テンペスト 第三巻 秋雨 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 107
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043647132

作品紹介・あらすじ

罪に問われ、八重山へと流刑された寧温。本来の姿である真鶴に戻り、今度は王の側室として首里城に再び上がることに。しかし、またしても真鶴に多くの困難がのし掛かる!

感想・レビュー・書評

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  • 流刑地から執念の復活!

    罪に問われ、八重山へと流刑された寧温。本来の姿である真鶴に戻り、今度は王の側室として首里城に再び上がることに。しかし、またしても真鶴に多くの困難がのし掛かる!

  • 流刑にされた八重山でも寧温は琉球国のため、人のため、罪人となっても奔走する。
    虐殺されようとしていた清人をイギリス軍から救出した寧温は外国列強の海外進出の早さに危機感を覚える。その危機を反対を押して琉球に出した寧温を待っていたのは、昔の部下からの反発で、投獄されマラリアにかかる。そのひどい環境は初めて寧温となったことを後悔するほど。
    マラリアにかかった寧温は荒れた川に捨てられるが、奇跡的に命をとりとめ、今度は真鶴として女として生きはじめる。そんな真鶴に急遽踊りのピンチヒッターとして出るように声がかかる。
    踊りには自信がない真鶴だが、演目が兄、嗣勇の舞ったものであること、薩摩の侍との恋を知ったことで素晴らしい踊りになる(このあたりがチートだと思う)その踊りと真鶴の美貌が目に留まり、八重山から何も知らぬまま側室候補にされてしまう。
    寧温の時に、女の戦いを間近で見て知っていた真鶴は官吏時代の知識を使って、なんとか最終試験で落ちることに成功するが、結果、見初めた王が真鶴も側室にすると言い出す。
    試験を共にした有力者の尚家のお嬢様、真那美と仲良くなり、なんとかあごむしられ(側室)として生きていたら、今度はペリー率いるアメリカ軍による首里城強行入場。このときは琉球の外交戦術でなんとか乗りきったが、これ以上はどうしようもなく、まさかの寧温に恩赦が出る。
    兄の助けを借り、秘密の門を使って寧温になる真鶴。そして夜には真鶴になる寧温。一人二役をこなしなんとかペリー総督から琉球からそらすことに成功するが、寧温を撤退させる機会がないまま次巻へ。

    この回もめっちゃ真鶴の人生が乱高下。まだ20もそこそこなのに、人生ジェットコースター。
    この回で、昔ヒスとリアで観た、ペリー総督の琉球首里城への強行入場とそのときの琉球の優れた対応の話がリンクして臨場感あるシーンになった。

  • 今度は側室として(!)宮廷に戻ってきた寧温。

    いくら化粧をしても周りは気付くだろう…と思わないでもないけれど
    ついさっきまで自分の目の前にいた美しい宦官が
    次の瞬間には側室になっているなんて思いもしないのかな。完全なる死角(笑)

    男性陣は相変わらずパッとしない感じですが、女性陣は益々パワーアップ。
    真美那は毒舌と美貌と清々しさのバランスが絶妙で。
    前聞得大君の真牛は、何だか可哀想なキャラになってきた。

    色んな意味でカオス状態の小説だけど
    ただ一言言える事は「とてつもなく読みやすい」という事。

  • 八重山に流されたと思ったらあっという間に那覇に帰ってきちゃった。
    ここら辺から、年月の流れの速さがよくわからなくなってきた。
    しかし、「あごむしられ」って言葉のインパクト強すぎ(笑)

  • 真美那が大好きです。
    やっと真鶴にできた親友。
    羨ましい。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/732345

  • 東京に住みたくないと思い、沖縄に半年住んでいた際、2011年7月に入院してしまった。その時読んだ本。
    真鶴が男性として王府に入る設定がスリリングで、波乱万丈な人生に引き込まれた。
    琉球文化や王朝について知ることもでき、とても面白かった。(2021.9.7)
    ※2017.5.6売却済み@BookOff

  • ああ面白い。

    前巻は面白いと辛いが半分ずつでしたが、この巻の勢いは面白いが勝つ。
    無茶苦茶な二重生活の続きが気になります!

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/732345

  • 4巻にて

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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