ホラー小説大全[増補版] (角川ホラー文庫)

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043665013

作品紹介・あらすじ

モダンホラーが席巻した八〇年代。それはS・キングという稀有な才能が捲き起した一大ムーブメントだった。日本では"ホラー=恐い"という単純な括りで消費されがちだが、欧米作家たちはさらなるジャンルの細分化を進め、炸裂した作品を放ち続けている。ゴシックからモダンを通り抜けてスプラッタパンクまで、ホラー小説を総俯瞰し、世紀末文化の様相を浮き彫りにするホラーガイドの白眉。日本推理作家協会賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • '97年に選書版で出版されたものを加筆再構成した増補版。
    海外ホラーの翻訳、紹介を数多く手がけている筆者だけあり、その情報量はさすがのもの。欧米の怪奇/恐怖/ホラー小説の歴史を、文化史に絡めて詳説した第一部、≪フランケンシュタイン・吸血鬼ドラキュラ・狼男≫の三大モンスターについて語った第二部などは興味深い。そこら辺を知りたければこの一冊でほぼ事足りるだろう。

    ……が、いわゆるモダンホラーをサブジャンル毎に扱った第四部は「どこかで読んだまんまだなぁ」と思ったら、みな文庫の巻末解説を収録(無論執筆はこの著者だが)したものだし、第五部で「究極のモダンホラー・ベスト100」と銘打って長編60、短編・アンソロジーを40挙げているが、こちらも大半が絶版でほぼ入手不可のものばかり。
    折角文庫で増補版として出すのなら、選書が出た以降に出版された作品についても取り上げるとか、取り上げた名作(怪作)がどんどん姿を消している現状についてももう少し触れてくれても良かったんじゃないか?と思う。

  • ホラー小説というジャンルを俯瞰でき、さらに後半はブックガイドや滝本誠氏との対談が読めたりもする豪華な1冊。3バージョン出てるけど断然コレ。

    大まかな流れとして、ゴシックロマンス→フランケンシュタインの怪物、吸血鬼(≒ゾンビ)、狼男(≒二重人格)といった3大モンスター→"恐るべき子供たち"ホラー→S・キングの台頭→スプラッターパンク→サイコサスペンスと、
    ホラーの主流が辿った道を分かりやすく解説してくれており、もうコレさえ読んでいれば"知ったかホラー読者"としては言うことなし。

    ………ケッチャムの野郎は普段からだいぶイカれてるのが分かった。高い知性が窺い知れるだけに、それだけにイッてるなと。

  • 今では手に入れずらい本が結構あるのが惜しい。

  • 【解説対談】 風間賢二×滝本誠

  •  角川ホラー文庫から出ている本です。
     ハヤカワのSFハンドブック同様、今後の読書のために買ってきた手引き書。
     うーむ面白そうな作品は結構あるけど、絶版になっているものが多いんですよね。
     とりあえず、ロバート・R・マキャモンの『スワンソング』とダン・シモンズの『殺戮のチェスゲーム』だけは是非とも復刊して欲しいものです・・・。

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著者プロフィール

1953年東京都生まれ。翻訳家、幻想文学研究家。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業。首都大学東京、明治大学、青山学院大学非常勤講師。早川書房を経てフリーに。1998年『ホラー小説大全』で第51回日本推理作家協会賞評論その他の部門受賞。主な著書に『ダンスする文学』『いけない読書マニュアル』(自由国民社)『スティーヴン・キング恐怖の愉しみ』(筑摩書房)『ホラー小説大全』(角川選書)『オルタナティヴ・フィクション』(水声社)『きみがアリスで、ぼくがピーター・パンだったころ』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)が、主な訳書にS・キング『荒地(暗黒の塔3)』(角川書店)『魔道師の虹(暗黒の塔4)』(角川書店)『ダーク・タワー』(新潮文庫)、J・アップダイク 『終焉』(青山出版社)、J・サリヴァン編『幻想文学大事典』(国書刊行会)、J・ニコルスン『装飾庭園殺人事件』(扶桑社)、R・カークマン『ウォーキング・デッド』(飛鳥新社)等がある。

「2020年 『ファミリー・ブラッド(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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