眩暈を愛して夢を見よ (角川文庫)

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  • 角川書店 (2010年4月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784043706044

作品紹介・あらすじ

失踪した元AV女優にして、高校時代の憧れの先輩・柏木美南を追いかけていた須山は、調査を進めるうちに彼女の悲惨な過去を知る。

みんなの感想まとめ

失踪した元AV女優を追う主人公が、彼女の過去を探る中で展開する物語は、予測不可能なストーリーと独特の構造が魅力です。読者は、まるで夢と現実が交錯するような酩酊感を味わいながら、時には頭を抱えつつも引き...

感想・レビュー・書評

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  • 平成の奇書。第一部までは先の展開を予想できるくらいには解りやすいのだがそれ以降は最後の1ページまでまさしく眩暈のするような展開と構造。『ドグラ・マグラ』のような夢現の混乱、『虚無への供物』のような現実とフィクションのメタ的接続、『匣の中の失楽』のような構造的幻惑、『夏と冬の奏鳴曲』のような唐突な収束。作中にも出て来るが『ブラッド・ミュージック』を思わせる「侵食」は優美さと同時に頭痛をもたらす。周到で意図的なサンプリングが逆に個性になっており、終始計算された歪みと狂気の演出になっている。衝撃の快作ミステリ。

  • 絶対に人には薦められない。好みの判れる本だと思う。好きな人はどっぷりハマるし、嫌いな人はなんじゃこりゃだと思う。読む年代やメンタルによっても印象変わるとも思うし。
    ストーリーはどこ?ってなるし感情移入できるキャラは一人もいないんだけど、なぜか自分は落ちてる時に読むと結構浮上できますw 
    突き詰め過ぎてどん詰まりのさらに先のこの先はないぞってところまで行き着いたって感じるからかしら。
    平成の奇書って言われているとは知らなかった(なんか納得)

  • 『匣の中の失落』のような酩酊感、まさかの某有名作のアレが飛び出したり、後半パートでは脳がぐちゃぐちゃになりながらも、美しいロジックを見せられたような錯覚が… 答えがあるのだとしたら、辿りついている自信はないのだが 。なんだ奇書か。AV業界出てくるし万人に薦めにくいぞこれ笑

    作中作の強烈な批評には頭を抱えてしまうし、メタミステリ的な構造にもハテナだし、エピローグの頃には気持ち悪くなっています。ただなんだこの解放感と清々しさは…

    傑作といっていいと思います。
    私が勝手に決めつけていた奇書に求める定義が、大きく覆された作品。
    「偶然」や「読者に委ねる」とはまた違う角度から鬼畜に切り込んでくる作者にやられた。

    オススメマラソンその⑪
    らきさんから紹介してもらいました。

  • タイトル&帯買いしました。
    「めくるめく混沌と驚愕の真相」
    驚愕もの好きな私はつい買ってしまったですよ。
    めくるめく混沌・・というか・・・
    めくってもめくっても混沌・・
    「意味がわからん!!」というのが私の驚愕の真相でした。
    しかも解説ついてないし・・・
    どなたも解説できなかった・・・とか?

    誰か私にわかりやすく解説してほしい・・

  • 希書って言うから期待していたんですけれどもねぇ…まあ、確かに希書と言えなくもないですが…物語が破綻しているとしか思えないんですねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    書いている間に色々と収拾がつかなくなったんじゃないですかね…前半はうだつの上がらない若者の青春ミステリ、みたいな感じで好きだったんですけれども、後半に行くに従って意味不明な展開に…ラストもよく分からん、奇想?的な終わり方したしまあ、駄作(!)ですわね…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    でも、著者の今の世の中に対する感情というか、感覚と言うか…今の世の中をどう感じているか、といった主張が垣間見えたのは良かったですね…。

    そうですよねぇ…今の世の中をリアルに、現実味のあるものとして感じられている幸せな連中は果たして何人いるのか…そう思いますよねぇ!

    まあ、この本が出たのは2001年くらいなので結構な昔なんですけれどもね…そうした世の中に対する非・現実感みたいなものは現代にも共通しているものと思いましたね…さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • かなり読み応えあり。
    横溝正史賞受賞作も是非読んでみたい。

  • いったいこれはどんな物語なんだろう。
    読み終わった今でもよくわからない。
    不思議な世界を旅してきたような、ある種異様な思いだけが残る。
    ひとつの解決を見たと思えば次の章で否定される。
    それでは新しい解決が正解かと思えば、すぐにまた否定される。
    物語の構成は複雑で、最期まで読者は気を抜くことが出来ない。
    この物語を理解しきれる読者がどれほどいるだろう。
    少なくとも私には無理だった。
    幻想世界と現実・・・入り組み混沌とした中で、何が現実で何が幻想なのか。
    真実はどこにあったのか。
    この物語、映像化はできないだろうな。
    同じ人物でも登場する場面によって全然キャラクターが違う。
    祭壇が見える・・・という場面は、読んでいて本当に怖かった。
    その時点ではそれが真実に思えたので。
    人の心はけっして単純ではない。
    最期まで姿を現さなかった美南は、結局どうなったのだろう。
    事件は本当に起きていたのか?
    あらゆる登場人物は、みな現実の世界ではどうだったのか?
    怖いくらいの薄気味悪さが残った。
    まるで物語自体が平衡感覚を失ったまま彷徨っているような、そんな物語だった。

  • 何年か前に読んでいたのに、再読し始めても全くストーリーを覚えていなかった。
    この作者好きなのにおかしーなーと思ったものの、確かにこりゃストーリーを理解できていなかったから覚えてないのも無理ないわ。
    面白いんですけどね。

  • 再読。

  • これは確かに難解でどこかスッキリしない読後感が
    漂う、まさに眩暈のする作品でした。
    特に後半の展開が読み辛くて・・・・・。

    高尚なミステリなんでしょうが、自分には合わず。
    残念。

  • 2011.5/20
    理解に時間がかかるミステリー。わかると感心する。

  • 失踪したAV女優を探すところから始まる話。
    後半が急展開すぎて全くついていけなかったが,きっとすごいハイレベルのミステリなんだと思う。

  • 本棚で見つけたのですが、いつ・どこに惹かれたのか不明で、買った記憶もありません。
    一人称で複数の人物が登場し、時制も入り組んでおり、しかもストーリーまでもが非常にトリッキーな作品で、この点に魅力を感じなかった私は久し振りに途中で断念しかけました。

  • とても評価が難しい作品。ミステリーとしてのオチであるとかを考えるととんでもない作品であるが、須山の美南を一途に想う心情は感動的である。特に学生時代、柔道着を洗う須山に声をかける美南の神々しい姿、その偶像たる彼女が企画系AV女優に堕ちて偶然の再会を果たす場面は、ほろ苦い青春小説のよう。

  • !とってもネタバレ!


    う~ん結局手の込んだ夢オチですか・・・
    特に終盤は読むのがしんどいし、最後まで読んでもなんだかすっきりしません。

  • 二部がくどい。

  • タイトルが大変気に入ったので読むことに。

    しかし!ただの長編ミステリーかと思いきや
    全然違う!
    少なくとも、ストレートには読めなくて
    急に作中に組み込まれる
    失踪したハズの女性の文芸作品。
    三人の視点で切り替わる話の展開。
    もーわけわからーん!!!
    まんまと罠にハマってしまったみたいです。

    真実は如何に!?

  • ひや〜不可思議な読了感。今までに読んだことのない幻想的なスタイル。とはいえ、文体に幻想めいたトリッキーさがあるわけでなく、どちらかといえばミステリ王道な文体で構造が幻想的つうか。…イントロダクションで凄惨な死をイメージさせたかと思えば、漂白剤臭い青春小説になったり、はたまた小説内小説、さらにはそれを批評するミステリクラブの対談などなど…タイトルじゃないが、目まぐるしく展開する物語(構造)に果てしない眩暈を感じる。読み進めていくと判るが、あえてつっこみドコロや誤謬や違和感を張り巡らせて、それが主体になっていく物語。「彼岸の奴隷」とはまったく違う感触。目が離せない作家になりそう。

  • 作中作があったり、二転三転する展開だったり、とてもややこしい話です。
    須山隆治が柏木美南という1人の女の行方を捜す過程を書いていますが、最後の方は凄い事になってきます。
    第二部で事件は解決したように書かれていますが、第三部では新たな真相が出てきます。
    が、そこからがまた目まぐるしいです。
    第三部の最後の方の展開は虚構と現実が入り乱れてごっちゃになってきます。
    メタ展開です。
    結局はこの本のプロローグとエピローグ以外の全てが柏木美南の創作であったと考えるのが1番しっくりくるように思います。
    破綻しているような物語ですが、素晴らしい作品に違いありません。

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