花伽藍 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.55
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本棚登録 : 484
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043661039

作品紹介・あらすじ

結婚というルールを超えて結ばれた、無垢で生々しい愛の喜びと痛み。苛酷な別れがいつかきっと訪れるとわかっていながら愛さずには生きられない女の五つの出会いと別れを鮮烈に描く、珠玉の短篇集!

感想・レビュー・書評

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  • 最高です。恋愛小説で一番好きです。本当に本当に苦しい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「本当に本当に苦しい。」
      中山可穂の本は、どれも痛過ぎです(この本は未読)。
      「本当に本当に苦しい。」
      中山可穂の本は、どれも痛過ぎです(この本は未読)。
      2013/03/14
  • セクシャル・マイノリティの人達の短編集。
    最近ではそういう人達のことも理解されつつあるが、この話が書かれた平成16年というと18年前。
    まだ、そこまで世間に公開するという時期でもなかったような気がする。
    そんな中、作者の中山さんは同様の作品を多く書かれている。
    逆に今のようなオープンになりつつある世の中で、どんな作品を手掛けているのかも気になる。

    2022.4.3

  • 性的マイノリティの描かれ方が作品発表当時のステレオタイプのように感じられ、美しく作られた世界である。とはいえ短編集なので、そこに光る話もある。

  • 短編集になっていて、それぞれの物語に引き込まれてしまった。どれも切なくなる愛のかたち。

  • 「鶴」を読んであまりに濃密な世界観に驚いてしまって他の4篇を読まずにそのままにしていた。松浦理英子や森奈津子を経て、中山可穂もおもしろく読めるようになった。

  • 女性の同性愛の短編集。初中山さん。
    最初の「鶴」読んですぐ、蠱惑的で、妖艶な言葉の数々に引き込まれた。それでいて太鼓、入墨などがぱっきりと清々しい。
    自分のものではないからこそ燃え上がる愛と自分のものではない切なさ。女性同士の官能と、自分が男性ではないもどかしさ。

    他の短編も、愛が始まった時は何もかも素晴らしいのに、いったん上手くいかなくなると、未練も恋も残っているのにお互いが傷付いて別れてしまうのが悲しい。
    最後の老婦人だけ、添い遂げられて、哀しい話だけど救われる。

  • 最後の話がなんとも切なかった。

  • 「鶴」が好き。

  • 「鶴」読んでいて胸が苦しくなるほどの愛。

  • 初めて同性愛モノを読んでみました。

    同性を好きになってしまったことへの戸惑いや背徳感が同性愛モノでの個人的な萌ポイント(?)なのですが、このお話は登場人物が皆レズビアンまたはバイ前提で、それに対する葛藤だとかの描写は一切なしだったので残念でした。

    ……もっとも、この本に入っていたお話はどれもカップルの別れのお話だったので、葛藤やら背徳感やらを感じる段階は描写されているはずもないのですけれど。

    不満ばっかり垂れてますが、現実に存在するレズビアンの方々はこんな感じなのかなぁ、と思って読むとそれはそれで興味深かったです。

    ……同性愛モノはもう少し読んでみたいなぁ。

    今度は、普段のカップルの様子がわかるようなお話とか。

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著者プロフィール

1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。著書多数。

「2022年 『感情教育』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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