テンペスト 第四巻 冬虹 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.75
  • (119)
  • (142)
  • (142)
  • (36)
  • (6)
本棚登録 : 1263
感想 : 149
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043647149

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 何とか最後まで読んだけど…
    後半に来るにつれて無理がある感が増大。最初は展開の速さが痛快だったけど、結局同じこと繰り返してるだけ?という印象が強くなり、飽きてしまった。
    最後、主人公だけが幸せに暮らしましたとさ、という終わり方がいただけなかった。

  • 琉球王朝末期という題材も舞台も大変素晴らしいのに、後半になるとどたばた無理やり感が否めませんでした。
    真鶴の龍の子という設定は最後にはなかった扱いで、結局は頭がいい女性で終わってしまったのが残念でした。
    最後は母として庶民として生きるにしても、王朝の最後を王宮で政治に携わる人間でいて欲しかったです。
    先見の明があってそれを生かして来たはずなのに、傍から眺めるだけで終わるなんて…
    曖昧な部分があれども、ジュリを含めた琉球文化を丁寧に調べて描かれただけに残念としか言えません。

  • この時代を考えたらハッピーエンドで終わるわけがないのは最初からわかっていたことだったけれど、何とも微妙な終わり方に感じた。
    結局、母となって落ち着いたところ、「国家はなくても民は生きていく」という事が言いたかったのだろうか。
    それはそれでいいのだけれども、無理矢理な展開がやっぱりひどいし、突然、思徳金が現れたりして何が言いたいのかわからない。思徳金がこっそり王宮近くに戻ってきていることがその後の物語の展開に関わるかと思えばそんな事はまったくなく、なぜあのシーンが入っていたのか理解できない。

    この作者は、最初は「女でも勉強すれば男に負けない」というように書いていたのだと思っていたけれど、そうではなく結局真鶴は男として生まれたかったのだろう。皆に女とばれてからの役人たちの会話がすべて。結局この作者にとっても女は蔑視の対象のような印象を受けた。

    時間経過を書かないのがこの作者のこだわりなのかもしれないが、物語開始当初から時間が40年も経っていたというのが最後の最後でわかった。途中までは、「長い時間が過ぎた」とか「二人とも大人になった」とか曖昧な表現しかなかったので時間がわからなくていまいち物語の流れる時間がわからなかった。

  • 4巻読み終えて。
    1巻はかなり面白く、期待していたのですが…

    もちろん琉球王国が舞台というのは、歴史小説好きの私にとっては未知の領域だけど、興味がわくわけで…舞台設定としてはいいと思うのですよ。
    「女の人が男装して官僚として没落していく王朝を支える」だけだったらよかったのに…なんでそこで「夜は妃として後宮に仕える」必要があるの!?っていう。
    なんていうか、いまどきの携帯小説やライトノベルじゃあるまいし…って思いませんかね;
    ライトノベルとして読むなら別にいいけど、歴史小説と期待して読んだのでかなり残念でした><

  • 4巻にも及ぶ話を読み終わったが、満足感は少ない。NHKでドラマ化、映画化もされ、有名女優が主演なので期待したが…。まず人物の描き方が雑であまり共感できない。そしてストーリーも奇抜過ぎるし、突っ込みどころが多すぎて、物語に浸れなかった。王宮内の女性の争いもなんだか残念。やや若い年代向けなのだろうか?それともドラマから入った方が良かったか?ただし沖縄(琉球)のことはきちんと調べて描いてある点は素晴らしいと思う。

  • 3巻までがおもしろい。

  • 読了。あまりよく知らない琉球の歴史に少し興味がもてたので、読んで良かったかも。

  • 頭脳明晰な女の子が、女だからと言う理由だけで役人になれないため、「宦官」と偽って試験に合格し、王府で辣腕を発揮するという、琉球王朝末期のお話。面白そうだと思ったんだけど。。。
    斜め読みの飛ばし読みでやっと全巻読み終わった。文章が好みじゃなかった。
    舞台になるというので読んでみたんだけど、ひょっとしたら舞台なら面白いかもしれない。

  • う~ん、ちょっと最後があっけないというか、なんというか…。でも4巻を一揆に読みました。
    真那美も、思戸も、そしてなにより真牛の根性はすごかった。反対に男性たちはイマイチ根性が足りないというか…。
    龍との関係をもっと描いてほしかったです。

  • こんなに、人物描写も、背後関係も、文章も、歴史背景も荒くてうすっぺらい小説は初めてかも。漫画だったらぁと思いますが、漫画でも普通もう少しうまいかも・・・。
    ここまでくると真牛の扱いがひどすぎてかわいそうになってきます。
    きしゃばさんも哀れ・・・。
    なんだかんだで女を選んだ真鶴が結局は悪女なんではないかと思いました。

    ただ沖縄の歴史はほとんど知らなかったので勉強になりました。

著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池上永一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×