壷中の天国 (角川文庫)

著者 : 倉知淳
制作 : 小岐須 雅之 
  • 角川書店 (2003年5月24日発売)
3.41
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  • 本棚登録 :215
  • レビュー :34
  • Amazon.co.jp ・本 (631ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043709014

壷中の天国 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 『現実はこうやって、居間でお茶をすすりながら議論を積み重ねるだけ。

    誰だかが云った格言にもあるけれど「日常の中に入り込める物語はない」ということなのだ。どんなに猟奇的な事件が身近で勃発しようとも、当事者以外の人間は日常から逃れられない。』

    こんなの解りっこない!って伏線が贅沢に盛り込まれていて素晴らしい。めっちゃ面白いけど、解りっこない!

  • 無駄に長い。
    けど、主要登場人物の話す癖がそうだから、そうせざるを得ないのかな。
    無関係に思えるエピソードも、最後にはちゃんと本筋に繋がっているところはなかなか。
    主人公と同様、娘を持つ身としては、あと5年足らずであんな風に大人顔負けの会話をし始めるのかと思うと少々頭が痛い。
    本を読むのが好きな人の多くは、きっと意味不明の言葉の羅列を真面目に読んだりせず、適当に読み飛ばすだろうと思って書いてるならすごい。
    真剣に犯人像を推測しようという気も起きないほどの、句読点のない文章で、犯人の思考を表現する。
    ただ、正太郎……結構好きな感じなのに、あのフィギュア作ってる時のオタクっぷりはいただけないなぁ。

  • 倉知淳はなんというか、
    いい意味でとってもスケールが小さいのがすき。
    「ぼくらのまちの大冒険」感というか、
    生活や日常に強く根付いた作品が多い。
    この作品もなんだかんだその系統が強い。
    「おたく」性っていうのは結局だれしもが持つものなんだよね、それがちょっと方向が変わるとああなってしまうんだよね、というしみじみとした説得性のためにあのページ数。
    ただ、「日曜日の夜は出たくない」にも通じる、積み重なる日常にしのびよる非日常感とか、すぐ後ろをふりむけば殺人犯がいるかもしれない、みたいなぞくぞくする感じ、あれはこの枚数が重ねられたからこそという感じもする。

  • 裏表紙の解説によると,「本格ミステリの歴史に燦然と輝く,第1回本格ミステリ大賞受賞作」とある。とはいえ,この作品は,犯人当て小説としては傑作とは言えない。真犯人は,主人公の牧村知子が参加した鉄塔建設反対の集会でセールスマンに質問するという方法で登場していた,「姫木ぼこ」を作っていた職人さん。意外な真相といえば意外な真相だが,フーダニットとしてはルール違反ギリギリだろう。
    この作品の特徴は,被害者を繋ぐミッシングリングが,被害者の体に身につけていた金属だったという点そして,もう一つのポイントが,犯人が被害者の話していたことばを聞き間違えたという点になる。
    「望儒」を「傍受」と勘違いし,「受け取っている」ということばを「電波を受け取っている」と勘違いし,「更新」を「交信」と勘違いし,「受診,痩身」を「受信,送信」と勘違いしたという部分は,猫丸先輩シリーズの作者らしいしかけだと思う。
    登場人物のキャラクターは魅力的だし,文章も読みやすく,嫌いな作品では決してないのだけど,「本格ミステリ大賞」か…。そこまでの作品ではないような気がする。
    心に残るような深みはないが,読後感は爽やかだし,そこまで期待して読むのでなければ,読んで損をするような作品ではないと思う。★3かな。

  • 再読。自分だけの閉じたパラダイスの価値を認めながらも、その内部から自己批判するこの作品が、閉じた世界観を大切にする本格ミステリの大賞を取っていることは意義深い。

  • 本格小説というよりオタク小説かプロファイリング小説みたいでした。
    テンポの良さと次第に大きくなっていくミッシング・リンクの謎が読む人のペースを上げ、あっという間に読み終えてしまいました。細かい複線も沢山張り巡らされており、純粋に推理を楽しむことが出来ました。
    しかし、アンフェアとも言えそうな犯人設定だったので、カタルシスを得られない微妙な読後感でした。

  • 2001年版本格ミステリ第3位。長かった。がんばって読んだけど、正直がっかり。何か納得いかないわ。結局妄想持ちの人が犯人だなんて。最初の電波おばさんの手紙はいかにも精神の人って感じでちょっと懐かしい感じだったけど。しかしこの手の文章ってどうしてこうも読みにくいんだろう。何か謎解きに重きを置いてないんだろうけど、かといって日常の描写が面白いわけでもないし。正太郎の子供達に好きなことに没頭させることが大事、という説には大いにうなづくけど。

  • 読みやすいので苦にはなりませんが、無駄が多い感じがしました。タイトルの「壷中の天国」、それを書きたいというのはわかるのですが、なかだるみしてしまいそう。期待値が高いと残念に感じるかもしれません。

  • 電波は君の上で舞踏を始めた。くるりくるりくりりりりrrkるりrkるりrkkるりkrkる。
    頭がおかしくなった。

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