    そして、ようやっと序章(それぞれが起承転結を持つ冒険譚であるが)が終わり、エジプトはカイロの不安も、物語の興奮も、全ての緊張が最高峰に達する。

    このⅡを読み終えてⅢを間髪あけずに手に取れないのはもはや拷問である。おもしろすぎる。

  • ある意味、夜のお話は振り出しに戻ったような

  • II巻はサフィアーンとアーダムが合体するまで。

  • なるほど、こういう形で絡んでくるのか。
    やっと3人の主人公達が出揃ったのに、サフィアーンはちょっとショックだった。
    エジプトがそろそろ危なそうなので、早く災厄の書を完成させないと…

  • 物語は奇想天外。3人の主人公が会して戦うが、アーダムとサフィアーンは戦いに倒れ、ファラーだけが残る。でも、一筋縄ではいかないようで。
    一方でエジプト軍はナポレオン軍に敗勢が固まる。
    この後、どう絡まっていくのか楽しみだ。

  • 面白いが言い回しが難解な部分も、古代の流石翻訳本。でも構わずよも進む、どんどん読める。ファラーにサフィアーンは利用されただけなの? ドゥドゥ姫と結婚を目指して頑張っていたサフィアーンはもう終わり?

  • アラビアの夜の種族II

    190309読了。
    今年19冊目今月4冊目。
    #読了
    #古川日出男
    #アラビアの夜の種族II

    魔書だ。この本そのものが魔書だ。
    繁忙期なのに、魔力に引き寄せられる。
    ついに主人公が一堂に会する。
    魔人が、女神が、妖術使いが、剣豪が。予想はしてもそれを超える展開。
    手が止まらぬ。恐ろしい。
    魂が抜かれる、、正気でなくなる。

    物語の力、、。

  • ストーリー自体は難解ではないけど、すらすらと読める文章じゃない。でも、ゆっくりと噛み砕き咀嚼しながら読み進めるとなかなかな表現に感動します。

  • 2006-07-00

  • 1巻よりはかなり面白くなってきた。
    あと、やっと物語に集中して読めるようになった。
    第二の主人公ファラー、第三の主人公のサフィアーンの登場。
    第一の主人公アーダムとの物語と絡んでいきます。
    期待を裏切らない展開(というか、展開が読めてしまう…だからと言って、面白くなくなるわけではないのだけれども。)。

    ファラーや左利き族の話は結構好きだな。そして、魔物とお宝話は、どれだけ面白く書かれてもちょっと萎えます。(個人的な好みの問題ですが)

    まぁ、その三人の話よりも私はどっちかというと、アイユーブやナポレオンの進行といった現実の話が気になりはじめております。ごめんなさい、ズームルッドさん。

  • 第一卷前半部寫得很有趣,後半略嫌平凡,不過第二部進入中盤之後漸漸開始越來越有趣,故事突然一轉三轉格局變得很大,アーダム的都城在風席捲下經過一千年露出來之後,地上的人開始進入地下迷宮,蛇神附身在王女身上,募集足以和アーダム(守護著四個夢的洞窟)對抗的人。第二主角和第三主角相遇和アーダム對戰,第二主角魔術師ファラー獲得漁翁之利。這一卷描寫地下迷宮的部分非常有趣,第一卷寫的夢的部份當時還無法理解作者意圖,現在終於了解,而這個迷宮不是未完成,而是支離破碎才是本來的目標,這個想法非常有趣,讓一大堆瘋子進去住這點更有趣,怪不得有人說有點像吉里吉里人,這部份真的很有獨創性。期待下卷。

  • 悪役だらけの年代記!
    災厄の書というだけのことはあるなぁ。
    ここからどう集約されていくのでしょうか…楽しみ。

  • 私には合わなかった。
    最初の方は面白かったのだが…

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著者プロフィール

1966年生まれ。著作に『13』『沈黙』『アビシニアン』『アラビアの夜の種族』『中国行きのスロウ・ボートRMX』『サウンドトラック』『ボディ・アンド・ソウル』『gift』『ベルカ、吠えないのか?』『LOVE』『ロックンロール七部作』『ルート350』『僕たちは歩かない』『サマーバケーションEP』『ハル、ハル、ハル』『ゴッドスター』『聖家族』『MUSIC』『4444』『ノン+フィクション』『TYOゴシック』。対談集に『フルカワヒデオスピークス!』。CD作品にフルカワヒデオプラス『MUSIC:無謀の季節』the coffee group『ワンコインからワンドリップ』がある。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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