天下騒乱 鍵屋ノ辻 (下) (角川文庫 14004)

  • 角川書店 (2005年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784043687121

作品紹介・あらすじ

幕閣、旗本、外様大名の思惑が複雑に交錯し、事態は伊賀上野の壮絶な死闘に逢着する。世に名高い「鍵屋ノ辻」での仇討ちである。討つ者と討たれる者が交す白刃のうちに「義」が煌く。

感想・レビュー・書評

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  • 三大仇討ちをテーマに描いたのは江戸初期の幕府・武士の有り様、まだ町奉行もない時代の大名と旗本の関係性とその変化、寛永期の幕府組織が構築されていく様をリアルタイムに経験している錯覚を覚える(山本博之著「寛永時代」読書中)土井利勝が戦国武将から秩序ある法制に基づいた江戸時代構築者として唯一の人物に描かれているのは珍しい
    とはいえ本書は大風呂敷を引きすぎたため、肝心の仇討ち当事者の思惑・人間模様を「武士の矜持」に荒木又右エ門と河合甚左衛門がシンクロして意気投合の動きをしてしまいご都合主義的な終わり方をしてしまうのが残念

  • 仇討ちを「幕府の国家経営をゆるがすレジスタンス」と 捉える構図は、「四十七人の刺客」と全く一緒。そういう意味では革新性はないけど、物語としては十分面白い。

    池宮はどの本を読んでも抜群に面白い。盗作騒動で晩節を汚してしまった感はあるが、 やっぱりその構想力と筆力は出色。もっと評価されていいねぇ。

  • 覇者家康ついに死す。激化する外様大名と旗本の抗争、天下の統一を無に帰するか。家康の遺命で幕権を委ねられた宰相土井利勝、戦国の世と訣別すべく、あえて「悪」を行う。

    2009.7.9読了

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