最後の忠臣蔵 (角川文庫)

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レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043687107

感想・レビュー・書評

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  • 最後の可女の嫁入りの行列のシーン
    暗い闇夜から星が、一つ一つでてきて暗い夜空に天の川が出現する映像がでてきました。
    また、一筋の涙が…
    二人の足軽くが貫く忠義。
    一人足軽が大事を終えて、主人のもとへと旅立つ。
    武士の一分。重い。

  •  連作小説集『四十七人目の浪士』(新潮社)の角川文庫版版改題。「仕舞始」「飛蛾の火」「命なりけり」「最後の忠臣蔵」の4編からなる。
     「島津!奔る」でへぇと感心し、「遁げろ家康」で池宮彰一郎の虜となってしまい、次に読むべきは何かと探していたら、
    <blockquote>道に迷った。
    江戸の直(す)ぐな道はない、という。
    </blockquote> 
    という出だしに引き込まれてしまった。
     吉良家討ち入りみごと成就後、大石内蔵助が討ち入りメンバーである寺坂吉右衛門に密命を下した。
     お前は我らから離れ、この一大事が誤って世間に喧伝されぬよう、また残された赤穂の武士たちが路頭に迷わぬよう面倒を見よと。
     自らの命を惜しむより、足軽とは言え武士である寺坂吉右衛門。武士本来の面目である切腹の列から切り離された心象はいかがばかりであったか。切腹を恐れて「逃げた」という世間の耳目は、侍の矜恃を持つ者にとって死ぬより辛いものであった。
     その汚名を引っ被りながら元国家老の大石内蔵助の命令を忠実に果たそうとする寺坂吉右衛門を軸に話は展開する。そして、最後まで読み進んでいけば、大石内蔵助とはいかに偉大な人物であったのかが彷彿される仕掛けになっている。
     ラストの、大石内蔵助の想い者であった可留の生んだ娘、可音の嫁入りシーンは圧巻である。そしてその可音を慈しみ育てた孫左衛門の最後に、危うく涙を落としそうになった。
     文体流麗、博覧強記。
     「文章を読むのがすき」なら、池宮彰一郎は絶対外せない作家の一人であろう。

  • 男の悲哀、女の切なさ。こんなのが好きなのは私、嗚呼日本人だ。

  • 2004.11.4 ~ 8 読了

  • 映画は観てないけど小説をと思い。
    よくある忠臣蔵とはまた違う良さだったし、たぶん映画より小説の方がいいのでは?と思う内容。
    ちゃんと描ききれたのかしら…?って。思う。
    討入りに参加したけど参加してない人
    もしくは途中で逃げた人、お家大事でじっと堪えた人
    愛する人を待っていた人などなど
    色んな人が出てくるけどそんな寺坂吉右衛門。
    最初も途中も最後も泣けるやん…
    まぁマニアな人が横から、いや史実云々言うかもしれんが
    そんなのは百も承知。うるせぇよ!!と。
    討入りした志士ももちろん壮絶だけど
    残された家族や、参加していない300人の藩士達のこととかも含め
    今後の活計まですべてお見通しな大石内蔵助。
    とにかく物語の見せ場が上手いというか、ジーーーーンときた。

  • 佐藤浩市と役所広司の映画は見たことある。今度(16年4月)から04年に作られた上川隆也と香川照之のドラマがBSプレミアムで再放送されると云うので原作も読んでみた。なるほどなあ・・・ 寺坂吉右衛門、「ちかえもん」でもやたら名前が出てましたなあ~

  • 予定のない寂しいクリスマスイブに一気読みしました。良かったです。最後の見せ場がうまい。

  • 四十七士一党の中で、ただ一人生き残った話だから、どれもやるせない。
    大石内蔵助の命で「義のために立っている」と言っても、分かち合う者が
    いないのは辛い。
    討ち入り後は自分の意思で戦っているわけじゃないのが、また切ない。
    輿入れに旧藩士が集うシーンは、涙なしには読めなかった。
    それぞれに忠の尽くし方があるけど、孫左衛門はあまりに悲しいし、
    いつも残される吉右衛門は可哀想。

  • 忠臣蔵のその後の話。
    たいてい討ち入りとせいぜいが切腹で終わりの忠臣蔵の、その先について、寺坂吉右衛門を主人公にしているがために描けた話。

    寺坂の死に対する覚悟と生きる辛さも格好良かったんだけれども、死してなお残る大石内蔵助の格好良さがすごかった。
    死んでもなおこれだけの人に愛され、尊敬され、残したことがまだまだ人のために動いているっていうのがすごいよ大石内蔵助。
    忠臣蔵の物語は討ち入りが終わった時点で終了しているかもしれないけれども、切腹した人たち以外の人生はまだまだ続いている。吉良家臣も浅野家臣も、討ち入りをした人もしない人も生きた人も死んだ人も、すべてひっくるめての「忠臣」の物語。

    ひとつ前に読んだその日の吉良上野介に出てきた三郎兵衛なんかがちらりと名前が出てきたり。その日の吉良上野介を読んでおいたおかげで誰だかわかってよかった。

  • 吉良家討ち入り四十七士のうちの1人で足軽身分だった寺坂吉右衛門さんが、大石内蔵助さんの指示で捨てたはずの命を死ぬより過酷な生き証人として生きていくお話。

    みんなから誤解されて、本当につらかったと思う。
    同じように討ち入り前に内蔵助さんの指示で「抜けた」形になっているおじさんのお話も良かったよ。

    らじが好きな浅田次郎さんと同じで、本当に悪い人はいないってスタンスのお話が良かったです。
    現実には本当に悪い屑みたいな人間もいるからさ。
    せめて物語のなかでは、環境とかタイミングが悪かっただけで、本当の悪人がいない世界を楽しみたいじゃない?
    良いお話でした♪

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