- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043707058
作品紹介・あらすじ
こつこつ働き、家庭を愛し、正義を信じ、民主主義を守る――今や時代遅れとされる「正しいおじさんとしての常識」を擁護しつつ思想体系を整備し、成熟した大人になるための思考方法を綴る、知的エッセイ。
感想・レビュー・書評
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元気がない時には内田先生を読む。
そういえば若い頃、元気がない時にはビートたけしさんの本を読む、という時期があった。今はあまり読まなくなってしまったけど、今私にとってその役目を担っているのが内田先生の本である。どれを読んでも、心地よい。
特別新しい発見はないけれど「そうそう、そうです先生!」とか「うーむ、なるほどなあ」となって元気が出るのであった。ちょっと昔の文章だからか、やや硬い感じもする(気のせいかもしれない)
とある大学の生徒が「研究したいテーマ」として「カミュトルとサル」と書いてよこしたのがいた、という記述に爆笑した。 -
私が読んだのは単行本です。内田樹(たつる)著「おじさん的思考」、2002.4発行。軽い読み物と思いきや、何とも理屈っぽい作品、哲学の書でしたw。こういう見方もあるのかなという感想です。①大義名分を立てて戦争するより、大義名分のない平和にしがみつく方がずっとむずかしい。憲法九条と自衛隊、歴史上、もっとも巧妙な歴史的妥協。②フリーターの社会的機能は失業者の隠蔽。主体的なフリーター、勉強をしない大学生、家事をしない専業主婦(日本だけに存在する社会集団)が失業率の緩衝材。③教育では学ぶためのマナーを学ぶことから。
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『ためらいの倫理学』(角川文庫)につづく、著者の二冊目のエッセイ集です。比較的短いエッセイのほか、漱石の『虞美人草』と『こころ』を著者自身の観点から読み解いた論考「「大人」になること―漱石の場合」が収録されています。
本書の「文庫版あとがき」には、伊丹十三のインタヴューにかんするエピソードに言及しながら、「「この稼業は一度なめられたらしまいやけ」というような鼻息の荒さが何となくこのタイトルにも、収録された文章にもにじんでいます」と述べているように、その後刊行された著者の多くの本にくらべると、かなりエッジの利いた議論の運びになっているのがめだちます。
とくにブログでの著者の文章には、著者のファンと呼べるような気ごころの知れた人びとに向けて語りかけているような雰囲気が感じられ、議論の内容そのものは相当に切れ味のするどいものではあるものの、著者の温厚な人柄が伝わってくるような印象がありますが、本書の文章には、著者の研ぎ澄まされた思考を抜き身のままで見せられているようにも感じられました。 -
永江朗『おじさんの哲学』の感想を聞いて、読みたいなぁと思い書店に行くと、こっちのほうが目について購入。
ダイジェストよりそりゃまるごと「おじさん的」なほうがいいよな、ということで。
内田せんせの2冊目のエッセイ。「るんちゃんの旅立ち」で不意打ちを食らい思わず泣いてしまった。 -
「大人になること」漱石の場合、という章、すごくよかった。
なんだか妙な小説だなぁと「こころ」を読んで思っていたんだけど(3回読んで3回ともなんかへんな小説と思っていた)、なるほどこういうとらえ方をすればすっきり理解できるのかと。
先生は今でいう人たらしなのか、とも思っていたけど、「先生」は「先生」であるという一点に尽きたんだなあ。 -
タイトルを真正直に受け取るようなおじさん向けの本ではない。女性の社会進出に伴い内面がおじさん化している女性は増えているはずだから、性を問わず大人になる前にこそ読んだ方が良い本。大人とはどういう状態か、どういう思考かを投げかけてくれる。また子を育てる視点についても重要な示唆がある。
個人的には、第4章の夏目漱石の著書に登場する近代青年に関する分析が非常に興味深い。現代に生きる青年は果たしてどのような存在なのか。 -
初めての内田樹さんの本。
大人、とは。他にも、教育のこととか色々なことにも触れていて興味深かったです。この本に収まっている文章は2000年前後に書かれたものなのですが、今でも当てはまることが多いと思います。
ただ、カタカナ(どういえばいいのでしょうか。外国語の言葉をその音で表す)が多すぎると私は思いました。それがちょっと苦手です。 -
久しぶりに内田樹を読んだけど、やはり同じことを言っている。同じことを言っているのに読んでしまうのは、同じことを言っているからである。僕は大人になりたいんだと思う。
著者プロフィール
内田樹の作品






おはようございます。
ありがとうございます。
ブログのぞいてみますね。。
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早くコロナ禍が収まりますように、、、
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100年に一度の大災害です。
早く収まってほしいです。
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