ユージニア (角川文庫)

著者 : 恩田陸
  • 角川グループパブリッシング (2008年8月25日発売)
3.38
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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043710027

ユージニア (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 洋館に古都、盲目の少女、毒。さまざまな人の証言。誰、とは言わないが、証言の向こうに見える彼女。完璧。最後の最後、恩田陸さんらしく、断定はしない。におわせて、疑わせて…。
    夏の金沢で読みたい。

  • はぁ怖かった。色が…怖い!
    なんともいえない不気味さと不安に襲われ…読了後何日もユージニアの世界に浸ってしまいました。
    映画もそうですけど、余韻に浸れる日数が長いほど自分的傑作入りです。

    色んなところですっきりしない、と見かけたもので
    時系列にまとめ、また、真偽の取捨選択やら紙に書き出してみたのです。
    そうしましたらあやふやだった箇所もクリアになりまして、この作業がまた面白く痺れる読書体験になりました。

    インタビュー形式で始まるこの物語は、読み進めるのはたやすいのに読み解くのが難しいお話なのですね。
    インタビュー、1人称、作中作、独白…読み解くヒントはこれらの章ごとに異なるスタイルの信用順位を意識すること。
    偽証も誤解もありますからややこしいです。

    私も一読ではわからない点が残りなんとか一応疑問点が無くなるまで読んでみた感想としましては、無駄な情報の無い緻密なミステリだと思うのですが如何でしょう。

  • ハードカバーの装丁が好きだったのでジャケット買いした思い出。物語を通じて流れる夜明けのような暗い青色。
    ある大量毒殺事件を主題に多人数の語りで物語は進行する。被害者、観客、犯人の目撃者…究明される凄惨な毒殺の手口、犯行の裏側。

    しかし深まる「犯人」と「少女」のあいだの静かな謎。
    ユージニア、ユージニア。と光を失う少女は口にする。
    タイトルに込められた意味が最後に謎を綺麗に剥ぎ、明かされる少女と青年の関係。
    耽美的なミステリ。
    恩田陸でいちばん好きなものを選ぶなら1つは絶対にこれ。

    • vilureefさん
      こんにちは。

      うわ~、お仲間がいて嬉しい。
      私も絶対に恩田作品No.1は「ユージニア」です!!
      でも恩田ファンの中ではこの作品を押す人って少なくないですか?
      もっとSF色が強い方が良いのかな。
      私は「ユージニア」の感動を求めて恩田さんの本を追い続けてます。

      あまりに感激して家族にも無理矢理読ませましたが反応はイマイチでした・・・(-_-;)
      2013/03/06
    • とうかさん
      こんにちは。コメント有難うございます!

      同じ思いの読者さんがいらしてとても嬉しいです。 いいですよね、すごいですよね、これ!
      恩田陸さんはジャンルの裾野が広すぎて読者もかなり好みが分かれるんでしょうかー。

      もっと広まるといいのに!
      2013/03/06
  • 様々な人の視点で書かれているので、初めは読みづらいのですが、読み進めていく内にどんどん引き込まれていきます。それと同時に、恐怖感が湧いてきました。
    最後の方で理解できない部分があったので、もう一度読み返してみたいと思います。

  • 夢の中で走っても走っても前へ進まないもどかしさ。読んでる間はずっとそんな感覚に襲われていました。

    色んな人が語る記憶の断片に惑わされ、たった一つの真実に辿りつけない。記憶の断片達は長い間発酵されて輪郭を失っているので、記憶の断片を組み合わせてあらわれる全体像もぼんやりしている。

    でも必ずどこかで明らかになるのではという期待があるから、もがきながら前へ進みます。足元をすくわれながらも。

    何だかずっと人の記憶の中で旅をしていたような感覚。そんな感覚を楽しみました。

  • 恩田陸さんらしいオープンエンドの作品。
    読んでいるこっちがめちゃくちゃ頭使いながら
    ストーリーを整えていく。
    (って言っても、読みやすいけどw)
    読み終わってググった人も多いかとwww

  • 夢中で読んだけど、本を閉じても物語が終わった気がしない。
    真相を求めて、ネットで考察を漁ったり。

    事件として区切りがついたって、巻き込まれた人からしたら、納得できるわけでも吹っ切れるわけでもない。
    お手伝いさんの娘の言葉が痛ましかった。

  • 20数年前に旧家の祝事の席で起きた大量毒殺事件が、当時を知る人たちへのインタビューやメモで再構成されて行く。既存の推理小説の枠を超えた実験的なフォーマットが面白い。最後まで確定的な真実が明かされないまま、断片的に語られる「その人に見えた事件」をつなぎ合わせて考察するプロセス自体を楽しむ作品。真実が最後まで明かされないことはレビュー等を通じて知っていたが、独特の世界観に引き込まれて一気に最後まで読んだ。読んでいる最中も何度も他の登場人物のページを行き来しながら呼んだが、最初から2度、3度と読むと見落としていた事実に気づくことが出来るのかもしれない。そうした楽しみ方に答えられるほど考え抜かれた構成は見事。

  • 世の中、黒か白かだけで片付かないのは知っている。
    だからこそ小説の中だけは黒か白かで終わって欲しいと
    思っているので、グレーゾーンで終わるこの話は★3。
    最終章までは★4。

    いつの間にかその世界に引きずり込まれている感覚を
    体感させてくる恩田ワールドは好きです。

    ---本文より--------------------------------------------
    あの人たちはうるさかったのよ、いつもいつも。子供の頃からいつもいつも。黙っていることができないの。いつも喋ってるか、音を立ててるかしないと不安でたまらないの。自分の存在価値に自信がないからよ。
    -------------------------------------------------------

    自分の存在価値に自信がないから音を出すという点に
    妙に納得してしまいました。

  • ミステリー小説なのだが、恩田さんが描くと更に靄がかかる。花の声や死の匂いや永遠の静けさなどなど。話の2〜3割は読者の想像に委ねることになる。

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