かっぽん屋 (角川文庫)

著者 :
制作 : 川上 和夫 
  • 角川書店
3.14
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本棚登録 : 645
レビュー : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043646012

感想・レビュー・書評

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  • 重松清もあまり読まないタイプだけれど、読んでみる。
    8つの短編集。

    『すいか』
    1話目からすごいインパクト。
    かっぽんならぬ、ぽかーん。
    この手の話には嫌悪。
    実は何気に声に出せない書名だと判明。
    知った風な方の男の子も病気かも、と悩むところは笑えた。
    文学的なのかも知れないけどよさが分からない。

    『ウサギの日々』
    辛いけれど、青春真っ盛り。
    最後どうなったのか気になる。
    どっちの歓声なんだ。

    『五月の聖バレンタイン』
    可もなく不可もなく。
    恋人を自称していた人は酷い奴だなあ。

    『かっぽん屋』
    馬鹿馬鹿しい。(誉め言葉)

    『失われた文字を求めて』
    序盤の延々と本を読む仕事のあたりはいい。
    自分もこんな仕事なら就きたい。
    好きな文字について語るところが面白い。
    「ぬ」がゲシュタルト崩壊。
    真相はいまいちよく分からなくて消化不良気味。
    センセイとか実験の意味とか。
    「戦争」の文字に飢えるのはぞわっ。

    『大里さんの本音』
    バッドエンドにならないかとひやひや。
    うまく生きていけるようでよかった。

    『桜桃忌'92』
    いい話ー。

    『デンチュウさんの傘』
    いい話ー。
    デンチュウがデンチュラに見えて仕方がない。
    発想の転換、いいね。
    でも何故怒りっぽくなるのか…。

    ロングインタビューは興味もないし、他の作品が出て来てもよく分らないのでさらっと読み飛ばした。
    興味が湧いたらいつか読んでみるかな。

    ウサギの日々、失われた文字を求めて、大里さんの本音よかった、が面白かった。
    現実的な作風だと思っていたので、後半の4作のように有り得ない話もあるとは収穫だった。

  • 男って…苦笑

  • 恥ずかしくも甘酸っぱい、妄想する思春期の男子。
    もどかしい痛み。
    重松さんは、ほんとに描くのがうまいな。

  • 重松清初期の作品も含む短編集。

    重松清の描く思春期男子が好きだから読んでみたら、期待通り萌えた。
    著者は思春期の頃の性欲の強さを共感してもらうことを狙いとして書いていると思うんだけど、そういう視点ではなく、もっと客観的に盛りのついた若い男の子のどうしようもなさに愛おしさを覚えた。エロいようでエロくない、絶妙な文章だから老若男女問わず楽しめると思う。

    ただ、短編集だからそんなにおもしろくない作品も混ざっているということは難点として挙げられると思う。後半からの単行本未収録作品は話の筋がしょうもなく、あまりおもしろくなかった。

  • 短編集。
    もう何年も前に読んだものを掘り起こし、再読。
    「ウサギの日々」が、当時部活一筋だった私の心に1番響いていたのを覚えています。こんな先輩、いたよなあ。こんな気持ち、なったよなあ。
    最後の描写でドキドキ…!
    若く幼き日の、葛藤や思い、泥臭さがリアルに表現されていて、私にも、誰にでも経験あるだろうあの日あの時を思い出させてくれる作品です。
    若いって、いいな。

  • 2018年1月14日読了。
    2018年25冊目。

  • A面では「すいか」あたりが良いですね。
    いきなり強烈なシーンから始まるのですが、少年の性への憧れが美味く描かれています。
    B面では「デンチュウさんの傘」ですかね。
    田中一夫さんが、その名前の平凡さゆえに気弱に成っていくのですが、ある日自分はタナカではなくデンチュウであると名乗ることにより、強気に生きることが出来るようになるというお話。
    テレビの脚本みたいな小説ですが、なんとなく納得させられるのが面白い。

  • 昭和時代の、若干イカ臭く、でも等身大の少年たちが躍動する青春物語集。


    「思春期あるある」と言おうか、なんと言おうか・・。

    昭和から平成へ変わったその日を、始業式後の6年生の教室で過ごした(はず)自分よりは少々年上である登場人物たち・・・そのどれもに、多かれ少なかれの共感が抱けた。

    ★3つ、7ポイント。
    2009年?2010年?頃。

  • 「かっぽん」って何だろうと思って読んだけど、そういう事か…

  • なんかかわいい表紙に騙されて、ぱっと開いた「すいか」で「!?」となる。エロ話である。いきなり「かっぽん屋」のタイトルの意味もわかるし、「疾走」みたいに1冊これかいな?と不安になったら、短編集でした。エロ話は2本で、少年の熱くてどうしようもないリビドーの話。「疾走」みたいな直接なものではないけど、そこまでネバネバとした表現は必要なんだろうか。

    短編をいくつかにわけ、A面とB面にそれぞれ配置。前者は青春のほろ苦い経験を語る純文学。後者は、ちょっと不思議なSFや怪談めいたショートショートみたいな話と、統一感はある。

    どれぞれ好きずきあるだろうけれども、いずれもそれなりのクオリティで、重松清らしく嫌なやつがいたり、外面をつくろうために、心にもないことを言わなければならないのはいつものとおり。ただ、短いのもあって、奥歯をぎりぎり噛み締めなければいけないような話までには展開しない。

    初期の作品だからか、ちょっと不足気味な読後感であるものの、後半のサラリーマンの話に感情移入してしまうのは、歳だからかねえ。

    巻末のインタビューは「俺って特別だから」という意識が垂れ流されているだけに感じたし、読んでない本の解説をダラダラされても面白く無いので途中でやめた。デビュー作が特別なんだったら、そのデビュー作の巻末につけとけよな。

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著者プロフィール

重松 清(しげまつ きよし)。1963年、岡山県生まれの小説家。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て、フリーライターとして独立。ドラマ・映画のノベライズなどを手がけたのち、1991年『ビフォア・ラン』で小説家デビュー。
1999年『エイジ』で山本周五郎賞、2000年『ビタミンF』で直木賞、2002年『流星ワゴン』で「本の雑誌年間ベスト1」、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。
山本周五郎賞、講談社ノンフィクション賞選考委員を務める。2017年、早稲田大学文化構想学部客員教授に就任。
『とんび』、『青い鳥』、『流星ワゴン』をはじめ、多くの代表作がドラマ化、映画化されている。

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