シャングリ・ラ 上 (角川文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
3.54
  • (99)
  • (185)
  • (200)
  • (51)
  • (17)
本棚登録 : 1480
レビュー : 160
  • Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043647040

作品紹介・あらすじ

加速する地球温暖化を阻止するため、都市を超高層建造物アトラスへ移して地上を森林化する東京。しかし、そこに生まれたのは理想郷ではなかった!CO2を削減するために、世界は炭素経済へ移行。炭素を吸収削減することで利益を生み出すようになった。一方で、森林化により東京は難民が続出。政府に対する不満が噴き出していた。少年院から戻った反政府ゲリラの総統・北条國子は、格差社会の打破のために立ち上がった。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • チャットモンチーの曲に似たようなタイトルがあったなー、なんて思いながら手に取った一冊。まさかこんなにのめり込むなんて。

    本屋さんで立ち読みして上下巻読んでしまいました。
    おもしろかったー!

  • 「作者:1970年生まれ、解説:筒井康隆」という情報のみを見て購入。温暖化が進み炭素本位経済に移行している近未来の東京が舞台。排出炭素を削減するために遺伝子操作した植物により都市を熱帯の森林に変える一方で、東京湾を覆うように建設している空中都市「アトラス」に数百万人が住む世界。主人公は、新大久保を本拠地とする反政府ゲリラの頭領の女の子。秋葉原が兵器ブローカーが暗躍するカオス的な都市として登場する。オタク・テイストを満たす小説。万人には薦められないが、まあ面白い。

  • 複数巻を平行に読了する祭。この作家については初読だが、超大作。

    経済が炭素の排出量によって左右される世界において、東京に炭素排出を最低限に抑えるため、AIがデザインした空中都市「アトラス」が建造される。アトラスへの入居はもちろん、アトラス内での上層への移住には、住民の格付けと高額な投資が必要である。そんな中、アトラス外の「ドゥオモ」に住むレジスタンスの女子高生、北条國子が立ち上がるが…。

    のっけから、オタク向けアニメか何かの設定のように、「名字知ってるよね」「東京が大変なのも解ってるよね」「いきなり変な連中が出てきたほうが印象深いよね」と理解を読者に丸投げなのが気にかかりつつスタート。少年院の看守や、警察関係者が「國子」とファーストネームで呼ぶ状況は、やっぱりちょっとやそっとでは受け入れられない。

    世界の秩序について、炭素排出量と炭素税から経済が回っているという部分など、かなり執筆前から練って固めた部分があるのであろうということは理解ができ、その辺りは、ストーリーをなんとか維持できているように感じる。一方で、素材に関する理解や、もう一つの大きな軸となるテクノロジーである、コンピューターに関しては、なんというか、思いつきで書いてるやろ?と言いたくなる。

    ほんとにさ、東野圭吾のときにも書いたけど、スーパーコンピューターを起動したら3Dの謎の映像(ホログラム)が現れて、音楽が流れる、なんて言うのは1980年代のSF映画の中にしか無い。未来であるからこそ、もっと無機質に記載してくれたほうが、現実味が有る。

    また、アトラスの階層構造については、岩岡ヒサエ「土星マンション」のオマージュかな。出てくるキャラクターも若干どころでなく重複しているように感じる。

    つまり、アニメや漫画を読んで作り上げたストーリーという感じがして、取材の足らなさがどうしても露呈してしまうのが欠点。また、上層部で日本の古式ゆかしき生活と魑魅魍魎ってのも、なにかのアニメであったよなあ、というところ。

    長い小説なので仕方がないところはあるが、周りから固めて強いストーリーにできておらず、全体に思いついたことを上に積んでいくという書き方がなされており、上巻だけでも長いという感覚しか無かったのが残念。下巻はいつ読むかねえ。しばらく読みたくない。

  • メディアマーカー・読了コメントRSSで興味。
    下巻のレビューがよさそうだったので。

  • 法螺の広げっぷりは素晴らしいが
    文章が酢薔薇しい
    まとものキャラ造形ができて風呂敷をたためるなら凄いが
    下巻はどうかな

  • 「2013年 POPコンテスト」

    所蔵なし

  • 圧倒的スピード感。環境破壊の進んだ未来で編み出されたカーボンテクノロジーとそれを軸とした炭素経済が支配する世界。発想とその設定もしっかりしているが、何よりキャラクターの多様性とエンターテイメント性が素晴らしいの一言。
    キチンと映像化されるなら観てみたいと思える作品です。

  • 感想は下巻で

  • 哲学とか思索のあるSFというのではなく、エンターテイメント作品。ラノベのようなというか、角川ぽいというか、親しみやすさがある。

    内容については、國子のアイデンティティがよく分からないのと、戦闘シーンの稀有壮大さにあっけにとられて、ちょっと入り込めない。。色んなことが端折られている感があり、キャラの言動とかに唐突さを感じる。

    「黙示録」でも同じようなことを思った気がするが、書きたいのは話の筋自体で、だから展開がスピーディなのかなあ。

    ゼロ年代SFで面白いもの、という選定基準で手に取ったのだが、うーん。

  • 地球温暖化が進行し、国連の議決を経て炭素の吸収削減が通貨として機能するようになった世界。東京では、地上の森林化を強行し、代わりに巨大な塔「アトラス」を建設し住民を移住させる計画を立てた。しかし、政府の公約とは裏腹に実際にアトラスに居住出来る人間の数は制限され、下界に留まらざるを得ない難民が大量発生した。襲い来る森と激しい豪雨に見舞われる毎日に痺れを切らした主人公は、反政府ゲリラの一員として反逆の狼煙を上げる。う、う〜ん、ぶっとんだ設定は嫌いではないのだけど、ステレオタイプ化された陳腐なキャラクターとご都合主義的展開のために、読み進めるのに本当に苦労した作品だった。似たようなテンポのファンタジーであれば、夢枕獏の作品などの方が余程文章が巧みで強くオススメできる。まぁ本作も、例え冗長であっても、頭を空っぽにしてアクション映画を観る人が好きな人にはオススメ出来るかも。

全160件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1970年沖縄県生まれ。早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。96年『風車祭』で直木賞候補に。沖縄の伝承と現代を融合させた世界を確立。圧倒的なスケールのエンタメ作品を次々と発表。著書に『レキオス』『シャングリラ』『テンペスト』『黙示録』などがある。

「2017年 『ヒストリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)のその他の作品

池上永一の作品

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする