800 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 1468
感想 : 216
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043648016

作品紹介・あらすじ

なぜ八〇〇メートルを始めたのかって訊かれたなら、雨上がりの日の芝生の匂いのせいだ、って答えるぜ。思い込んだら一直線、がむしゃらに突進する中沢と、何事も緻密に計算して理性的な行動をする広瀬。まったく対照的なふたりのTWO LAP RUNNERSが走って、競い合って、そして恋をする-。青空とトラック、汗と風、セックスと恋、すべての要素がひとつにまじりあった、型破りにエネルギッシュなノンストップ青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 水と油のような二人の高校生目線が交互に入れ替わって話が進んでいく。
    走ることの気持ち良さが夏の爽やかな風、キラキラした日差しの雰囲気と共に伝わってくる。
    高校生らしい、友人や恋愛・性に関する悩みとかがあって陸上一色で生きてる訳ではないリアルさがある。
    物語の結末のレースに立った時「自分らしさ」を求めて走る姿が爽快だった。

  •  走る中で自分を見つめ直し、精神を研ぎ澄ます。そんな彼等と対峙する少女達も自ずから精神性を向上させていく。対照的な二人のランナーとその出会う仲間達による情熱的かつ優美的な物語。個人的に非常に好みでした。

  • 2011 9/3読了。Amazonで購入。
    幼馴染がブログで紹介していた本。
    タイプの違う2人の800m選手の視点が代わる代わる書かれる、800mと恋の話。
    陸上、それもあまりなじみのない800mの話、ということで少し身構えて読み始めたものの、読み出したら一気に引きこまれた。
    割と自分とはタイプが違って、現実には触れ合うことすらなさそうな中沢くん視点が妙に小気味いいし、広瀬くんの次に何が飛び出してくるか読めないびっくり箱みたいな感じも好き。
    そして800が、トラックの描写がすごく気持ちよさそうで・・・あー、すごいなあ、と思う。
    きっと他にも川島さんの本を探して読む。

  • 「ぼくは、負けるかもしれない、と初めて思った。ぼくよりも、速いやつがここにいる」

  • 水滴が浮かび、じっとり湿っている。
    それでいてカラリ乾いてもいる。
    400mトラックを2周走る800m走。
    高校生ランナーたちの青春と恋の物語。

    しなやかな肢体、美しい海、
    陸上競技場のアンツーカーの赤と芝生の緑が、
    陽の下で眩しく輝く。
    小便の臭いが漂い、油にまみれた町が、
    覆いかぶさるように迫って来る。
    相反するものが一人の中でせめぎ合う。

    結局、人は自分が持っていないものを欲し、
    自分の手の内にあるものは
    取るに足らないと思うのかもしれない。
    いつだって他者は輝き、
    その陰で自分は小さくみすぼらしい。
    かと思えばふとした瞬間、
    世界を手に入れた気分にもなる。

    乾いた世界、どろどろに汚れた世界、
    じっとり湿った感情、輝きに満ちた感情。
    青春とはそうしたものが、
    瞬間移動のように切り替わる時代かもしれない。

    人が無いものを求めるのは他者だけではない。
    過去の時代、青春にも過剰な夢を押し付ける。
    渦中にあった時には、のたうち回って苦しみ、
    逃げ出しかったにもかかわらず。

    2周走る間に人生は変わる。
    走ることを止めなければ、幾つになっても。

  • 語り手が交互に変わるのが心地よくて一気読みしてしまう一冊だった。

  • ある人に誘われて読みました。なかなか爽やかな青春小説です。
    読み始めは中沢のキャラに引っ張られて、なんだかスラムダンクみたいという感想でした。確かにキャラがみんな極端で、そういう意味では漫画チックな印象は最後まで残ります。
    しかし、後半は恋愛模様が入ってきて俄然冴えてきます。
    ただ、私には一寸若すぎるなというのが感想です。しかし、著者の川島さん、ほぼ私と同年齢なんですね。もっとも1992年の作品ですけど。

  • 終盤、躍動感があって良かった。タイプの全く違う二人だけど、自然と切磋琢磨してる状況が微笑ましかった。それにしても、女性陣はみんな大胆なキャラクターだった。

  • こんな青春がおくれていたら、幸せだっただろう。

  • ウ~ン。高校生ってそんなに進んでるんかいな。とオヤジ発言。

    800メートル走の苦しさ、醍醐味もかいまみせながらも青春エロ小説です。好きです。

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著者プロフィール

川島誠 東京都出身。京都大学文学部アメリカ文学科卒。「電話がなっている」でデビュー。子どもから大人への端境期にある少年少女の生と性を見つめ、鋭く描く才能をもつ。初めて思春期の少年の青春を書いた「800」は各誌で絶賛され、映画化された。著書に「ロッカーズ」「

「2005年 『夏のこどもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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