一瞬の光 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2976
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043720019

感想・レビュー・書評

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  • 時間についての記述が好き。
    るい「時間が好きなんじゃないかと思うんです。時間って正確で、少しずつ積もっていくでしょう。自分がその流れの中でだんだんに変わっていっていると感覚が、面白いっていうか好きなんです。だから、時間ってなんだか自分の味方のような気がするんです。いつも寄り添ってくれていて、人間と違って決して裏切ったりしないし、どんなに厭なことでも、時間が必ず解決してくれるような気がします。」

  • 何故かおりを選ぶのか、何故そこまで感情移入するのか理解出来なかった。
    年を食うと若い女を求めるというだけの話なのかな。
    ただビジネスの話に関しては引き込まれる箇所はあった。

  • 白石一文さんの本はこれが初めて。
    カバー買いです。
    泣きました、かなり。
    幸せの感じ方は人それぞれで、価値観が違えば一緒にいられなくて。誰かを傷つけてしまうとしても、変えることができなくて。
    どうしたら良かったんだろう、これで良かったのかなぁと、読後考えてしまいました。一瞬でも2人に光が射すのかなぁって。
    特に最後のシーンが切なくて、忘れることができない1冊。

  • 仕事に尽くしてきた男が最後に選んだのは、他の誰よりも、自分以上に大切にする人。恋人とか夫婦とかそんな感情を越えて大切にすること。私には、そのことが分からず、読み終わった今でもその結末の意図はわからない。そんな小説。

  • 結局主人公は最後まで、気が休まる穏やかな道は選ばなかった。一方ではほぼ幸せが保証されているにもかかわらず。にしても瑠衣さん報われないな…。

  • 以前読んだ作品。

    普段男性作家さんあまり読まないけど(上司とか役職とかお仕事の描き方細かいとついていけなくなるし)、これはおもしろかったし、とても印象に残ってる。

    白石一文さん、お仕事の描写は細かくて現実的なのに、恋愛は合理性ぬきの型破りな感じが多いなと思う
    そこがまたすき

  • 白石作品の切なさいいね。

  • (正しい意味での)メンヘラをファム・ファタールにしてしまった男の話。
    性愛でない愛のかたちを描いているが、自分の大事な人もこういうメンヘラとヒロイズムこじらせた共依存で親に捨てられたので、メリーバッドエンドの先はただの現実があるのを知っている身としてなんだかなぁと思いつつ読んだ。
    脳死状態のメンヘラにはそりゃ勝てないよなぁと思った。

  • 友だちが勧めてくれた本。荒んだ環境で育った香折と恵まれた環境で育った瑠衣の対比や、エリートとヤンキーの対比、今を生きることと過去の振り返りがわかりやすく、思わずはまってしまいました。

  • 白石一文の本を友人に勧められ初めて読みました。

    橋田というエリート街道まっしぐらの会社員が、かおりという10歳近く年下の高校出たての女性とひょんな出会いを果たし、そこから不思議な関係が続いていきます。

    本当の愛とは何なのかを考えさせられる本だと思いました。

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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