手のひらの蝶 (角川文庫)

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レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043705023

感想・レビュー・書評

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  •  マンションの一室で女性経営者が殺害される事件が発生する。現場に踏み込んだ刑事が見たのは、彼女の幼い息子が血だらけのアイスピックを握りしめ、茫然と佇む姿だった。児童精神科医の小村伊緒が、その息子・真下裕人を担当することになる。

     意思疎通も難しい状況から裕人に接し、徐々に心を開かせていく伊緒。どうしても彼が犯人だとは思えないのに、次第に明らかになる事件の状況から疑わざるをえない状況にどんどん追い込まれていく。まぁ、実際にはありえないであろうことが原因で人が豹変していく話だったからか、あまり入り込めず、最後のどんでん返しも「ふーん」という感じ。そしてタイトルは一体何だったんだろう。出てきたのはサシガメなのに。

  • 被疑者宅へ行ったら逆襲され、1人は1年半のリハビリを要する重症、1人は被疑者を射殺するハメになった刑事コンビ、だけでも充分なのに。
    復帰後に担当した連続殺人に9歳児の母親殺し、保護施設内のパワハラやイジメやら子供自殺やら、吸血騒ぎに昆虫のDNA混入と来た。ベクター作ったイカれた科学者に、昆虫の違法輸入業者に、主人公と刑事と脳外科医とトライアングル。も、お腹一杯!

  • DZもでしたが 作者の知識量 情報量が多くて読んでいる間 理解に必死。理解していくのが楽しい。→読んだ次の行で忘れてしまうのですが。

    自分に知識と理解力がもっとあればいいのに、『こんなすごい小説を100パーセント理解できないなんてもったいない 』 と 自分を恨めしく思いながら読み進めました。

    昆虫 障害児童施設 猟奇 精神医療・・人間を取り巻く驚愕の世界の数々に圧倒。知ってしまうとどれもリアルで悲しい。知らないという事はなんと能天気な事でしょう。ミステリーとしてのプロットよりも 未知の世界の情報量に圧倒されたというのが正直なところです。

  • や ら れ た … !

    最後のどんでん返しに見頃にやられた。
    ここまで、ってほどミスリードに引っかけられまくった。
    サイコミステリはもともと好きなジャンルではあるけど
    この作品は本当におもしろかった。

    どうでもいいんだけど、
    西澤が私の脳内では西島秀俊で再生されて
    終始かっこよかったです。

  • 奇妙な連続殺人事件。被害者は全員失血死。果たして犯人は何者なのか…
    ミステリーと思いきや、バイオ・ホラー・SFチックな物語。『DZ』は面白かったのに。

  • 本の中で載っている話。
    吸血鬼ドラキュラの話しである。心理学や社会学の理論がちりばめられてある。ドラキュラの性各をフロイト的解釈で、十字架とニンニクは男根の象徴。オザリオ(輪)は女性器の象徴。つまり、性的なものを忌避している。ドラキュラが鏡に映らないのはラカンの鏡像段階理論から「幼児は鏡像段階を経て、対象化さあれた自我へと発展する。その場合の鏡とは、幼児の姿を映し返す母の目差しでもある。ドラキュラは鏡に映らない。彼は自己愛を獲とくすることにさえつまずいた」のである。
    <悪のポジティブ・フィードバック>理論
    犯罪が坂道を転がり落ちるような加速過程に陥りやすい理由として、自己処罰的な無意識の破壊行動を想定する精神分析派の考え方や、スリル刺激に対する麻痺、すなわち脱感覚がさらなる暴走を引き起こすとする行動生物学立場の説明。

  •  精神科医として著した、「哀しみの子どもたち」、これがすっごいよかったので、別名で書かれたこの小説を購入したが、前出の本はこれまで何度も手繰っているのに、小説の方はずっと長い間、積読であった。
     飛行機の3時間程度で読みおえたのだけど、びっくりするほど面白くなかった。医学用語とか医学的な分析などがそこかしこに出てくるが、それがいったいどう小説に必要なのか、わからなかったし。
     そりゃあ、リアルの精神科医としての「哀しみの----」の方が、数倍おもしろかったですねぇ。

  • 友だちに借りて読了。
    ストーリーの細部に、心理学の学識が発揮されていて、とても説得力を感じるしミステリーとして惹き付けられた。ストーリー自体は別に面白くなかった。著者の心理がもっとも投影されているキャラクターは山地ではないかなーと察する。

  • 読み返したい1冊。
    こういう感じの小説はあまり好んで読まなかったのですが、タイトルに引かれて購入。
    自分の知らないことが沢山吸収できました。

  • 【あらすじ】
    児童精神科医の小村伊緒が勤める児童福祉センター「のぞみ園」に母殺しの容疑者である九歳の少年・真下裕人が保護された。伊緒が治療にあたるうちに、裕人は心を開きはじめるようになる。同じころ「のぞみ園」の近くでは、奇妙な連続殺人事件が起きていた。その現場には母親殺害現場のものと同じ成分の黒い染みが残っていた―。「悪」の本質に挑む驚愕のサイコサイエンス・ミステリ。

    【感想】

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著者プロフィール

1960年。現在、執筆の傍ら精神科医としても勤務を続ける。2000年、『D’Z』で横溝正史賞を授賞。2002年10月、最新刊『手のひらの蝶』も刊行。

「2003年 『DZ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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