突破者入門 (角川文庫)

  • 角川書店 (2003年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784043704019

作品紹介・あらすじ

アウトローの生活を通して見えてくる、雨垂れの一滴として生きていく、男の美学とはなにか。ヤクザの息子に生まれついた著者がカラダで学んだ任侠人生論。

感想・レビュー・書評

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  • 突破者入門
    著:宮崎 学
    角川文庫

    ひとむかし前のヤクザのお話しでした。

    理屈ではなく、掟や、見栄で生きる、男というものは、えも知れない匂いというか、たたずまいがあると感じました。
    いつから、理屈だらけの時代になってしまったのでしょうか。

    男の人生は度重なる失敗と敗北の連続の上に成り立っている
    男として生まれた者が、失敗と敗北に傷ついていたのでは生まれた意味をもたない。むしろ、失敗と敗北を糧として生きる生き方をもくろんでみたらどうだろうかと考えるようになった。
    私は、闘わずして敗れ去ることを悲しむ
    掟に生きるために法を犯した自己を弁明しない
    掟のためには、確信的に法を犯すこともあり得る事実を示したものと私は考える
    マニュアル(法)ではカバーしきれない事態の中にこそ、本来的な人間の喜怒哀楽がある
    人間の歴史を動かしてきたのは常に少数派によってであった
    男としては、まさしく、市民という岩盤に、一滴の水としてぶつかる男の姿に感動する

    義兄弟の友情、ヤクザの手段では、疑似的な家族関係である、兄弟分というのは、厳密にいうと、五分の盃をした兄弟の関係のことである

    アウトローというのは、身体性というものにこだわる種類の人間である、中身でも勝負するし、外見でも勝負するのである
    そういうことを総合して、あかぬけているという
    アウトローにほれた女、あきらかにアウトローとして生きる覚悟という点においては、男より女のほうが深度は深く、激しいことが多い。
    享年35歳という短い一生であったが、私の友人は女からの愛され方においても、典型的なヤクザとしての一生を終えた

    アウトローであれ、ヤクザであれ、母親に頭が上がらないような者の方が男として本物であるおもう

    カタニハメル、ということは、相手が反論できない状態にまで追い込むことをいう。
    ヤクザとしての話し合いの俎上に乗せてしまいますよ、お前はその覚悟で来ているのかということなのだ

    クスブリ、とはヤクザとしてうだつの上がらない奴のことをいうのである

    ヤクザがけちになった、というヤクザにとって、ヤクザであるという空間は不合理であるが故に生きやすかったのであろう。
    合理的になってしまったヤクザの社会に対して、彼の疑問は尽きないのである

    目次
    まえがき
    第1章 喜怒哀楽に満ちたアウトローの世界
    第2章 アウトローと組織の関係性
    第3章 アウトローを貫いた普通の人々
    本当の最終章(あとがきにかえて)
    文庫版あとがき

    ISBN:9784043704019
    出版社:角川書店
    判型:文庫
    ページ数:176ページ
    定価:457円(本体)
    発売日:2003年03月25日初版

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著者プロフィール

写真家。1949年長野県生まれ。精密機械会社勤務を経て、1972年、プロ写真家として独立。自然と人間をテーマに、社会的視点にたった「自然界の報道写真家」として活動中。1990年「フクロウ」で第9回土門拳賞、1995年「死」で日本写真協会賞年度賞、「アニマル黙示録」で講談社出版文化賞受賞。2013年IZU PHOTO MUSEUMにて「宮崎学 自然の鉛筆」展を開催。2016年パリ・カルティエ現代美術財団に招かれ、グループ展に参加。著書に『アニマルアイズ・動物の目で環境を見る』(全5巻)『カラスのお宅拝見!』『となりのツキノワグマ』『イマドキの野生動物』他多数。

「2021年 『【新装版】森の探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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