晴明鬼伝 (角川ホラー文庫)

著者 : 五代ゆう
  • 角川書店 (2003年5月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (565ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043711017

晴明鬼伝 (角川ホラー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 夏の角川ホラー月間。今年はこの辺か?

    葛城の山に住む鬼の子孫と、亡者と交わったせいで呪われた娘率いる妖怪ども、更には陰陽師の賀茂家が、京(みやこ)の平穏を取り戻すために、血で血を洗う争い。

    ホラーというより、「南総里見八犬伝」のような冒険ファンタジー小説。小道具として、人間に取り付いて臓腑を食い荒らし、血と脳漿を撒き散らしながら操る虫のような妖怪など、この辺は「帝都物語」等の、一時期のグロ志向な映画の影響であろう。

    第一印象は、とにかく長く読みにくい、である。というのも、非常に長い本である以上に、序盤はなぜか「はるはあけぼの」のような、古文散文で書かれており、中途半端に古語を散りばめて主語はなく、単語と単語が読点で区切られるように書かれる。

    そのノリが最後まで続くのかと思いきや、真ん中付近で会話の一部を除いて、童話調の漢字も少ない文章に変わっていく。

    一方で、改行があった所で視点やシーンをポンと飛ばす。これはわかりやすいっちゃあわかりやすく、後半になると、誰の話かを注意するようになる。

    序盤の古語調の文章から、古文の現代訳なのかな?と思ったのだけれども、後半の視点飛ばしや「内なる声」みたいなのは、明らかに現代の少年漫画のノリなので、オリジナルなのであろう。

    こういう歴史小説っぽい作品は、史実に乗っ取らざるをえないために、必要のない固有名詞(登場人物)を増やす傾向にあるが、この作品はかなり少ない。その人物も「平将門」「菅原道真」「保憲(加藤?)」など、なんか聞いたことのある人ばかりなので、あまり混乱を来さないのは評価する所。

    ストーリー自体は本当に単純で、変な古語調を現代風に書き直し、性描写はオブラートに包んで、もう少しコンパクトにしたら、子供には受けそうだと。

  • 安倍晴明誕生秘話…かな?将門や純友もおいしいトコをさらいつつつ登場してます。メインは葛城の志狼と葛葉の純愛なんだけど。大人向けらしく生臭い描写もそこかしこにあります。ただ、なんだろな、悪役にもそれぞれ事情が…みたいな援護射撃が、ちょっと気に入りませんでした。悪役には、心おきなく悪を極めて欲しかったりします。頭の良い悪役には、特に。

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