テンペスト 第四巻 冬虹 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1016
レビュー : 138
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043647149

感想・レビュー・書評

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  • ついに最終巻。面白かった。一巻から最終巻まで、地の文の妙な外来語や若者言葉にはモヤモヤしたし、御都合主義だとか主人公補正、そしてジェットコースター展開には辟易した部分もあった。しかし、それを差し引いても面白かった。
    沖縄の歴史については、高校時代の日本史でさらった程度で、おまけに「日本」目線でしか知らなかったため、本作は「琉球」目線で文化や歴史を見ることができた点が大変勉強になったと感じる。
    そして、今、勉強ができる環境に生まれ育った自分のしあわせと、喜びを感じることができた。
    2013.08.25

  • で、沖縄旅行に合わせてちょっとずつ読み進めていた本作の、最終巻を旅のお供に。と言いながら、結局読了出来たのは帰宅してからでした(苦笑)。本作の主人公たちが、必死に盛り上げてきた琉球王国も、江戸から明治への急激な転換に飲み込まれて幕を閉じる。強烈な登場キャラたちも、時代に翻弄される形で、王国に殉じ果てる。ユーモアが維持されているせいで重く感じさせられないものの、明治政府の非道には強い反撥を禁じ得ない。実際、我々が教わる歴史は、本作の最後に一行、『~年、琉球王国は沖縄県になった。』と記される部分のみ。純粋にエンタメ的高水準もさることながら、あまり知られない歴史の裏側に焦点が当てられたことでも評価されるべき傑作。

  • 前3巻で進行した物語のクライマックス。王宮での王族・役人の動きよりも、正体が現れてしまった真鶴と、その子・明が過ごす市井での日々が印象的だった。琉球処分という歴史の大渦に呑まれてしまう琉球王国。朝薫や真牛→聞得大君の最期に、今の沖縄を重ね合わせてしまう。 腰痛のため終日読書できた今日一日、感慨深い本を読了できたことに満足した。

  • 2009年本屋大賞4位

    琉球王国滅亡から沖縄県になるまでを、琉球王国の宦官:孫寧温と側室:真鶴が運命に翻弄されながら生きていくお話

    琉球王国末期ってこんな感じだったのかぁ、と勉強になった。

    ただ、史実が背景になっているとはいえ、この無茶苦茶な設定やお話が何でこんなに面白いのだろうか?と考えてしまい、史実のエピソードを下世話な感情的に膨らます、そうかこれは歌舞伎か!という結論に至るw

  • 沖縄への旅行は数回あり、首里城やらいろんなところに行ったことがあったけど、正直、歴史については全くの無知だったので、この本に出会えてよかったです。

    次に沖縄に旅行に行く際には、もうちょっと違った目線で首里城とかをみてみたいものです。

  • 面白くて一気に読んでしまったけど、
    小学生などに読ませられるかというと、
    性描写も多いのでちょっと考えてしまうかも。。。

    琉歌がところどころで書かれていたのは
    今まで読んだ時代小説とは違って趣あり。

    舞台となった沖縄に行ってみたくなった。

  • 非常に面白い。ドラマを観て原作を買ったのだが、ドラマとはまた違う展開。少々無理もあるがそこは二重生活を成り立たせるためにはしょうがないのかな。
    沖縄の歴史はほとんど知らなかったが、これを機会に他のも読んでみようかな

  • 3巻以降、特にこの4巻は最高におもしろかった。

    各々特徴あるキャラクター設定、政治的な駆け引きの緊張感、成長した明の思想家的発言や、切ないラヴロマンスなど、物語としてのおもしろさと盛り込み度合いは、ちょっと他を寄せ付けない。

    ワクワクしたりどきどきしたり涙したり、フィクションならではの盛り上がりどころ満載で、これがなかなか、心動かされた。

    どこまでが本当の史実なのかよくわからないが、それにしても、いまもむかしも日本と中国のあいだで翻弄されてきた歴史は間違いなさそう。

    沖縄に興味を持つきっかけになった。

  • ずいぶんノンビリと読んでいる。
    ここにきて、男と女の二重生活に破綻。逃亡生活から、沖縄県へ。
    最後がものすごく清々しかった。

  • 天国と地獄のような状況を行ったり来たり。まさに波乱万丈の人生。沖縄の歴史と共に王朝での日常が描かれ、沖縄に対するイメージを広げてくれた作品。物語の続きが気になり一気に読んでしまった。

著者プロフィール

1970年沖縄県生まれ。早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。96年『風車祭』で直木賞候補に。沖縄の伝承と現代を融合させた世界を確立。圧倒的なスケールのエンタメ作品を次々と発表。著書に『レキオス』『シャングリラ』『テンペスト』『黙示録』などがある。

「2017年 『ヒストリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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