かっぽん屋 (角川文庫)

  • 角川書店 (2002年6月25日発売)
3.15
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784043646012

作品紹介・あらすじ

汗臭い高校生のほろ苦い青春を描きながら、えもいわれぬエロスがさわやかに立ち上る表題作ほか、摩訶不思議な奇天烈世界作品群を加えた、著者初のオリジナル文庫!

みんなの感想まとめ

青春のほろ苦さと独特のエロスが織り交ぜられた短編集が展開される。各短編は、思春期の甘酸っぱい妄想やもどかしさを描きつつ、時には奇妙で摩訶不思議な世界観を持ち込むことで、読者を引き込む。特に「すいか」や...

感想・レビュー・書評

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  • 8編からなる短編集ですが、昔のLPレコードの様にサイドAとサイドBに分かれています。
    2編は少しエッチな少年の話でしたが、どれも重松氏らしい作品ばかりでした。
    この本の巻末には3回のロングインタビューが載っています。
    これを読むと重松氏のことがよく分かります。
    この本はそういう意味でも重松ファン必見の本です。

  • 「13歳の頃に当たり前だったことが、16歳になると我慢できなくなる。根性というやつは、13歳あたりがピークなのかもしれない」

    小学生の頃の授業は全て楽しく取り組んでいたのに、高校や大学になると授業中に昼寝をしてしまう人が増えるのはなぜだろうか。小学生の頃の気持ちを持ち続けるのは、簡単なようで難しいのかもしれない

  • 重松清もあまり読まないタイプだけれど、読んでみる。
    8つの短編集。

    『すいか』
    1話目からすごいインパクト。
    かっぽんならぬ、ぽかーん。
    この手の話には嫌悪。
    実は何気に声に出せない書名だと判明。
    知った風な方の男の子も病気かも、と悩むところは笑えた。
    文学的なのかも知れないけどよさが分からない。

    『ウサギの日々』
    辛いけれど、青春真っ盛り。
    最後どうなったのか気になる。
    どっちの歓声なんだ。

    『五月の聖バレンタイン』
    可もなく不可もなく。
    恋人を自称していた人は酷い奴だなあ。

    『かっぽん屋』
    馬鹿馬鹿しい。(誉め言葉)

    『失われた文字を求めて』
    序盤の延々と本を読む仕事のあたりはいい。
    自分もこんな仕事なら就きたい。
    好きな文字について語るところが面白い。
    「ぬ」がゲシュタルト崩壊。
    真相はいまいちよく分からなくて消化不良気味。
    センセイとか実験の意味とか。
    「戦争」の文字に飢えるのはぞわっ。

    『大里さんの本音』
    バッドエンドにならないかとひやひや。
    うまく生きていけるようでよかった。

    『桜桃忌'92』
    いい話ー。

    『デンチュウさんの傘』
    いい話ー。
    デンチュウがデンチュラに見えて仕方がない。
    発想の転換、いいね。
    でも何故怒りっぽくなるのか…。

    ロングインタビューは興味もないし、他の作品が出て来てもよく分らないのでさらっと読み飛ばした。
    興味が湧いたらいつか読んでみるかな。

    ウサギの日々、失われた文字を求めて、大里さんの本音よかった、が面白かった。
    現実的な作風だと思っていたので、後半の4作のように有り得ない話もあるとは収穫だった。

  • 男って…苦笑

  • 恥ずかしくも甘酸っぱい、妄想する思春期の男子。
    もどかしい痛み。
    重松さんは、ほんとに描くのがうまいな。

  • A面とB面、全く違う作風でおもしろかった。
    A面の方が重松さんらしく、B面は以外な感じがした。

  • 小編集。「かっぽん屋」は、語感からしてもしかしたら?と思っていた通りの、だからこそ意外な内容だったが、男子としては共感せずにいられない。

  • この本も私が買った本じゃなく、家の本棚に重ねてあった奴。
    だれが買ったのかなぁ。。。

    「かっぽん」ってのは地方の隠語で、男女の営みの事。
    15歳の少年が頭にある事は四六時中かっぽんの事ですわな。
    そんな少年の悩みとか、太宰治の研究をする大学教授の話とか全8編からなる短編集です。
    レコードのようにA面とB面に別れていて、A面は青春純情物語、B面は世にも奇妙な物語的なように別れてます。
    いつもは、ホロリとさせてくれる重松さんですが、この本中の物語ではそんなのは無かったなぁ。でも、青春期のノスタルジックな気分に浸れます。

    重松さんにしては性描写がリアルな部分があるんだけど、この本、息子が買ったのかなぁ。中学生(今は高校生)には刺激が強すぎるかも。

    さて、いよいよ読む本が無くなったぞ。
    本屋へ行かなきゃ。

  • 2019/09/13

    「ぬ」まみれの話が印象深かった
    そして思春期の性への探求
    やはり昔の何もかもよくわからないまま読んでたのとは違う。
    「すいか」「失われた文字を求めて」は、また時を経て読むだろう。

  • 短編集。
    もう何年も前に読んだものを掘り起こし、再読。
    「ウサギの日々」が、当時部活一筋だった私の心に1番響いていたのを覚えています。こんな先輩、いたよなあ。こんな気持ち、なったよなあ。
    最後の描写でドキドキ…!
    若く幼き日の、葛藤や思い、泥臭さがリアルに表現されていて、私にも、誰にでも経験あるだろうあの日あの時を思い出させてくれる作品です。
    若いって、いいな。

  • 2018年1月14日読了。
    2018年25冊目。

  • A面では「すいか」あたりが良いですね。
    いきなり強烈なシーンから始まるのですが、少年の性への憧れが美味く描かれています。
    B面では「デンチュウさんの傘」ですかね。
    田中一夫さんが、その名前の平凡さゆえに気弱に成っていくのですが、ある日自分はタナカではなくデンチュウであると名乗ることにより、強気に生きることが出来るようになるというお話。
    テレビの脚本みたいな小説ですが、なんとなく納得させられるのが面白い。

  • 昭和時代の、若干イカ臭く、でも等身大の少年たちが躍動する青春物語集。


    「思春期あるある」と言おうか、なんと言おうか・・。

    昭和から平成へ変わったその日を、始業式後の6年生の教室で過ごした(はず)自分よりは少々年上である登場人物たち・・・そのどれもに、多かれ少なかれの共感が抱けた。

    ★3つ、7ポイント。
    2009年?2010年?頃。

  • 「かっぽん」って何だろうと思って読んだけど、そういう事か…

  • なんかかわいい表紙に騙されて、ぱっと開いた「すいか」で「!?」となる。エロ話である。いきなり「かっぽん屋」のタイトルの意味もわかるし、「疾走」みたいに1冊これかいな?と不安になったら、短編集でした。エロ話は2本で、少年の熱くてどうしようもないリビドーの話。「疾走」みたいな直接なものではないけど、そこまでネバネバとした表現は必要なんだろうか。

    短編をいくつかにわけ、A面とB面にそれぞれ配置。前者は青春のほろ苦い経験を語る純文学。後者は、ちょっと不思議なSFや怪談めいたショートショートみたいな話と、統一感はある。

    どれぞれ好きずきあるだろうけれども、いずれもそれなりのクオリティで、重松清らしく嫌なやつがいたり、外面をつくろうために、心にもないことを言わなければならないのはいつものとおり。ただ、短いのもあって、奥歯をぎりぎり噛み締めなければいけないような話までには展開しない。

    初期の作品だからか、ちょっと不足気味な読後感であるものの、後半のサラリーマンの話に感情移入してしまうのは、歳だからかねえ。

    巻末のインタビューは「俺って特別だから」という意識が垂れ流されているだけに感じたし、読んでない本の解説をダラダラされても面白く無いので途中でやめた。デビュー作が特別なんだったら、そのデビュー作の巻末につけとけよな。

  • 39/184

  • 「失われた文字を求めて」
    ふかーい話。映像化で見たいです。

    「デンチュウさんの傘」
    おもしれぇ話。痛快です。映像化で見たいですⅡ。

    重松作品、いずれも呼吸をするように読めます。最高!

  • ひさびさに読み返した短編集。レコードのようにA面B面に分かれている仕組み。

    A面はシリアスといえばいいのか、心の傷口に塩を塗るような痛みを感じる短編。セックスの話じゃなくて、性に目覚めたり、周囲と関わる自分への違和感みたいな話。

    打って変わってB面はユニークな話たち。ぬぬぬの話から幽霊、人格が変わる話。読み終わってからも面白さが後を引く。

    巻末のロングインタビューも興味深かった。『幼な子われらに生まれ』で風俗嬢が話していた、”目の前のひとを世界で一番好きなひとだと思う”というのは重松さんの文章を書くときの考え方だったんだなと発見があった。

    自分は重松さんの本のなかでこの文庫本が一番好きなのではないかと思う。前に読んだときはここまで沁みなかったのに。読む年齢や状況で感じ方は変わるんだろうな。いまはこの本が一番好きだ。

  • 短編集(サイドA・サイドBに分かれている)なのですが
    前半と後半で色味が違って、二度美味しい(笑)という感じでした。
    前半は「青春の苦味」後半は「大人の苦味」・・・といった感じでしょうか。

  • エビス??

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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