とんび (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 5007
レビュー : 677
  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043646074

作品紹介・あらすじ

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう-。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。

感想・レビュー・書評

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  • なんだか感動もするし、泣けるんだけどどうも綺麗ごと!!!って思うところもかなりあり。
    悪者が1人も出てこないとか。笑笑
    人生そんなに甘くないと思うんだけどなぁ。と、かなりかなりかなりかなり思うけど、こんなやついるのかなぁ。

    父親として、息子として、母親として、かなりの理想像があるけど、まさにファンタジーではないか!?こんな昭和の古き良き時代のような家族愛!そして、人生!

    すごく幸せではないけど、色々なことに恵まれて助けられて一生を終えた男の話、、、でも、さすがに綺麗すぎやしないかい?

    と、思うのは私だけでしょうか?

  • ホリエモンが大号泣すると大絶賛していた小説。確かに大号泣しました。
    父と息子の親子物語です。舞台は昭和の備後、息子が生まれた時から大人になるまでを、不器用ながらも一生懸命に育て上げる父親が描かれています。父と息子、そして二人を支える町の人々…。登場人物がみんなとてもいい味のあるキャラクターで、人の温度感や笑顔が見えてくる気がします。人情溢れるストーリーで、読み終わったあとは家族に何か言葉をかけたくなる、そんな作品でした。

  • 最愛の妻・美佐子を事故で亡くしたヤスさんと息子のアキラ。
    時には互いに傷付き、離れてはやがて戻って、そんな父と息子の絆を描いた作品です。
    ドラマもチラチラ見て、当時はあーいい話だなー位に感じていましたが、息子を持つ父親の立場になってみて、とたも感慨深く身に染みます。
    人生を80年とした時に、その中で父と息子が一緒にいれる期間はたったの20年。
    そして息子は親元を飛び出して自分の世界に旅立ち、やがて新しい家庭を持ち、今度は自分が父となる。
    人生のたったの4分の1。その不思議な時間を大切にしたいと思いました。

  • 読書で気分をスッキリさせられることが最近の自分にとって、ストレス緩和剤だとつくづく思います。このスッキリ感はどうも、思いのたけを発散させること=気持ちよく泣けることなのではないかと。
    で、今回ももれなく大泣き「うわ~ん!!」と、声出して泣きたいのを(さすがに家族が傍にいましたので)、必死に抑えました(笑) 本書は、テレビ放映もされましたが、ドラマが原作にいかに忠実か分かります。違うところといえば、テレビではアキラが回想していく形をとっていますが、原作は時系列通りに進んでいきます。 これはいいです!父と子 父と母 父と父の父 夫婦、生涯の友、人生の師匠 ・・・あげたらキリがないほどに、沢山の人情に、心がほぐされ、温かくなります。なつかしさを感じます。ここに描かれている人たちの絆は、もしかしたら理想像かもしれませんが、それでも声に出して言いたいのです。命を守られ、育てられ、ときに助けられ、育つことの喜びを噛み締めてくれる人の存在があることを。先に逝ってしまった愛する人が、自分の中で息づいていることを信じられるということを。 本当に嬉しいと、人は笑うより、涙が出るものなのだということを。 ドラマで観終えている方にも、感動された方なら尚のこと、おすすめしたい一冊です。

  • サスペンスを除いて人が死んだり家族がおらんかったりそういう話は好きと違う。白けた気分になる。じゃけど重松清は違う。耳慣れた備後弁じゃけぇじゃろうか。泥臭さが残っとるけぇじゃろうか。
    ヤスさんは「正しさではなく愚かさで愛され、強さではなく熱さで我が子を愛し抜く」人。それがええ。そしてアキラもたえ子も海雲も照雲も幸恵も由美子も。「情」に溢れとる。じゃけんうちの「情」に訴えてくるんじゃ。じゃけん素直に泣けるんよ。

  • ヤスさんの不器用な人柄と広島弁のガサツな感じが何とも言えない。
    両親に会いたくなる。
    親はどこまでも親なんだなと思う。
    愛情表現が下手でもそれを理解してくれる周りの人から助けられる。
    ヤスさんの人柄と周りの人たちの優しさが溢れている。
    あったかい気持ちになれる1冊。

  • 私も息子がいるので、とても感情移入してしまいました。いい人ばかりで話ができすぎているというレビューをお見かけしましたが、たしかにそんな感じもあると思いました。ただ、個人的には、その点を割り引いても、いい話だと思いました。心洗われた感じです。

  • 2009年03月07日 11:32

    男の子を持つ親としてその成長とアキラくんを重ね合わせながら読んだ 
    最愛の妻を亡くし息子を育てる主人公とそれを取りまく子を残して離婚した飲み屋の女将、子どもに恵まれなかった住職夫妻など様々なバックグランドを持つ登場人物の個性が、絶妙に絡み合って、とても奥の深い物語になっていると思う 
    母をなくし寂しがるアキラを寒空の海に連れ出し、和尚が諭す場面はとても心にしみた

  • 一本気でやんちゃなのはいいが、気が置けないはずの家族にさえ照れて正直に胸の内をさらせない。激昂し、心と裏腹な言葉を発するばかりで、相手も自分も傷つける。くだらぬ意地を張り通す。最初はそれも可愛げととらえていたが、ここまで成長なく度を越すと、単なるひねくれ者で、こんなオヤジがそばにいたなら「めんどくせぇ」と思っちまうのが寂しい。どんなに情があろうと、やはり素直になれんとお互い辛いし、それは本当の思い遣りに欠けてるってことかな。

  • 書籍版を読んで、3年半後
    ドラマ版を見てみた。

    すばらしい内容だった。

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プロフィール

重松 清(しげまつ きよし)。1963年、岡山県生まれの小説家。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て、フリーライターとして独立。ドラマ・映画のノベライズなどを手がけたのち、1991年『ビフォア・ラン』で小説家デビュー。
1999年『エイジ』で山本周五郎賞、2000年『ビタミンF』で直木賞、2002年『流星ワゴン』で「本の雑誌年間ベスト1」、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。
山本周五郎賞、講談社ノンフィクション賞選考委員を務める。2017年、早稲田大学文化構想学部客員教授に就任。
『とんび』、『青い鳥』、『流星ワゴン』をはじめ、多くの代表作がドラマ化、映画化されている。

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