本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (114ページ) / ISBN・EAN: 9784043636068
作品紹介・あらすじ
この東京には、26時間ある! 僕たちだけが、人より2時間多い世界に生きている。秘密を知る画家は、教えてくれた。死者はその2時間の中に生き返る。雪の夜、僕たちは冥界に向かって旅立った――。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
非現実的な世界観を舞台に、クリスマスイブの東京を描いた物語が展開されます。26時間という特異な時間設定の中で、死者が生き返るという幻想的な要素が盛り込まれ、まるでおとぎ話のような雰囲気が漂います。読者...
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
正直この作家とは合わないのかもしれない。
一日が26時間とか挿絵とか、ページ数が少なかったり読み易いため1回目は何も考えず軽く読み、二度目を読んでみたが益々分からなくなった。何の狙いがあったのだろうと考えたが趣旨が自分には伝わらなかった -
2009-12-00
-
いつものスピード感溢れる文体とは別、静かに沁みいるメランコリックなファンタジー。それでも冷たく光る刃物のような鋭さは古川調。やっぱりこの人の描く東京が大好きだ。それが例え時間が歪んだ異次元東京でもね。絶対零度の東京。
-
なんだか、
背中合わせの世界のような。
2時間多い東京。
特定の料理とかは出てこないけど、
そこには料理があって、
研究会の仲間がいて。
登場人物に、明確な存在を与えないためなのか、
名前が全てカタカナ表記になっている。
物語を進める人物も、
研究会の誰かなんだけど、
"僕ら"の"僕"には特定の名前がない。
この物語の全てが、
存在の狭間にあるようで、
全てが頭の中にイメージで作り上げていくかんじ。
ホリミナと画家は別だったけど。
なんか、不思議。
物語も、もちろんそうだけど、
その存在が不思議。
てか、名前のカタカナで、
頭がこんがらがりそうになった。 -
えーと、今まで読んだ古川 日出男作品のなかでは、1番地味です。ふんわりとした感じ。
そして、これもやっぱり「偽史」です。でもこれは、ものすごく狭い感じの人たちに向けて書かれている感じがする。
「僕」が語る物語で、「僕」も物語の当事者であるはずだけれども、「僕」って誰という感じでわざと希薄にしてあります。 そこを希薄にすることで、誰でも「僕」に入り込める仕組みになっている。
にもかかわらず、なぜかこれって、個人(小さなグループ)に向けてなお話に感じられるんですよねぇ。
物語を書く動機が、ものすごく個人的なもののような気が。わからないけど。 -
中村寿子さん(情報メディアセンター) 推薦
クリスマスイブの東京が舞台の、非現実的な、おとぎ話のような世界観のショートストーリー。
山手線沿線の方はぜひ! -
おとぎ話のよう。
-
不思議の国のアリスてきな作品。
-
装丁からして、ページ数からしても、本文中の内容をとってみてもどれもとても読みやすい作品。山手線内において、「24時間制の東京」から、「26時間制の東京」へと、ある物理的方程式によって異次元空間へとワープするという、ある種のパラレル・ワールドが構築されている。また本文中の挿絵も綺麗で、作中文に織り交ぜられており、絵本感覚でサクサク読めた。著者の作品をまだ読んでない人には個人的に、この本書をお薦めしたい。
-
-
あちこちの都市伝説を混ぜて、古川日出男の味付けをした物語。
この物語では、読者は徹底的に傍観者で、好きなのに、過剰に没入したりできない。舞台を観ている感じ。
冬の夜に電車のなかで読みましょう。お腹が空いているコンディションだと尚よし。 -
画家は言う。「でもね、それまでは、君たちは歩けない。けっして……けっして」。そして僕たちの冥界への旅が始まる。
冬の夜、贈り物にぴったりの優しく愛らしい本だ。そんなに長くないし、星野勝之氏による繊細なイラストも美しい。単行本時のイラストを、文庫版である本書でもそのまま収録している。
1日が26時間あるもう一つの東京。偶然そこに迷い込んだ料理人たちは、お互いに最初は戸惑いながら、少しずつかけがえのない絆を育んでいく。やがて料理人たち以外の仲間もあらわれ、イブには画家に特別のクリスマス・メニューをふるまった。
雪の中、幸せに、ストイックに過ぎていく僕らの日々。しかしある日悲劇が訪れ、そして僕らは仲間を救うために冥界へ旅立つのだが。
古川日出男のことだから、いくらでも濃密にできそうなストーリーだが、意外にもというか軽い読み応えで、普段あまり本を読まない人にもおススメ。古川日出男の入門編としても最適かも知れない。
真冬の都市を舞台に山手線など東京には必須のアイテムが重要な役割で登場する点など、『LOVE』から続く都市小説としての要素も色濃い。
現実から浮揚した物語であるにも関わらず、現実から地続きなのも特徴的。この物語は何もかもが幻惑的で輪郭がぼやけており、登場人物が何人いるのかすらはっきりしない。そんな幻想の物語なのだが現実と地続きのファンタジーなのである。
また冥界に仲間を救いにゆくのだがそれには制約があって、というストーリーはどっかで聞いたことあるなあと思って調べてみたところ、ギリシャ神話のオルフェウスの物語だった。ネット上でこの本のレビューを調べてみたところ、やはり他の人もその類似性を指摘していた。古川氏は恐らくこのオルフェウスの物語を下敷きにして本書の物語を紡いでいるのだろう。そうか、この本は現代の東京を舞台とした神話なのだ。
ラスト、冥界で待ち受けるラストは生と死の意味を考えさせる。大切な人を失ったことのある人ならたまらない気持になるだろう。死が大いなる別れであることはギリシャ神話の時代だろうが現代だろうが変わらない。
でも僕たちは…、彼らは後悔しない。そしてまた、冬の街に戻って行く。雪の降る街に。
無謀な冒険に挑む仲間たち。1日が2時間多いもう一つの東京で、料理人たちは研究に励む。
都市と時間の間に隠された美しい物語。 -
古川日出男の世界が満ち溢れてる彼らしい一冊、良本
-
集中のためだよ。私にとっては、あちら側をめざすため、だ。カンバスのあちら側。
もうひとつの東京があるならば、あと2つや3つの東京はあるだろう。そして死者の世界の東京も。それが冥界だ。地面の下の世界だ。いいかい、あちら側の東京、いや、この瞬間にはこちら側だね。この2時間多い東京はここに実際にある。だとすれば。あらゆる人間の生きる寿命というものは、たぶん1日に二時間は実際は四分にある、あったのだ。 -
何か大切なことを伝えてくれようとしているような気がするのに上手く読み取ることができなかった。それがなんだか歯痒い。間に描かれている抽象的な絵を見ながら、漠然と世界を想像しながら読むのは絵本や普通の小説とは違う感覚だった。夢に向かって一生懸命な人や一途な人、必死な人。きっとそんな人たちには何か普通の人たちとは違う世界が見えたりするのだろうなと思った作品でした。
-
2010/4
2014/5 -
スタイリッシュで独特な文章。
料理人を目指す若者達。
26時間ある、もう一つの東京。
地下にある冥界。
現実と地続きの異世界が、現実的なタッチで描写される。
あらすじからは、面白さが分からない。
文章を味わう作家。 -
もちょっと、目標にひたむきでいたいもんです。
ひたむきなひと、必死なひとって「あっちがわ」を知ってるんだよね。何かの。
著者プロフィール
古川日出男の作品
本棚登録 :
感想 :
