「おじさん」的思考 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 473
レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043707058

作品紹介・あらすじ

こつこつ働き、家庭を愛し、正義を信じ、民主主義を守る…。「日本の正しいおじさん」たちが心の支えとしてきたモラルや常識が棄て去られてしまった現代、「おじさん」たちは何を指針に生きれば良いのか。最も信頼できる論客が、今こそ「正しいおじさん」の功績を讃え、思想体系を整備し、成熟した大人として生きるための思考方法を綴った、知的参考テキスト。

感想・レビュー・書評

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  • 元気がない時には内田先生を読む。

    そういえば若い頃、元気がない時にはビートたけしさんの本を読む、という時期があった。今はあまり読まなくなってしまったけど、今私にとってその役目を担っているのが内田先生の本である。どれを読んでも、心地よい。

    特別新しい発見はないけれど「そうそう、そうです先生!」とか「うーむ、なるほどなあ」となって元気が出るのであった。ちょっと昔の文章だからか、やや硬い感じもする(気のせいかもしれない)

    とある大学の生徒が「研究したいテーマ」として「カミュトルとサル」と書いてよこしたのがいた、という記述に爆笑した。

  • 永江朗『おじさんの哲学』の感想を聞いて、読みたいなぁと思い書店に行くと、こっちのほうが目について購入。
    ダイジェストよりそりゃまるごと「おじさん的」なほうがいいよな、ということで。

    内田せんせの2冊目のエッセイ。「るんちゃんの旅立ち」で不意打ちを食らい思わず泣いてしまった。

  • 初めての内田樹さんの本。
    大人、とは。他にも、教育のこととか色々なことにも触れていて興味深かったです。この本に収まっている文章は2000年前後に書かれたものなのですが、今でも当てはまることが多いと思います。

    ただ、カタカナ(どういえばいいのでしょうか。外国語の言葉をその音で表す)が多すぎると私は思いました。それがちょっと苦手です。

  • 久しぶりに内田樹を読んだけど、やはり同じことを言っている。同じことを言っているのに読んでしまうのは、同じことを言っているからである。僕は大人になりたいんだと思う。

  • 「インテリジェンスとは「おのれの不能を言語化する力」の別名であり、「礼節」と「敬意」の別名でもある。それが学校教育において習得すべき基本である」、「師とは弟子のポジションに身を置いたものだけがリアルに感知できるような種類の幻想」。
    という事を踏まえた上で教師としてどうあるべきか。生徒に「何か自分にはよくわからない世界がある」と感じさせるような存在でいる。そのためには、やはり知的であろうと努力することでしょうな。

  • 最近文庫化されたが、単行本としては古いもので、
    内容は約10年前に書かれたもの。

    しかし、今読んでも十分意味はわかるし、
    その時分氏が憂いていたことが今も変わらないのだな、と感じる。

    この方の世間の見方はとても冷静で、
    ややもすると悲観的にとらえられるかもしれないが、
    基本的には人間や肉体・精神に対する愛情を感じるので、
    心やすく読むことができる。

    個人的なパラダイム・シフトをもたらしてくれる作家の一人。

    最後の夏目漱石云々が長くて少々辟易はしたけれど…。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「それは自分の視点だけでは難しいのです…。」
      判ります。私も何をテコにすれば答えに近づくか判らない時は、色々読んで混乱します。
      やっぱり信頼...
      「それは自分の視点だけでは難しいのです…。」
      判ります。私も何をテコにすれば答えに近づくか判らない時は、色々読んで混乱します。
      やっぱり信頼出来る発信者を見つけて、指針にすべきですよね!

      「9/13何があるんでしょう?」
      「辺境ラジオ」の公開収録でした。内田・名越両人ヒートアップしたア!っと言う間の2時間でした。
      この放送は9/23にありますが、放送が受信できない方もポッドキャストで聴けますのでどうぞ!
      http://www.mbs1179.com/henkyo/
      2012/09/18
    • みさん
      現在、前回のポッドキャストを視聴中。
      名越先生と内田先生…どっちだ…。
      いや、たぶん合ってるかな。
      内田先生、声にとても艶がある。

      それに...
      現在、前回のポッドキャストを視聴中。
      名越先生と内田先生…どっちだ…。
      いや、たぶん合ってるかな。
      内田先生、声にとても艶がある。

      それにしても、おもしろいですね!
      初めて聞きましたー。これを生で聞けるなんて、うらやましい限りです!!!!
      2012/09/20
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「うらやましい限りです」
      ちょっぴり自慢、、、まぁ私は関西に居るので、講演会の情報が割りと入ってくるんです(とは言うものの何度も行けずに聞き...
      「うらやましい限りです」
      ちょっぴり自慢、、、まぁ私は関西に居るので、講演会の情報が割りと入ってくるんです(とは言うものの何度も行けずに聞き逃してます)。
      2012/12/28
  • 均質化や普通を好み、多様性を もてない日本の問題をズバっと切った 骨太エッセイ→国際社会との協調、自衛隊、憲法9条、在日韓国人、学校教育、学校でのセクハラ、性風俗


    外国人を戦争で殺せば、ずっと 犯罪者呼ばわりされ続ける。国際社会と協調して 戦争へ行くより、国際社会から 蔑まれても 戦争には 行かない方がいい


    小さくても ほっこりした国を目指せばいい というメッセージに共感した

  • 文庫化されたのは02年ですが、内容は00年前後の著者のブログをまとめたものです。
    今(17年)読んでも、著者の慧眼には、やはり脱帽します。時事ネタは、時の経過と共に、
    大概は価値をなくしますが、著者の一部の内容は、経年劣化に耐えています。

    第二章に「老人大国に向けてのロールモデル」という文章があります。01年に書かれた内容ですが、
    日本は確実に衰退していくという内容に、17年の今の日本がダブります。
    日本はここ10数年で、制度疲労を起こしています。
    もはや過去の成功モデルでは、国を安定維持させることは、
    できないにも関わらず、成長モデルを打ち出してします。

    超高齢化、人口減少、少子化、労働人口の減少と、
    経済を活気づける上での最もキーとなる要素が減少していく過程で、
    成長モデルを打ち出すのは、やはり無理があると思います。
    もちろん経済成長は大事です。
    それは、成長の条件が、拡大生産であり、純投資と貯蓄だからです。
    これなくして、成長の好循環を生み出せないというのは、経済学のセオリーです。

    しかし、個人的には、この理論は、もうすでに日本には適用できないと思っています。
    政府主導で行った経済政策で、この10年で、日本人の所得が上がったでしょうか?
    逆に94年ベースで、世帯所得は25%減りました。

    内田氏の言葉を借りれば、日本の国そのものが、「お疲れさん」状態です。
    国の屋台骨である財政は既に瀕死状態、社会保障制度もしかりです。これから、
    10年近くで労働人口が1000万は確実に減ります。
    その中で、今までの、生活水準を維持していくのは、多くの人は、かなり難しいでしょう。

    2割ほどが、豊かで、残りは、かなり厳しい生活を強いられるというのが、
    日本の今後10年の変化になると思います。中には、日本を変えてやるんだ!と、
    抜本の改革を気取る人や、甘い言葉とわかりやすい言葉で、大衆を扇動する人が出てくると思いますが、
    問題は、それほど単純ではありません。単純化する方が、よほど問題です。

    ある面では、ここ20年、そういう言動に、なびいた自分達の国民性が、やはり、問題ありです。
    今の時代に、はっきりとした「答え」は、ありません。
    内田氏も、いろんな問題に対して、答えていません。
    ただ、考えています。それが、ある意味、答えなのかもしれません。

    くれぐれも、答えを安易にいう輩には、気をつけたいと思います。

  • 漱石は『虞美人草』で明治に於ける日本人はどう生きるか、という問いをもち、国民としてのロールモデルを示した。それが宗近君。

  • なるほど、これが2冊目なんですね。確かに、主義主張には一貫した哲学が込められているけど、ご自身であとがきにも書かれているように、筆致が熱いですね。よく似た内容でも、最近のものの方が読み易い気はしました。それでも、十分に示唆的で、自分的には色々考えさせられる部分が多かったですが。

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プロフィール

東京大学フランス文学科卒業。武道家。凱風館館長。専門はフランス現代思想、ユダヤ文化論、映画論。『私家版・ユダヤ文化論』で小林秀雄賞、『日本辺境論』で新書大賞。第三回伊丹十三賞受賞。

「2018年 『待場の読書論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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