- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043687053
作品紹介・あらすじ
浅野の刃傷沙汰から二年足らず、収賄の噂により役職を解かれた吉良は、隠居にあたって別れの茶会を準備していた。茶器を手にした吉良の脳裡に、ふとその日の光景が蘇る。事件当日の朝、天下の名器・交趾の大亀を前にした浅野のひどく思いつめた表情が…。赤穂事件最大の謎とされる刃傷の真因を巧みな心理描写で解き明かす表題作ほか、人情の機微を濃やかに描き、鮮やかな余韻を残す五篇の忠臣蔵異聞。
感想・レビュー・書評
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年末になると必ず話題にのぼる忠臣蔵。
表題作ほか4作すべてが赤穂浪士さんたちのお話でした。
「武士」として生きることができた武士って、本当に一握りなんだね。
体さんだけでなく、心もしっかり鍛えなきゃいけないな…って思いました。
浅野内匠頭さんが短慮なキャラで、吉良さんは悪くない感じのストーリーだったよ。 -
浅野内匠頭は、癇癪持ちのお坊ちゃん。松の廊下の刃傷も、内匠頭が勝手に遺恨を覚えた独り相撲。上野介は名君との話もあるよだし、「その日の吉良上野介」の内匠頭癇癪説に納得。
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忠臣蔵サイドストーリー。
短編集だけど表題作が一番面白かった。
刃傷沙汰の真因書き方面白かった。
天運と天命を説く内蔵助かっこいい。 -
四十七人の刺客、最後の忠臣蔵、に続く忠臣蔵三部作。
語り尽くされたこの題材を見事に魅力ある小説として作り上げていると思います。
浅野内匠頭の遺恨は何故うまれたか?吉良上野介、浅野内匠頭ともに、運命に翻弄される様がよく描かれています。 -
「四十七人の刺客」のサイドストーリー。 忠臣蔵を「公儀へのレジスタンス」ととらえ、 その視点から登場人物を捉え直す。そんな短編集。 新鮮味はないが、やはり面白い。