- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043653010
作品紹介・あらすじ
見てはならないものが、起こってはならないことが、この世にあってはならないものが。本書に収められた"怖い話"はすべて、本当のことなのだろうか…。百話を語り終えると、怪しきことが起こると古より言い伝えられる「百物語」。これを当代きっての怪異蒐集家の二人が鮮やかに現代に甦らせた、かつてない怪談集シリーズ第一弾。
感想・レビュー・書評
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宮澤伊織『裏世界ピクニック⑥』の元ネタがこの本の中にあるとあとがきにあったのでたまたま見つけて読んだ。地下室の話。
ワタシが実話怪談が好きなのはほんまのことかもしれないからだと思う。ホラー小説とは全然違う。世の中には不思議なことがたくさんあって、そこにズレて接触することはたぶんけっこう普通なんじゃないかと思っていて、誰でも不思議なことを経験しているけど気がついていないだけなんだと思う。新耳袋ともうひとつのシリーズは全部集めたいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラー小説短編集。地味に怖い話の詰め合わせ。
短編ホラー小説なので非常に読みやすい。
文章もわかりやすい表現を用いているので、堅い小説よりもイメージがわくのではないでしょうか。
何より一話が短い。さらっと読めるのでちょっとした時間に最適。
短くてもしっかり怖い。小説嫌いても読めます!きっと…。
読んだら何か起こるような曰く付きの本。というわけではないですよ。 私が一度に2、3体験した不思議な体験はこの本を読んでいた頃に起きましたがそれは偶然。また別の話です。多分。
不思議な体験をしたことは本当ですが…。大丈夫!怖い体験ではなかったですし。
ぜひ、読んでみて下さい。人に話す怖い話のネタにもなりますよ! -
客観という恐怖
この本に集められた怪談はやたらと恐怖を煽る有象無象の怪談とは一線を画している。語り手の主観を排し淡々と事実だけを記録している怪談は、おどろおどろしい脚色が及びもつかない不気味さを醸し出している。
そんな客観的な恐怖を体現している、普通の怪談と比べるとかなり異色な話がこの新耳袋第一巻にある。
それが「第十七話:千日前のタクシー」だ。これは、いわゆる「幽霊を乗せてしまったタクシー運転手」の話である。しかし視点の位置が普通じゃない。語り手が目撃したのは「火災のあったビル前で、なぜか止まったタクシーが、誰もいないところでドアをあけ、誰も乗っていないのにも関わらずメーターを倒して走りだした」という事実だけだ。「恐怖」というのは後から付随する解釈の一種である。解釈を一切排除して見たこと、あったことだけを書くというのがこんなにも恐ろしいのかと、ぜひこの本を読んで体験してもらいたい。 -
人外の話は昔話の距離感で楽しんで読めたが、
人に関するものはやはり怖い -
一話が短く読むには易いが、やはりそこまで。
第二夜以降は多分買わない。 -
解説される怪異ほど興醒めなものはないので、ただ淡々と「なんじゃこりゃ?」が続いていくこの本は良かった。いっちばんイメージして怖かったのは「夜10時に道の両端にずらりと並んで、うつむきながら草むしりをしている、黄色い帽子青い制服姿の幼稚園児たち」
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読書が苦手だった自分に革命を起こした一冊
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99291091 -
狐狸が人を騙すことが出来るなら、死んだ人間はもっと色々な事が出来るはず。
なるほど!確かに!
件には興味津々。 -
実話怪談シリーズ『新耳袋』の第一作。
初単行本は1990年に扶桑社から。その後1998年にメディアファクトリーから改訂され再刊、2002年に角川文庫で文庫化。
体験談をほぼそのまま書く、というスタイルで、著者の考察や、怖がらせようという演出はほとんど無し。
リアル過ぎるあまり、心霊スポットに行ったが、怖くてすぐに帰った、という話もあり、内容説明にあるような“怖い話”は、自分には見当たらなかったですね。怪談イコール怖い話ではない、という証明のような体験談集となっています。
全てごく短い話で、文庫本1ページで終わってしまう話もあり、全ての話が関心を持つ前に終わる、という感じで、自分的には印象に残る話はありません。
これは人の好みですが、自分には不思議な話ではなく、不思議な話に対する考察に興味があるのだ、と気付かされた内容でもあります。