さまよう刃 (角川文庫)

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レビュー : 1692
  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043718061

感想・レビュー・書評

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  • これほど衝撃を受けたのは初めてでした。
    こんなにも胸に響くのかと、
    正義とは悪とは、何が正しいのか。
    心が囚われました、
    真っ直ぐに、世間に理不尽さを訴えるだけではない。
    答えのない難題をこうも巧みに現代社会の問題と結びつけ読みやすく、
    感じ考えやすくしているんだなと思った。
    こんな風に世間と対決する方法があるんだと、
    こんな風に表現していいのだと初めて知りました。

  • ストーリーは面白いし、作者の問題提起しようという狙いも分かる。でも好きじゃない。
    たいていの読者が主人公に共感しながら読み進めると思う。自分もそうだった。犯人をぜったい許せない(完全なクズとして犯人を描写することが東野作品には多いと感じる。ご都合主義だ)。こう思うことが危ないと思う。ある一方の考え方にリードされている。とっても気持ちが悪いのだ。

  • 一人娘を少年により蹂躙された後に殺された父親の復讐。少年法や刑罰の意味って…というのを考えさせられる。社会学の本で未来に希望を持てないと現状に満足するという記載があったけど、この父親も希望が見えなくて復讐だけが目標となってしまったのが哀しい。やるせない最後。

  • 後味が悪い!
    東野圭吾は後味が悪い作品が多いとは思うけど、主人公には思いを遂げてほしかっただけに余計もやもや。

  • ストーリーは、娘を弄ばれて殺された父親が、犯人に復讐を行うというものです。
    文にしたら一文ですが、内容は物凄く濃く、ハードです。
    この犯人というのが、未成年の少年たちで、たとえ捕まったとしても、いわゆる少年法に保護されるわけです。
    話も当然そこを中心に進んでいきます。

    まず、はっきりいってこの小説に出てくる少年たちはクズです。
    本当に他人の事を考えずに、自分の事しか考えていない。それも異常なレベルでです。
    でも、実際今の世の中やったらおるんやろうなって感じです。

    そんな奴らが、自分の大切な人を奪っていったらどうしますか。
    警察に捕まえてもらい、裁判にかけて罪を償わせますか。
    でも、そんな奴らが3年やそこらで罪を懺悔して更生すると思いますか。
    素知らぬ顔で社会に出てくるんですよ。まぁ、全員がそうとは言い切れませんが。
    そもそも、人を殺しておいて更生って何って感じです。
    どう、更生するん?何を償うん?

    今まで少年法についてら考えた事なかったけど、被害者からしたら泣き寝入りするしかない法律やな。
    でも、少年の可能性を信じるっていう点では、それも必要やと思うけど。
    でも、実際に自分が被害者の遺族っていう立場になったら、どうやろな。
    さすがに、復讐まではいかんと思うけど。いや、それもこんな普通の状態じゃないやろうから、わからんわ。

  • ちょっと前に花火大会の後にいなくなった女の子のニュースを見て、これと同じだと思った。

  • テーマがテーマだけに重たい一冊

  • 悪人を思い返した。
    それぞれの登場人物の気持ちが分かるし
    1つの殺人で多くのことが巻き起こる。

    非常に面白かった。

  • 非常にグロテスクでショッキングなシーンから始まるので、苦手な人は読まないほうがいい。
    特に、年頃の娘さんがいる人は。
    分厚いのに、一気に読んでしまった。
    以下感情的なレビューなので注意。



    こういう残酷な少年犯罪の犠牲者や遺族の心情を考えると、
    私は何も言葉をかけられない。
    作中でも、一人娘を無惨に殺された父親の復讐劇に意見が分かれる。
    誰も、事件を追っている刑事さんですら答えが出せない。

    時代が進んだ今だって、犯罪に遭った被害者・遺族に配慮なんてない。
    少年犯罪ならなおさら。
    意図的に他人の命を奪った人間に未成年も何もない。
    殺人者に人権を与えるなんて言語道断。
    だって、加害者は結局数十年で出てきて普通の暮らしして、被害者は何も悪いことしてないのに一生その傷に苦しめられなきゃいけない。
    狭い日本なのに、ニュースを見れば毎日誰かが殺されてる。
    他人には陰険で残酷な日本人なんだから、せめて被害者が余計な悪意から守られる制度ができてほしい。
    そんな風に思われてならない。

    とりあえず「人権派」弁護士という口だけ詐欺師と
    殺人事件すら自分たちのために娯楽に変えるマスゴミは滅びればいい。
    そんな思いを新たにする小説でした。

  • 重い。上手い。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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